第48話、張飛、酒に酔って曹豹を殴る

文字数 8,605文字

 今、河南の地、南陽にあって、勢い日増しに盛大な袁術(えんじゅつ)は、かつて、この地方に黄巾賊(こうきんぞく)の大乱が蜂起した折の軍司令官、袁紹(えんしょう)の弟にあたり、名門袁一族中では、最も豪放粗剛(ごうほうそごう)なので、閥族(ばつぞく)のうちでも恐れられていた。

「許都の曹操から急使が参りました」


「書面をこれへ」

 袁術は、ひらいて見ていたが、


「即時、城中の紫水閣(しすいかく)へ、諸将に集まれと伝えろ」


 袁術は気色(けしき)を変えていた。

 城内の武臣文官は、

「何事やらん?」と、ばかりに、蒼惶(そうこう)として、閣に詰め合った。

 袁術は、曹操からきた書面を、一名の近習に読み上げさせた。

劉備玄徳、天子に奏し

年来の野望を遂げんと

南陽侵略の許しを朝に請う

君と予とは

また、年来の心友

何ぞ黙視し得ん

ひそかに、急を告ぐ

乞う

油断あるなかれ

「聴かれたか。一同」
 と、次に袁術は声を大にし、面に朱をそそいで罵った。
「劉備とは何者だっ。つい数年前まで、(くつ)を編み(むしろ)を売っていた匹夫(ひっぷ)ではないか。先頃、みだりに徐州を領して、ひそかに太守と名のり、諸侯と列を同じゅうするさえ奇怪至極と思うていたに、今また、身のほどもわきまえず、この南陽を攻めんと企ておるとか。――天下の見せしめに、すぐ兵を向けて踏みつぶしてしまえ」

 令が下ると、

「行けや、徐州へ」と、十万余騎は、その日に南陽の地を立った。

 大将は、紀霊(きれい)将軍だった。

 一方、南下して来た劉備の軍も、道を急いで来たので、両軍は臨淮郡(りんわいぐん)盱眙(くい)安徽省(あんきしょう)・鳳陽県東方)というところで、果然、衝突した。

 紀霊は、山東の人で、(ちから)(しゅう)にすぐれ、三尖の大刀をよく使うので勇名がある。


「匹夫劉備、なにとて、わが大国を侵すか。身のほどをわきまえよ」


 と、陣頭へ出て呼ばわると、


「勅命、わが上にあり。汝ら好んで逆賊の名を求めるか」


 と、劉備も云い返した。

 紀霊の配下に荀正(じゅんせい)という部将がある。馬を駆って、躍り出し、


「劉備が(こうべ)、わが手にあり」


 と、(わめ)きかかった。

 横合から、関羽が、


「汝ごときを、相手になされるわが君ではない。いざ来い」
 と、八十二斤の青龍刀を舞わしてさえぎった。
「何を」

 荀正は、槍を振り回し、勇奮猛闘、汗みどろにかかった。

 戦い戦い浅い河の中ほどまで二騎はもつれ合って来た。関羽は、面倒くさくなったように、

「うおうーッ」
 と獅子吼(ししく)一番して、青龍刀を高く振りかぶると、ざぶんと、水しぶき血しぶき一つの中に、荀正を真二つに斬り捨てていた。
「今だ。突撃せよ」

 荀正を討った勢いで、劉備の軍は紀霊の軍を攻め立てた。

 紀霊も追われて、南陽の全軍は潰走しだした。淮陰(わいいん)のあたりまで退いて、陣容を立て直したが、劉備あなどり難しと思ったか、それから矢戦にのみ日を送って、にわかに、押してくる様子も見えなかった。


 さてまた。

 留守城の徐州では、

「者ども、警備を怠るな」

 と、張飛は張切って、日夜、望楼に立ち、家兄劉備の軍旅の苦労をしのんで、自分も軍衣を解いて(しょう)に長々と寝るということもなかった。

「さすがは張将軍である」と、留守の将士も服していた。彼の一手一足に軍律は守られていた。

 きょうも彼は、城内の防塁を見廻った。皆、よくやっている。城中でありながら士卒も部将も、野営同様に、土に臥し、粗食に甘んじている。

「感心感心」
 彼は、士卒の中を、賞め歩いていた。――が、その感賞を、張飛は、言葉だけで、世辞のように振りまいて歩いているのは、なんだか気がすまなかった。
「弓も(つる)を懸けたままにしておいては、ゆるんでしまう。たまには、弦をはずして、()びるのもよいことだ。――その代り、いざとなったら直ぐピンと張れよ」
 こういって、彼は、封印しておいた酒蔵から、大きな酒瓶(さかがめ)を一箇、士卒に担わせて来て、大勢の真ん中へ置いた。
「さあ飲め、毎日、ご苦労であるぞ。――これは其方どもの忠勤に対する褒美だ。仲よく汲みわけて、今日は一献ずつ飲め」

「将軍、よろしいのですか」

 部将は、怪しみ、かつ、おそれた。

「よいよい、おれが許すのだ。さあ卒ども、ここへ来て飲め」

 もとより士卒たちは、雀躍(こおどり)してみなそこに集まった。――だが、それを眺めて、少しぼんやりしている張飛の顔を見ると、何か悪い気がして、

「将軍は、お(あが)りにならないのですか」と、訊ねた。

 張飛は、首を振って、

「おれは飲まん、おれは杯を砕いておる」

 と、立ち去った。

 しかし、他の(たむろ)へ行くと、そこにも不眠不休の士卒が、大勢、城壁を守っているので、

「ここへも一瓶持ってこい」

 また、酒蔵から運ばせた。

 彼方の兵へも、此方の兵へも、張飛は、平等に飲ませてやりたくなった。酒蔵の番をしている役人は、

「もう十七瓶も出したから、これ以上はおひかえ下さい」と、扉に封をしてしまった。

 城中は、酒のにおいと、士卒たちの歓声(かんせい)に賑わった。どこへ行ってもふんぷんと匂う。張飛は、身の置き所がなくなった。

「お一杯(ひとつ)くらいはよいでしょう」

 士卒のすすめたのを、つい手にして舌へ流しこむと、もうたまらなくなったものか、

「こらこらっ。その柄杓(ひしゃく)で、それがしにも一杯よこせ」
 と、(かわ)いている喉へ水でも流しこむように、がぶがぶ、立て続けに二、三杯飲んでしまった。
「なに、酒蔵役人がもう渡さんと。――ふ、ふ、不埓(ふらち)なことを申すやつだ。張飛の命令であるといって持ってこい。もし、嫌の応のといったら、一小隊で押しよせて、酒蔵を占領してしまえ。……あはははは」
 幾つかの酒瓶を転がして、自分の肚も酒瓶のようになると、彼はしきりと、
「わははは。いや愉快愉快、誰か勇壮な歌でも唄え。其方どもがやったら俺もやるぞ」
 酒蔵役人の注進で、曹豹(そうひょう)が、びっくりして駆けつけて来た。見ればこの(てい)たらくである。――唖然として呆れ顔していると、

「やあ、曹豹か。どうだ、君も一杯やらんか」


 張飛が酒柄杓をつきつけた。

 曹豹は、振り払って、


「これ! 貴公はもう忘れていたのか。あれほど広言した誓約を」


「なにをぶつぶついう。まあ一杯やり給え」


「馬鹿なっ」


「なに。馬鹿なとはなんだっ。この芋虫(いもむし)めッ」


 いきなり酒柄杓で、曹豹の顔を撲りつけ、あッと驚くまに、足を上げて蹴倒した。

 曹豹は、勃然(ぼつぜん)と怒って、

「おのれ、なにとて我れを(はずかし)めるか。よくも衆の前で蹴ったな」


 起き直って、つめ寄った。

 張飛は、その顔へ、虹のような酒の息を吐きかけて、


「蹴倒したが悪いか。大将たる俺に向って、猪口才(ちょこざい)なことを申すからこらしめたまでだ」
「わしは忠言を」
「いらぬお世話だ」

 とまた、鉄拳をふり上げて、曹豹の顔をはりとばした。


「わははははは、見ろ、見ろ、曹豹のやつが、俺に撲られた顔を抱えて逃げてゆく(ざま)を。ああ愉快、あいつの顔はきっと、樽のようにふくれあがって、今夜一晩じゅううなって寝るにちがいない」

 張飛は、手をたたいた。


「将軍、何をなさっているのですか」
 軍師の陳登が遅ればせながら駆けつけた。
「おう、陳登、相撲とろうぜ」
 ふらふらと近づき、張飛は、陳登の着物の帯を握った。
「ちょっ、ちょっと」
 そのまま腰に乗せ、ぶわりと投げた。

 陳登は地面を幾度か転がり、壁に当たって意識を失った。

 

「はっはっは、おまえらもどうだ」
 他の兵を相手にも、角力を取ろうと云いだしたが、誰も寄りつかないので、
「こいつら、俺を嫌うのか」

 と、大手をひろげて、逃げ廻る兵を追いかけまわした。まるで、鬼と子供の遊戯の図でも見るようであった。

 一方の曹豹は、熱をもった顔を抱えて、

「……ウウム、無念だ」
 と、顔のずきずき痛むたびに、張飛に対する恨みが骨髄にまで()みてきた。
「どうしてやろう?」

 ふと、彼は怖ろしい一策を思いついた。早速、密書をしたためて、それを自分の小臣(こもの)に持たせて、ひそかに、小沛(しょうはい)の県城へ走らせた。

 小沛までは、幾らの道のりもない。徒歩で走れば二刻、馬で飛ばせば一刻ともかからない。およそ四十五里(支那里)の距離であった。

 ちょうど、呂布は眠りについたばかりのところだった。

 そこへ腹心の陳宮が曹豹(そうひょう)の小臣から事情を聞きとって、密書を手に、入って来た。

「将軍、お起きなさい。――将軍将軍、天来の吉報ですぞ」


「誰だ。……眠い。そうゆり起すな」


「寝ている場合ではありません。蹶起(けっき)すべき時です」


「なんだ……陳宮か」


「まあ、この書面をご一読なさい」


「どれ……」
 と、ようやく身を起して、曹豹の密書を見ると、いま徐州の城は張飛一人が守っているが、その張飛も今日はしたたかに酒に酔い、城兵もことごとく酔い乱れている。明日を待たず兵を催して、この授け物を受けに参られよ。曹豹、城内より門を開いて呼応(こおう)仕らん――とある

「天の与えとはこのことです。将軍、すぐお支度なさい」


 陳宮がせきたてると、


「待て待て。いぶかしいな。張飛はこの呂布を目の(かたき)にしている(おとこ)だ。俺に対して油断するわけはないが」


「張飛の勇は恐るべきものだが、彼の持ち前の酒狂は、乗ずべき間隙です。こんな機会を逸したら、二度と、風雲に乗ずる時はありません」
「しかし、劉備を裏切るのはな、何かと世話になってるし」
「常のあなたにも似合わぬことを、今更そんなことを気にしてどうするんです。こんな機会をつかめぬ大将なら、私は涙をふるってあなたの側から去ります」
「う、うむ、そうだな、やろう」

 呂布もついに意を決した。

 赤兎馬(せきとば)は、久しぶりに、鎧甲(がいこう)大剣の主人を乗せて、月下の四十五里を、尾をひいて奔った。

 呂布につづいて、呂布が手飼いの兵およそ、八、九百人、馬やら徒歩やら、押っとる得物も思い思いに我れおくれじと徐州城へ向って馳けた。


「開門! 開門っ」

 呂布は、城門の下に立つと、大声でどなった。


「戦場の劉使君(りゅうしくん)より火急の事あって、それがしへ使いを馳せ給う。その儀について、張将軍に計ることあり。ここを開けられよ」

 と、打ち叩いた。

 城門の兵は、楼からのぞいたが、なにやら様子がおかしいので、

「一応、張大将に伺ってみた上でお開け申す、しばらくそれにてお控えあれ」

 と、答えておいて、五、六人の兵が、奥へ告げに行ったが、張飛の姿が見あたらない。

 その間に、城中の一部から、思いもよらぬ(とき)の声が起った。曹豹が、裏切りをはじめたのである。

 城門は、内部から開かれた。

「――それっ」

 とばかり呂布の勢は、潮のごとく入って来た。

 張飛は、あれからもだいぶ飲んだとみえて、城郭の西園へ行って酔いつぶれ、折ふし夕方から宵月もすばらしく冴えていたので、

「 ――ああいい月だ」

 と、一言、独り(ごと)を空へ吐いたまま前後不覚に眠っていたのであった。

 だから幾ら望楼の上だの、彼の(しょう)のある閣などを兵が探しまわっても、姿が見えないはずだった。

 そのうちに、

「……やっ?」
 (とき)の声に、眼がさめた。――剣の音、(ほこ)のひびきに、愕然(がくぜん)と突っ立ち上がった。

「しまッた!」


 猛然と、彼は、城内の方へ馳けだして行った。

 が、時すでに遅し――

 城内は、上を下への混乱に陥っている。足につまずく死骸を見れば、みな城中の兵だった。

「うぬ、呂布だなっ」


 気がついて、馬にとび乗り、丈八の大矛(おおほこ)をひッさげて広場へ出てみると、そこには曹豹(そうひょう)に従う裏切者が呂布の軍勢と協力して、魔風の如く働いていた。
「目にもの見せん」

 と、張飛は、血しおをかぶって、()ぎまわったが、いかんせん、まだ酒が醒めきっていない。大地の兵が、天空に見えたり、天空の月が、三ツにも四ツにも見えたりする。

 いわんや、総軍のまとまりはつかない。城兵は支離滅裂となった。討たれる者より、討たれぬ前に手をあげて敵へ降服してしまう者のほうが多かった。

「逃げ給え」

「ともあれ一時ここを遁れて――」と、張飛を取り囲んだ味方の部将十八騎が、無理やりに彼を混乱の中から退かせ、東門の一ヵ所をぶち破って、城外へ逃げ走って来た。


「どこへ行くのだっ。――どこへ連れて行くのだ」


 張飛は、(わめ)いていた。

 まだ酒の気が残っていて、夢でも見ているような心地がしているものとみえる。

 すると、後ろから、

「やあ、卑怯だぞ張飛、かかってこい」

 と、百余騎ばかりを従えて、追いかけて来る将があった。

 前の恨みをそそがんと、腕ききの(つわもの)ばかりを選りすぐって、追いつつみに来た曹豹であった。

「何を」

 張飛は、引っ返すや否、酒の残る体で、その百余騎を枯葉のごとく蹴ちらして、逃げる曹豹を、真二つに斬りさげてしまった。

 血は七尺も噴騰(ふんとう)して月を黒い霧にかすめた。満身の汗となって、一斗の酒も発散してしまったであろう張飛は、ほっとわが姿を見まわして、

「ああ!」

 急に泣きだしたいような顔をした。


 呂布(りょふ)は、呂布らしい爪牙(そうが)をあらわした。猛獣はついに飼主の手を()んだのである。

 けれど彼は元来、深慮遠謀な計画のもとにそれをやり得るような悪人型ではない。猛獣の発作(ほっさ)のごとく至って単純なのである。欲望を達した後は、ひそかに気の小さい良心にさえ(とが)められているふうさえ見える。

 それかあらぬか、彼は、徐州城を占領すると、即日城門の往来や町の辻に、次のような高札など建てて、自身の心に言い訳をしていた。

  公布

われ久しく劉備が恩遇を()く。今、かくのごとしといえども、忘恩無情の挙にあらず、城中の私闘を(しず)め、利敵の徒を追い、征後の禍根を除きたるまでなり。

それ軍民ともに速やかに平日の務めに帰し、予が治下に安んぜよ。

 呂布はまた、自身、城の後閣へ臨んで、
「婦女子の捕虜(とりこ)を手荒にいたすな」

 と、兵士たちを(いまし)めた。

 後閣には、劉備の家族たちが住んでいた。しかし、落城と共に、召使いの婦女子を除いて、その余の主なる人々はみな逃げ落ちたことであろうと思っていたところ、意外にも、奥まったほの暗い一室に、どこか気品のある老母と若い美婦人と幼な児たちが、一かたまりになって、じっと、たたずんでいるのを見出した。

「お……おん身らは、劉備玄徳の家族たちか」


 呂布は、すぐ察した。

 ひとりは劉備の母。

 その傍らにあるのは夫人。

 手をひいている幼な児たちは劉備の子であろう。


「…………」

 老母は、なにもいわない。

 夫人もうつろな眼をしている。

 ただ、白い涙のすじが、その頬をながれていた。

「ははは、あははは」
 呂布は突然笑った。
「夫人。ご母堂。――安心するがよい。わしは御身らのごとき婦女子を殺すような無慈悲な者ではない。……それにしても、主君の家族らを捨てて、逃げ落ちた不忠な奴輩(やつばら)は、どの(つら)さげて、劉備にまみえるつもりか、いかに狼狽したとはいえ、見さげ果てた者どもではある」

 呂布は、傲然(ごうぜん)と、そう呟きながら、部将を呼んで、いいつけた。


「劉備の老母や妻子を、士卒百人で守らせておけ、みだりにこの室へ人を入れたりなどしてはならんぞ。また、護衛の者どもも、無慈悲なことのないようにいたせよ」

 呂布はまた、そう云いわたしてから、夫人と老母の姿を見直した。こんどは安心しているかと思ったからである。

 ――が、劉備の母も、夫人の面も、石か珠のように、血の気もなく、また、何の表情も示さなかった。

 涙のすじは、止めどなく、二つの面にながれている。そして物をいうことを忘れたように、唇をむすんでいた。


 さて、劉備のほうでは、留守の徐州にそんな異変が起ったとは知るはずもなく、敵の紀霊(きれい)を追って、その日、淮陰(わいいん)の河畔へ陣をすすめていた。

 黄昏(たそがれ)ごろ――

 関羽は部下を従えて、一巡り前線の陣地を見廻って戻ってきた。

 すると、歩哨の兵が、

「敵か」

「敵らしいぞ」と、野末(のずえ)のほうへ、小手をかざしてさわぎ合っている。

 見ると、なるほど、(うすず)きかけた曠野の果てから、夕陽を負ってとぼとぼとこっちへ向って来る一群れの人馬がある。

 関羽も、いぶかしげに見まもっていたが、そのうちに、こちらからたしかめるべく馳けて行った兵が、

「張大将だ。張飛どのと、ほか十八騎の味方がやって来られるのだ」と、大声で伝えてきた。

「何。……張飛が来た?」

 関羽はいよいよ怪しんだ。ここへ来るわけのない彼が来たとすればこれは、――吉事でないに決っている。


「何事が起ったのか?」


 顔を曇らして待っていた。

 程なく、張飛と、十七、八騎の者は、落武者の姿もみじめに、それへ来て駒を下りた。

 関羽は、彼の姿を見たとたんに、胸へずきと不吉な直感をうけた。いつもの張飛とは別人のようだからである。元気もない。ニコともしない。――あの豪放磊落(ごうほうらいらく)な男がしおれ返って、自分の前に頭を下げているではないか。

「おい、どうしたんだ」


「面目ない、生きてお身や家兄に合わせる顔もないんだが、……ともかく罪を謝すために、恥をしのんでこれまでやって来た。どうか、家兄に取次いでくれい」

 と、力なく云った。

 兎も角と、関羽は張飛をともなって劉備の幕舎へ来た。劉備も、

「え。張飛が見えたと?」


 驚きの目で彼を迎えた。


「申しわけございません」


 張飛は平蜘蛛(ひらぐも)のようにそれへ平伏して、徐州城を奪われた不始末を報告した。――あれほど誓った禁酒の約を破って、大酔したことも、正直に申し立てて面も上げず詫び入った。


「…………」


 劉備は黙然としていたが、やがて訊ねた。


「ぜひもない。だが母上はどうしたか。わが妻子は無事か。母や妻子さえ無事ならば、一城を失うも時、国を奪わるるも時、武運だにあらばまたわれにかえる時節もあろう」

「…………」


「張飛。なぜ答えぬか」


「……はい」


 張飛らしくもない蚊の啼くような声だ。彼は鼻をすすって泣きながら云った。


愧死(きし)しても足りません。大酔していたため、ついその……後閣へ(はし)って、城外へお扶けするいとまもなく」


 聞くや否、関羽は()きこんで、


「では、ご母堂も、ご夫人も、お子様たちも、呂布の手にゆだねたまま、()れひとり落ちてきたのかっ」


 と(かっ)となった。


「ああっ、この俺はどうしてこんな愚物に生れてきたか、家兄おゆるし下さい。――関羽、(わら)ってくれい」


 張飛は、泣きながら、そう叫んで、二つ三つ自分の頭を自分の(こぶし)で撲りつけたが、それでもまだ「愚鈍なる我」に対して腹が癒えないとみえて、やにわに剣を抜いて、自ら自分の首を()ね落そうとした。
 突然、剣を抜いて、張飛が自刃しようとする様子に、劉備は、びっくりして、
「止めよっ」

 と、叫んだ。

 あっと、関羽は、張飛の剣を()り上げて、

「何をするっ。莫迦(ばか)なっ」

 と、叱りつけた。

 張飛は、身もだえして、

「武士の情けに、その剣で、この頭を刎ね落してくれ。なんの面目あって生きていられようか」

 と、慟哭(どうこく)した。

 劉備は、張飛のそばへ歩み寄って、病人をいたわるような言葉でいった。

「張飛よ。落着くがいい。いつまで返らぬ繰り言をいうのではない」


 優しくいわれて、張飛はなおさら苦しげだった。むしろ(しもと)で打ッて打ッて打ちすえてほしかった。

 劉備は膝を折って彼の手を握り取り、しかと、手に力をこめて、


「古人のいった言葉に――兄弟ハ手足ノ如ク、妻子ハ衣服ノ如シ――とある。衣服はほころぶもこれを縫えばまだまとうに足る。けれど、手足はもしこれを断って五体から離したならいつの時かふたたび満足に一体となることができよう。――忘れたか張飛。われら三人は、桃園に義を結んで、兄弟の(さかずき)をかため、同年同日に生るるを求めず、同年同日に死なんと――誓い合った仲ではなかったか」

「……はっ。……はあ」


 張飛は大きく嗚咽(おえつ)しながらうなずいた。


「われら兄弟三名は、みな至らない所のある人間だ。その欠点や不足をお互いに補い合ってこそ始めて真の手足であり一体の兄弟といえるのではないか。そちも神ではない。劉備も凡夫である。凡夫のわしが、何を以て、そちに神の如き万全を求めようか。――呂布のために、城を奪われたのもわしの不徳のいたすところでもある。またいかに呂布でも、なんの力もない我が母や妻子まで殺すような(むご)いこともまさか致しはすまい。そう嘆かずと、劉備と共に、この後とも計をめぐらして、我が力になってくれよ。……張飛、得心(とくしん)が参ったか」

「……はい。……はい。……はい」


 張飛は、鼻柱から、ぽとぽとと涙を垂らして、いつまでも、大地に両手をついていた。

 劉備のことばに、関羽も涙をながし、そのほかの将も、感に打たれぬはなかった。

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登場人物紹介

劉備玄徳

劉備玄徳

ひげ

劉備玄徳

劉備玄徳

諸葛孔明《しょかつこうめい》

張飛

張飛

髭あり

張飛

関羽

関羽


関平《かんぺい》

関羽の養子

趙雲

趙雲

張雲

黄忠《こうちゅう》

魏延《ぎえん》

馬超

厳顔《げんがん》

劉璋配下から劉備配下

龐統《ほうとう》

糜竺《びじく》

陶謙配下

後劉備の配下

糜芳《びほう》

糜竺《びじく》の弟

孫乾《そんけん》

陶謙配下

後劉備の配下

陳珪《ちんけい》

陳登の父親

陳登《ちんとう》

陶謙の配下から劉備の配下へ、

曹豹《そうひょう》

劉備の配下だったが、酒に酔った張飛に殴られ裏切る

周倉《しゅうそう》

もと黄巾の張宝《ちょうほう》の配下

関羽に仕える

劉辟《りゅうへき》

簡雍《かんよう》

劉備の配下

馬良《ばりょう》

劉備の配下

伊籍《いせき》

法正

劉璋配下

のち劉備配下

劉封

劉備の養子

孟達

劉璋配下

のち劉備配下

商人

宿屋の主人

馬元義

甘洪

李朱氾

黄巾族

老僧

芙蓉

芙蓉

糜夫人《びふじん》

甘夫人


劉備の母

劉備の母

役人


劉焉

幽州太守

張世平

商人

義軍

部下

黄巾族

程遠志

鄒靖

青州太守タイシュ龔景キョウケイ

盧植

朱雋

曹操

曹操

やけど

曹操

曹操


若い頃の曹操

曹丕《そうひ》

曹丕《そうひ》

曹嵩

曹操の父

曹洪


曹洪


曹徳

曹操の弟

曹仁

曹純

曹洪の弟

司馬懿《しばい》仲達《ちゅうたつ》

曹操配下


楽進

楽進

夏侯惇

夏侯惇《かこうじゅん》

夏侯惇

曹操の配下

左目を曹性に射られる。

夏侯惇

曹操の配下

左目を曹性に射られる。

韓浩《かんこう》

曹操配下

夏侯淵

夏侯淵《かこうえん》

典韋《てんい》

曹操の配下

悪来と言うあだ名で呼ばれる

劉曄《りゅうよう》

曹操配下

李典

曹操の配下

荀彧《じゅんいく》

曹操の配下

荀攸《じゅんゆう》

曹操の配下

許褚《きょちょ》

曹操の配下

許褚《きょちょ》

曹操の配下

徐晃《じょこう》

楊奉の配下、後曹操に仕える

史渙《しかん》

徐晃《じょこう》の部下

満寵《まんちょう》

曹操の配下

郭嘉《かくか》

曹操の配下

曹安民《そうあんみん》

曹操の甥

曹昂《そうこう》

曹操の長男

于禁《うきん》

曹操の配下

王垢《おうこう》

曹操の配下、糧米総官

程昱《ていいく》

曹操の配下

呂虔《りょけん》

曹操の配下

王必《おうひつ》

曹操の配下

車冑《しゃちゅう》

曹操の配下、一時的に徐州の太守

孔融《こうゆう》

曹操配下

劉岱《りゅうたい》

曹操配下

王忠《おうちゅう》

曹操配下

張遼

呂布の配下から曹操の配下へ

張遼

蒋幹《しょうかん》

曹操配下、周瑜と学友

張郃《ちょうこう》

袁紹の配下

賈詡

賈詡《かく》

董卓

李儒

董卓の懐刀

李粛

呂布を裏切らせる

華雄

胡軫

周毖

李傕

李別《りべつ》

李傕の甥

楊奉

李傕の配下、反乱を企むが失敗し逃走

韓暹《かんせん》

宋果《そうか》

李傕の配下、反乱を企むが失敗

郭汜《かくし》

郭汜夫人

樊稠《はんちゅう》

張済

張繍《ちょうしゅう》

張済《ちょうさい》の甥

胡車児《こしゃじ》

張繍《ちょうしゅう》配下

楊彪

董卓の長安遷都に反対

楊彪《ようひょう》の妻

黄琬

董卓の長安遷都に反対

荀爽

董卓の長安遷都に反対

伍瓊

董卓の長安遷都に反対

趙岑

長安までの殿軍を指揮

徐栄

張温

張宝

孫堅

呉郡富春(浙江省・富陽市)の出で、孫子の子孫

孫静

孫堅の弟

孫策

孫堅の長男

孫権《そんけん》

孫権

孫権

孫堅の次男

朱治《しゅち》

孫堅の配下

呂範《りょはん》

袁術の配下、孫策に力を貸し配下になる

周瑜《しゅうゆ》

孫策の配下

周瑜《しゅうゆ》

周瑜

張紘

孫策の配下

二張の一人

張昭

孫策の配下

二張の一人

蒋欽《しょうきん》

湖賊だったが孫策の配下へ

周泰《しゅうたい》

湖賊だったが孫策の配下へ

周泰《しゅうたい》

孫権を守って傷を負った

陳武《ちんぶ》

孫策の部下

太史慈《たいしじ》

劉繇《りゅうよう》配下、後、孫策配下


元代

孫策の配下

祖茂

孫堅の配下

程普

孫堅の配下

程普

孫堅の配下

韓当

孫堅の配下

黄蓋

孫堅の部下

黄蓋《こうがい》

桓楷《かんかい》

孫堅の部下


魯粛《ろしゅく》

孫権配下

諸葛瑾《しょかつきん》

諸葛孔明《しょかつこうめい》の兄

孫権の配下


呂蒙《りょもう》

孫権配下

虞翻《ぐほん》

王朗の配下、後、孫策の配下

甘寧《かんねい》

劉表の元にいたが、重く用いられず、孫権の元へ

甘寧《かんねい》

凌統《りょうとう》

凌統《りょうとう》

孫権配下


陸遜《りくそん》

孫権配下

張均

督郵

霊帝

劉恢

何進

何后

潘隠

何進に通じている禁門の武官

袁紹

袁紹

劉《りゅう》夫人

袁譚《えんたん》

袁紹の嫡男

袁尚《えんしょう》

袁紹の三男

高幹

袁紹の甥

顔良

顔良

文醜

兪渉

逢紀

冀州を狙い策をねる。

麹義

田豊

審配

袁紹の配下

沮授《そじゅ》

袁紹配下

郭図《かくと》

袁紹配下


高覧《こうらん》

袁紹の配下

淳于瓊《じゅんうけい》

袁紹の配下

酒が好き

袁術

袁胤《えんいん》

袁術の甥

紀霊《きれい》

袁術の配下

荀正

袁術の配下

楊大将《ようたいしょう》

袁術の配下

韓胤《かんいん》

袁術の配下

閻象《えんしょう》

袁術配下

韓馥

冀州の牧

耿武

袁紹を国に迎え入れることを反対した人物。

鄭泰

張譲

陳留王

董卓により献帝となる。

献帝

献帝

伏皇后《ふくこうごう》

伏完《ふくかん》

伏皇后の父

楊琦《ようき》

侍中郎《じちゅうろう》

皇甫酈《こうほれき》

董昭《とうしょう》

董貴妃

献帝の妻、董昭の娘

王子服《おうじふく》

董承《とうじょう》の親友

馬騰《ばとう》

西涼の太守

崔毅

閔貢

鮑信

鮑忠

丁原

呂布


呂布

呂布

呂布

厳氏

呂布の正妻

陳宮

高順

呂布の配下

郝萌《かくほう》

呂布配下

曹性

呂布の配下

夏侯惇の目を射った人

宋憲

呂布の配下

侯成《こうせい》

呂布の配下


魏続《ぎぞく》

呂布の配下

王允

貂蝉《ちょうせん》

孫瑞《そんずい》

王允の仲間、董卓の暗殺を謀る

皇甫嵩《こうほすう》

丁管

越騎校尉の伍俘

橋玄

許子将

呂伯奢

衛弘

公孫瓉

北平の太守

公孫越

王匡

方悦

劉表

蔡夫人

劉琦《りゅうき》

劉表の長男

劉琦《りゅうき》

劉表の長男

蒯良

劉表配下

蒯越《かいえつ》

劉表配下、蒯良の弟

黄祖

劉表配下

黄祖

陳生

劉表配下

張虎

劉表配下


蔡瑁《さいぼう》

劉表配下

呂公《りょこう》

劉表の配下

韓嵩《かんすう》

劉表の配下

牛輔

金を持って逃げようとして胡赤児《こせきじ》に殺される

胡赤児《こせきじ》

牛輔を殺し金を奪い、呂布に降伏するも呂布に殺される。

韓遂《かんすい》

并州《へいしゅう》の刺史《しし》

西涼の太守|馬騰《ばとう》と共に長安をせめる。

陶謙《とうけん》

徐州《じょしゅう》の太守

張闓《ちょうがい》

元黄巾族の陶謙の配下

何曼《かまん》

截天夜叉《せってんやしゃ》

黄巾の残党

何儀《かぎ》

黄巾の残党

田氏

濮陽《ぼくよう》の富豪

劉繇《りゅうよう》

楊州の刺史

張英

劉繇《りゅうよう》の配下


王朗《おうろう》

厳白虎《げんぱくこ》

東呉《とうご》の徳王《とくおう》と称す

厳与《げんよ》

厳白虎の弟

華陀《かだ》

医者

鄒氏《すうし》

未亡人

徐璆《じょきゅう》

袁術の甥、袁胤《えんいん》をとらえ、玉璽を曹操に送った

鄭玄《ていげん》

禰衡《ねいこう》

吉平

医者

慶童《けいどう》

董承の元で働く奴隷

陳震《ちんしん》

袁紹配下

龔都《きょうと》

郭常《かくじょう》

郭常《かくじょう》の、のら息子

裴元紹《はいげんしょう》

黄巾の残党

関定《かんてい》

許攸《きょゆう》

袁紹の配下であったが、曹操の配下へ

辛評《しんひょう》

辛毘《しんび》の兄

辛毘《しんび》

辛評《しんひょう》の弟

袁譚《えんたん》の配下、後、曹操の配下

呂曠《りょこう》

呂翔《りょしょう》の兄

呂翔《りょしょう》

呂曠《りょこう》の弟


李孚《りふ》

袁尚配下

王修

田疇《でんちゅう》

元袁紹の部下

公孫康《こうそんこう》

文聘《ぶんぺい》

劉表配下

王威

劉表配下

司馬徽《しばき》

道号を水鏡《すいきょう》先生

徐庶《じょしょ》

単福と名乗る

劉泌《りゅうひつ》

徐庶の母

崔州平《さいしゅうへい》

孔明の友人

諸葛均《しょかつきん》

石広元《せきこうげん》

孟公威《もうこうい》

媯覧《ぎらん》

戴員《たいいん》

孫翊《そんよく》

徐氏《じょし》

辺洪

陳就《ちんじゅ》

郄慮《げきりょ》

劉琮《りゅうそう》

劉表次男

李珪《りけい》

王粲《おうさん》

宋忠

淳于導《じゅんうどう》

曹仁《そうじん》の旗下《きか》

晏明

曹操配下

鍾縉《しょうしん》、鍾紳《しょうしん》

兄弟

夏侯覇《かこうは》

歩隲《ほしつ》

孫権配下

薛綜《せっそう》

孫権配下

厳畯《げんしゅん》

孫権配下


陸績《りくせき》

孫権の配下

程秉《ていへい》

孫権の配下

顧雍《こよう》

孫権配下

丁奉《ていほう》

孫権配下

徐盛《じょせい》

孫権配下

闞沢《かんたく》

孫権配下

蔡薫《さいくん》

蔡和《さいか》

蔡瑁の甥

蔡仲《さいちゅう》

蔡瑁の甥

毛玠《もうかい》

曹操配下

焦触《しょうしょく》

曹操配下

張南《ちょうなん》

曹操配下

馬延《ばえん》

曹操配下

張顗《ちょうぎ》

曹操配下

牛金《ぎゅうきん》

曹操配下


陳矯《ちんきょう》

曹操配下

劉度《りゅうど》

零陵の太守

劉延《りゅうえん》

劉度《りゅうど》の嫡子《ちゃくし》

邢道栄《けいどうえい》

劉度《りゅうど》配下

趙範《ちょうはん》

鮑龍《ほうりゅう》

陳応《ちんおう》

金旋《きんせん》

武陵城太守

鞏志《きょうし》

韓玄《かんげん》

長沙の太守

宋謙《そうけん》

孫権の配下

戈定《かてい》

戈定《かてい》の弟

張遼の馬飼《うまかい》

喬国老《きょうこくろう》

二喬の父

呉夫人

馬騰

献帝

韓遂《かんすい》

黄奎

曹操の配下


李春香《りしゅんこう》

黄奎《こうけい》の姪

陳群《ちんぐん》

曹操の配下

龐徳《ほうとく》

馬岱《ばたい》

鍾繇《しょうよう》

曹操配下

鍾進《しょうしん》

鍾繇《しょうよう》の弟

曹操配下

丁斐《ていひ》

夢梅《むばい》

許褚

楊秋

侯選

李湛

楊阜《ようふ》

張魯《ちょうろ》

張衛《ちょうえい》

閻圃《えんほ》

劉璋《りゅうしょう》

張松《ちょうしょう》

劉璋配下

黄権《こうけん》

劉璋配下

のち劉備配下

王累《おうるい》

王累《おうるい》

李恢《りかい》

劉璋配下

のち劉備配下

鄧賢《とうけん》

劉璋配下

張任《ちょうじん》

劉璋配下

周善

孫権配下


呉妹君《ごまいくん》

董昭《とうしょう》

曹操配下

楊懐《ようかい》

劉璋配下

高沛《こうはい》

劉璋配下

劉巴《りゅうは》

劉璋配下

劉璝《りゅうかい》

劉璋配下

張粛《ちょうしゅく》

張松の兄


冷苞

劉璋配下

呉懿《ごい》

劉璋の舅

彭義《ほうぎ》

鄭度《ていど》

劉璋配下

韋康《いこう》

姜叙《きょうじょ》

夏侯淵《かこうえん》

趙昂《ちょうこう》

楊柏《ようはく》

張魯配下

楊松

楊柏《ようはく》の兄

張魯配下

費観《ひかん》

劉璋配下

穆順《ぼくじゅん》

楊昂《ようこう》

楊任

崔琰《さいえん》

曹操配下


雷同

郭淮《かくわい》

曹操配下

霍峻《かくしゅん》

劉備配下

夏侯尚《かこうしょう》

曹操配下

夏侯徳

曹操配下

夏侯尚《かこうしょう》の兄

陳式《ちんしき》

劉備配下

杜襲《としゅう》

曹操配下

慕容烈《ぼようれつ》

曹操配下

焦炳《しょうへい》

曹操配下

張翼

劉備配下

王平

曹操配下であったが、劉備配下へ。

曹彰《そうしょう》

楊修《ようしゅう》

曹操配下

夏侯惇

費詩《ひし》

劉備配下

王甫《おうほ》

劉備配下

呂常《りょじょう》

曹操配下

董衡《とうこう》

曹操配下

李氏《りし》

龐徳の妻

成何《せいか》

曹操配下

蒋済《しょうさい》

曹操配下

傅士仁《ふしじん》

劉備配下

徐商

曹操配下


廖化

劉備配下

趙累《ちょうるい》

劉備配下

朱然《しゅぜん》

孫権配下


潘璋

孫権配下

左咸《さかん》

孫権配下

馬忠

孫権配下

許靖《きょせい》

劉備配下

華歆《かきん》

曹操配下

呉押獄《ごおうごく》

典獄

司馬孚《しばふ》

司馬懿《しばい》の弟

賈逵《かき》


曹植


卞氏《べんし》

申耽《しんたん》

孟達の部下

范疆《はんきょう》

張飛の配下

張達

張飛の配下


関興《かんこう》

関羽の息子

張苞《ちょうほう》

張飛の息子

趙咨《ちょうし》

孫権配下

邢貞《けいてい》

孫桓《そんかん》

孫権の甥

呉班

張飛の配下

崔禹《さいう》

孫権配下

張南

劉備配下

淳于丹《じゅんうたん》

孫権配下

馮習

劉備配下


丁奉

孫権配下

傅彤《ふとう》

劉備配下

程畿《ていき》

劉備配下

趙融《ちょうゆう》

劉備配下

朱桓《しゅかん》

孫権配下


常雕《じょうちょう》

曹丕配下

吉川英治


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