第43話、兗州奪還、楊彪の陰謀

文字数 8,527文字

 出稼ぎの遠征軍は、風のままにうごく。(いなご)のように移動してゆく。

 近頃、風のたよりに聞くと、曹操(そうそう)の古巣の兗州(えんしゅう)には、呂布の配下の薛蘭(せつらん)李封(りほう)という二将がたて籠っているが、軍紀はすこぶるみだれ兵隊は城下で掠奪や悪事ばかり働いているし、城中の将は、苛税をしぼって、自己の享楽にばかり(おご)(ふけ)っているという。


「今なら討てる」


 曹操は、直感して、軍の方向を一転するや、剣をもって、兗州を指した。


「われわれの郷土へ帰れ!」


 またたくまに、目的の兗州へ押寄せた。

 李封(りほう)薛蘭(せつらん)の二将は、「よもや?」と、疑っていた曹軍を、その目に見て、驚きあわてながら、馬を揃えて、討って出た。

 前にいる李封(りほう)の軍に、新参の許褚(きょちょ)は、


「お目見得の初陣に、あの将の首を、君前へ献じましょう」

 といって、駆け出した。

 見ているまに、許褚は、李封へ闘いを挑んで行った。まっすぐに近づくと、許褚は、李封を一気に斬ってしまった。

「どれ、もう一人」

 馬首を薛蘭に向けると、薛蘭は背を向け逃げ出した。逃げ出した薛蘭に向かって、曹操の陣後から、呂虔(りょけん)がひょうッと一箭を放った。――()は彼の首すじを射ぬいた。

 将を失った、兗州の城は、そうして、曹操の手に還った。

 曹操は、

「この勢いで濮陽(ぼくよう)も収めろ」

 と、呂布(りょふ)の根城へ(せま)った。

 呂布の謀臣陳宮は、


「出ては不利です」


 と、籠城をすすめたが、


「ばかをいえ」


 と、呂布はきかない。

 例の気性である。それに、曹操の手心もわかっている。一気に撃滅して、兗州もすぐ取返さねば百年の計を誤るものだと、全城の兵をくり出して、物々しく対陣した。

 呂布の勇猛は、相変らずすこしも老いていない。むしろ年と共にその騎乗奮戦の技は(しん)に入って、文字どおり万夫不当(ばんぷふとう)だ。まったく戦争するために、神が造った不死身の人間のようであった。

「おうっ、手応えのありそうな敵を見つけたぞ」

 許褚(きょちょ)は、見事なる敵将の呂布を見かけると、馬を走らせた。


「いで、あの敵を!」

 と、目がけてかかった。

 だが、呂布は、彼如きを近づけもしないのである。許褚は、歯がみをして彼の前へ前へと、しつこくつけ廻った。そして(ほこ)を合わせたが、勝負はつかない。

 そこへ、悪来典韋(てんい)が、

「助太刀」

 と、喚きかかったが、この両雄が、挟撃しても、呂布の戟にはなお余裕があった。

 折からまた、夏侯惇(かこうじゅん)その他、曹操幕下の勇将が六人もここへ集まった。――今こそ呂布を(にが)すなとばかりにである。――呂布は、危険を悟ったか、さっと一角を蹴破るや否や、赤兎馬に鞭をくれて逃げてしまった。

 わが城門の下まで引揚げて来た。だが、呂布はあッと馬を締めて立ちすくんだ。こは(そも)いかに? ――と眼をみはった。

 城門の吊橋がはね上げてあるではないか。何者が命令したのか。彼は、怒りながら、大声で、(ほり)の向うへどなった。

「門を開けろ。――橋を下ろせ! ばかっ」
 すると、城壁の上に、小兵な男が、ひょッこり現れた。かつては呂布のために、曹操の陣へ、反間(はんかん)の偽書を送って、曹軍に致命的な損害を与えた土地の富豪の田氏(でんし)であった。
「いけませんよ。呂大将」
 田氏は歯をむいて城壁の上から嘲笑を返した。

「きのうの味方もきょうの敵ですからね。わたくしは初めから利のあるほうへ付くと明言していたでしょう。もともと、武士でもなんでもない身ですから、きょうからは曹将軍へ味方することにきめました。どうもあちらの旗色のほうが良さそうですからな。……へへへへ」


 呂布は(きば)を噛んで、

「やいっ、開けろ、城門を開けおらんか。うぬ、憎ッくい賤民(せんみん)め、どうするか見ておれ」


 と、口を極めて罵ってみたが、どうすることもできないのみか、城壁の上の田氏は、


「もうこの城は、お前さんの物ではない。曹操様へ献上したのだ。さもしい顔をしていないで、足もとの明るいうちに、どこへでも落ちておいでなさい。――いや、なんともお気の毒なことで」

 といよいよ、嘲弄(ちょうろう)を浴びせかけた。

 利を()いで来た味方は、また利を嗅いで敵へ去る。小人を利用して獲た功は、小人に裏切られて、一挙に空しくなってしまった。呂布は、散々に罵り吠えていたが、結局、そこで立ち往生していれば、曹軍に包囲されるのを待っているようなものである。ぜひなく定陶(ていとう)(山東省・定陶)をさしてひとまず落ちて行った。

 かくと聞いて、陳宮は、

「田氏を用いて、彼に心をゆるしていたのは、自分の過ちでもあった」

 と、自責にかられながらも、なんとか、呂布の家族たちの身を助けることには成功し、後から呂布を追って行った。

 城地を失うと、とたんに、従う兵もきわだって減ってしまう。

(この大将に()いていたところで――)と、見限(みき)りをつけて四散してしまうのである。田氏は田氏ひとり在るのみではなかった。無数の田氏が離合集散している世の中であった。

 だが、ひとたび敗軍を喫して漂泊の流軍に転落すると、大将や幕僚は、結局そうなってくれたほうが気が安かった。何十万というような大軍は養いかねるからである。いくら掠奪して歩いても、一村に千、二千という軍がなだれこめば、たちまち村の穀倉は、いなごの通った後みたいになってしまう。

 呂布は、ひとまず定陶(ていとう)まで落ちてみたが、そこにも止ることができないで、

「この上は、袁紹(えんしょう)を頼って、冀州(きしゅう)へ行ってみようか」

 と、陳宮に相談した。

 陳宮は、さあどうでしょう? と首をかしげて、すぐ賛成しなかった。呂布の人気は、各地において、あまり(かんば)しくないことを知っていたからである。

 で、一応、先に人を派して、それとなく袁紹の心を探らせてみているうちに、袁紹は伝え聞いて謀士の審配(しんぱい)へ意見を徴していた。

 審配は、率直に答えた。

「およしなさい、呂布は天下の勇ですが、半面、豺狼(さいろう)のような性情を持っています。もし彼が勢力を持ち直して、兗州(えんしゅう)を奪りかえしたら、次には、この冀州を狙って来ないとは限りません。――むしろ曹操と結んで、呂布のごとき乱賊は殺したほうがご当家の安泰でしょう」
「大きにそうだった」

 袁紹は、直ちに、部下の顔良(がんりょう)に五万余の兵をさずけ、曹操の軍に協力させ、曹操へ親善の意をこめた書を送った。

 呂布はうろたえた。

 逆境の流軍はあてなく歩いた。

「そうだ。近頃、新しく徐州の封をうけて、陶謙(とうけん)の跡目をついで立った劉備玄徳(りゅうげんとく)を頼ってゆこう。……どうだろう陳宮」
「そうですな。徐州の新しい太守は、世間の噂がよいようです。先さえ吾々を容れるものなら、徐州を頼るに越したことはありません」

 そこで、呂布は、劉備のところへ使いを立てた。

 劉備は、自分の領地へ、呂布一族が来て、仁を乞うと聞くと、


「あわれ。彼も当世の英雄であるのに」


 と、関羽、張飛をつれて、自ら迎えに出ようとした。


「とんでもないことです」


 家臣の糜竺(びじく)は、出先をさえぎって止めた。

 糜竺はいうのである。

「呂布の人がらは、ご承知のはずです。袁紹(えんしょう)ですら、()れなかったではありませんか。徐州は今、太守の鎮守せられて以来、上下一致して、平穏に国力を養っているところです。なにを好んで、餓狼(がろう)の将を迎え入れる必要がありましょう」


 側にいた関羽も張飛も、

「その意見は正しい」と、いわんばかりの顔してうなずいた。

 劉備玄徳も、うなずきはしたけれど、彼はこういって、()かなかった。


「なるほど、呂布の人物は、決して好ましいものではない。――けれど先頃、もし彼が曹操のうしろを衝いて、兗州(えんしゅう)を攻めなかったら、あの時、徐州は完全に曹操のために撃破されていたろう。それは呂布が意識して徐州にほどこした徳ではないが、わしは天佑(てんゆう)に感謝する。――今日、呂布が窮鳥(きゅうちょう)となって、私に仁愛を乞うのも、天の配剤かと思える。この窮鳥を拒むことは自分の気持としてはできない」

「……は。そう仰っしゃられれば、それまでですが」


 糜竺も口をつぐんだ。劉備のいうことに、間違っている点が何かあるのかというと無いのである。ただ、呂布が信用できないというその一点だけが問題なのであった。

 張飛は、関羽をかえりみて、

「どうも困ったものだよ。われわれの兄貴は人が好すぎるね。(ずる)い奴は、その弱点へつけ込むだろう。……まして、呂布などを出迎えに出るなんて」

 と、不承不承(ふしょうぶしょう)従った。

 劉備は車に乗って、城外三十里の彼方まで、わざわざ呂布を迎えに行った。

 流亡(りゅうぼう)の将士に対して、実に鄭重(ていちょう)な礼であったから、呂布もさすがに恐縮して、劉備が車から出るのを見ると、あわてて馬をおり、

「なんでそれがし如きを、かように(あつ)く迎えられるか、ご好意に(こた)えようがない」


 と、いうと、劉備は、

「いや私は、将軍の武勇を尊敬するものです。志むなしく、流亡のお身の上と伺って、ご同情にたえません」


 呂布は、彼の謙譲を前に、たちまち気をよくして、胸を張った。

 そこから劉備玄徳は先に立って、呂布の一行を国賓として城内に迎え、夜は盛宴をひらいて、あくまで篤くもてなした。

 呂布は、翌る日、

「その答礼に」

 と、披露して、自分の客舎に、劉備を招待したいと、使いをよこした。

 関羽、張飛のふたりは、こもごも、劉備に云った。

「お出でになるつもりですか」


「行こうと思う、折角の好意を無にしては悪いから」


「なにが好意なものか。呂布の肚の底には、この徐州を奪おうとする下心(したごころ)が見える、断ってしまったほうがいいでしょう」


「いや、そういうわけにもいかないだろう」


 劉備は、車の用意を命じた。

 関羽、張飛も、ぜひなく供について、呂布の客舎へのぞんだ。――もちろん、呂布は非常な歓びで、下へもおかない歓待ぶりである。

「何ぶん、旅先の身とて、充分な支度もできませんが」

 と、断って、直ちに、後堂の宴席へ移ったが、日ごろ質素な劉備の眼には、豪奢(ごうしゃ)驚くばかりだった。

 宴がすすむと、呂布は、自分の夫人だという女性を呼んで、

「おちかづきをねがえ」

 と、劉備に紹介(ひきあ)わせた。

 夫人は、嬋娟(せんけん)たる美女であった。客を再拝して、楚々(そそ)と、良人のかたわらに戻った。

 呂布はまた、機嫌に乗じてこういった。

「不幸、山東を流寓(りゅうぐう)して、それがし逆境の身に、世間の軽薄さを、こんどはよく味わったが、昨日今日は、実に愉快でたまらない。尊公の情誼(じょうぎ)にふかく感じましたよ。――これというのも、かつて、この徐州が、曹操の大軍に囲まれて危殆(きたい)(ひん)した折、それがしが、彼の背後の地たる兗州(えんしゅう)を衝いたので、一時に徐州は敵の囲みから救われましたな。――あの折、この呂布がもし兗州を襲わなかったら、徐州の今日はなかったわけだ。――自分の口からいっては恩着せがましくなるが、そこをあなたが忘れずにいてくれたのは実によろこばしい。いい事はしておくものだ」
 劉備は、微笑をふくんで、ただうなずいていた。呂布は今度は、彼の手を握って、

「はからずも、その徐州に身を寄せて、賢弟の世話になろうとは。――これも、なにかの縁というものだろうな」


 と酔うに従って、呂布はだんだんなれなれしく云った。

 始終、気に入らない顔つきをして、黙って飲んでいた張飛は、突然、酒杯(さかずき)を床へ投げ捨てたかと思うと、


「何、なんだと、もういちどいってみろ」

 と、剣を握って突っ立った。

 なにを張飛が怒りだしたのか、ちょっと見当もつかなかったが、彼の権まくに驚いて、(りょ)夫人などは悲鳴をあげて、良人のうしろへ隠れた。

「こらっ呂布。汝は今、われわれの長兄たり主君たるお方に対して、賢弟などとなれなれしく()んだが、こちらはいやしくも漢の天子の流れをくむ金枝玉葉(きんしぎょくよう)だ、汝は一匹夫(ひっぷ)、人家の奴に過ぎない男ではないか。無礼者め! 戸外(そと)へ出ろっ、戸外へ」

 酔った張飛が、これくらいなことを云いだすのは、歌を唄うようなものだが、彼の手は、同時に剣を抜き払ったので、馴れない者は仰天して色を失った。


「これっ。何をするっ」


 劉備は、一喝に、張飛を叱りつけた。関羽も、あわてて、


「止さないか、場所がらもわきまえずに」

 と張飛を抱きとめて、壁ぎわへ押しもどした。

 が、張飛は、やめない。

「ばかをいえっ。場所がらだから承知できないのだ。どこの馬の骨か分りもしない奴に、われわれの主君たり義兄たるお方を、手軽に賢弟などと、弟呼ばわりされてたまるか」
「わかったよ、分った」
「そればかりでない。さっきから黙って聞いていれば、呂布のやつめ、自分の野望で兗州(えんしゅう)を攻めたことまで、恩着せがましくいってやがる。こっちが、謙遜して下手に出れば、ツケ上がって!」

「止せといったら。それだから貴様は、真情ですることも、常に、酒の上だと人にいわれるのだ」


「酒の上などではない」


「では、黙れ」


「ウウム。いまいましいな」


 張飛は、憤然たるまま、ようやく席にもどったが、よほど腹が()えないとみえて、ひとり手酌で大杯をあおりつづけていた。

 劉備は、当惑顔に、


「どうも、折角のお招きに、醜態をお目にかけて、おゆるしください。舎弟の張飛は、竹を割ったような気性の(やつ)ですが、飲むと元気になり過ぎましてな。……はははは」


 笑いにまぎらしながら詫びた。

 呂布は、蒼白になっていたが、劉備の笑顔に救われて、()いて快活を装いながら、


「いやいや、なんとも思っておりはしません。酒のする(わざ)でしょうから」


 それを聞くと、張飛はまた、


(何ッ?)


 と云いたげな眼光を呂布へ向けたが、劉備の顔を見ると、舌うちして、黙ってしまった。

 宴は白けたまま、浮いてこない。呂夫人も、恐がって、いつの間にか姿を消してしまった。


「夜も()けますから」
 と、劉備はほどよく礼をのべて門を辞した。

 その翌る日、呂布は少し銷沈(しょうちん)して劉備を城へ訪ねて来た。

 そして、いうには、

「あなたのご厚情は、充分にうけ取れるが、どうもご舎弟たちは、それがしを妙に見ておられるらしい。所詮、ご縁がないのであろう――ついては、他国へ行こうと思うので、今日は、お暇乞いに来たわけです」
「それでは私が心苦しい。……どうもこのままお別れではいさぎよくありません。家弟の無礼は、私から謝します。まあ、しばらくお(とま)りあって、ゆるゆる兵馬をお養い下さい。狭い土地ですが、小沛(しょうはい)は水もよし、糧食も蓄えてありますから」

 ()って、劉備はひき止めた。そして自分が前にいた小沛の宅地を彼のために提供した。それもあくまで慇懃(いんぎん)(すす)めである。呂布もどうせにわかに(あて)もない身空なので、一族兵馬をひきつれて、彼の好意にまかせて小沛へ住むことになった。


 一銭を盗めば賊といわれるが、一国を()れば、英雄と称せられる。

 当時、長安の中央政府もいいかげんなものに違いなかったが、世の中の毀誉褒貶(きよほうへん)もまたおかしなものである。

 曹操は、自分の根城(ねじろ)だった兗州(えんしゅう)を失地し、その上、いなごに飢饉(ききん)(やく)にも遭いなどして、ぜひなく汝南(じょなん)潁川(えいせん)方面まで遠征して地方の草賊を相手に、いわゆる()()横行(おうこう)をやって苦境をしのいでいたが、その由、長安の都へ聞えると、朝廷から、

(乱賊を鎮定して、地方の平穏につくした功によって、建徳将軍(けんとくしょうぐん)費亭侯(ひていこう)に封じ給う)

 と、嘉賞(かしょう)の沙汰を賜わった。

 で、曹操は、またも地方に勢威をもりかえして、その名、いよいよ中外に聞えていたが、そうした中央の政廟には、相かわらず、その日暮しな政策しか行われていなかった。

 長安の大都は、先年革命の兵火に、その大半を焼き払われ、当年の暴宰相董卓(とうたく)は殺され、まったく面目を一新するかと思われたが、その後には李傕(りかく)郭汜(かくし)などという人物が立って、依然政事を私し、私慾を肥やし、悪政ばかり濫発(らんぱつ)して、すこしも自粛するところがなかったため、民衆は怨嗟(えんさ)を放って、「一人の董卓が死んだと思ったら、いつのまにか、二人の董卓が朝廷にできてしまった」と、いった。

 けれど誰も、それを大声でいう者はない。司馬李傕(りかく)、大将軍郭汜(かくし)の権力というものは、百官を圧伏せしめて、絶対的なものとなっている。

 ここに太尉(たいい)楊彪(ようひょう)という者があった。或る時朱雋(しゅしゅん)と共に、そっと献帝に近づいて奏上した。

「このままでは、国家の将来は実に思いやられます。聞説(きくならく)、曹操は今、地方にあって二十余万の兵を擁し、その幕下には、星のごとく、良い武将と謀臣をかかえているそうです。ひとつ、彼を用いて、社稷(しゃしょく)に巣くう奸党を剿滅(そうめつ)なされたら如何なものでしょう。……われわれ憂いを抱く朝臣はもとより、万民みな、現状の悪政を嘆いておりますが」

 暗に、二奸の誅戮(ちゅうりく)を帝にすすめたのであった。

 献帝は落涙され、

「おまえたちがいうまでもない。(ちん)が、彼ら二賊のために、苦しめられていることは、実に久しいものだ。日々、朕は、我慢と忍辱(にんじょく)の日を送っている。……もし、あの二賊を討つことができるものなら、天下の人民と共に朕の胸中もどんなに晴々するかと思う。けれど悲しいかな、そんな策はあり得まい」

「いや、ないことはありません。帝の御心さえ決するなれば」


「どうやって討つか」


「かねて、臣の胸に、ひとつの策が蓄えてあります。郭汜(かくし)李傕(りかく)とは、互に並び立っていますから計略をもって、二賊を()み合わせ、相叛(あいそむ)くようにして、しかる後、曹操に密詔を下して、誅滅(ちゅうめつ)させるのです」

「そううまく行くかの」


「自信があります。その策というのは、郭汜の妻は、有名な嫉妬(やきもち)やきですから、その心理を用いて、彼の家庭からまず、反間の計を施すつもりです。おそらく失敗はあるまいと思います」

 帝の内意をたしかめると、楊彪(ようひょう)は秘策を胸にねりながら、わが邸へ帰って行った。帰るとすぐ、彼は妻の室へはいって、


「どうだな。この頃は、郭汜(かくし)の令夫人とも、時々お目にかかるかね。……おまえたち奥さん連ばかりで、よく色々な会があるとのことだが」
 と、両手を妻の肩にのせながら、いつになく優しい良人になって云った。

 楊彪の妻は怪しんで、良人を揶揄(やゆ)した。


「あなた。どうしたんですか、いったい今日は」


「なにが?」


「だって、常には、私に対して、こんなに機嫌をとるあなたではありませんもの」


「あははは」


「かえって、気味が悪い」


「そうかい」


「なにかわたしに、お頼みごとでもあるんでしょ、きっと」


「さすがは、おれの妻だ。実はその通り、おまえの力を借りたいことがあるのだが」


「どんなことですか」


「郭汜の夫人は、おまえに負けない嫉妬やきだというはなしだが」


「あら、いつ私が、嫉妬なんぞやきましたか」


「だからさ、おまえのことじゃないよ。郭汜夫人が――といっているじゃないか」


「あんな嫉妬(しっと)深い奥さんと一緒にされてはたまりませんからね」


「おまえは良妻だ。わしは常に感謝している」


「嘘ばかり仰っしゃい」


「冗談は止めて。――時に、郭汜の夫人を訪問して、ひとつ、おまえの口先であの人の嫉妬をうんと焚きつけてくれないか」

「それがなんの為になるんですか。他家の奥さんを悋気(りんき)させることが」


「国家のためになるのだ」


「また、ご冗談を」


「ほんとにだ。――ひいては漢室のお為となり、小さくは、おまえの良人楊彪の為にもなることなのだから」


「分りません。どうしてそんなつまらないことが、朝廷や良人の為になりますか」


「……耳をお貸し」


 楊彪は、声をひそめて、君前の密議と、意中の秘策を妻に打明けた。

 楊彪の妻は、眼をまろくして、初めのうちは、ためらっていたが良人の眼を仰ぐと、くわっと、恐ろしい決意を示しているので、

「ええ。やってみます」

 と、答えた。

 楊彪は、()しかぶせて、

「やってみるなんて、(なま)ぬるい肚ではだめだ。やり損じたら、わが一族の破滅にもなること。毒婦になったつもりで、巧くやり終せてこい」
 と、云い含めた。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

劉備玄徳

劉備玄徳

ひげ

劉備玄徳

劉備玄徳

諸葛孔明《しょかつこうめい》

張飛

張飛

髭あり

張飛

関羽

関羽


関平《かんぺい》

関羽の養子

趙雲

趙雲

張雲

黄忠《こうちゅう》

魏延《ぎえん》

馬超

厳顔《げんがん》

劉璋配下から劉備配下

龐統《ほうとう》

糜竺《びじく》

陶謙配下

後劉備の配下

糜芳《びほう》

糜竺《びじく》の弟

孫乾《そんけん》

陶謙配下

後劉備の配下

陳珪《ちんけい》

陳登の父親

陳登《ちんとう》

陶謙の配下から劉備の配下へ、

曹豹《そうひょう》

劉備の配下だったが、酒に酔った張飛に殴られ裏切る

周倉《しゅうそう》

もと黄巾の張宝《ちょうほう》の配下

関羽に仕える

劉辟《りゅうへき》

簡雍《かんよう》

劉備の配下

馬良《ばりょう》

劉備の配下

伊籍《いせき》

法正

劉璋配下

のち劉備配下

劉封

劉備の養子

孟達

劉璋配下

のち劉備配下

商人

宿屋の主人

馬元義

甘洪

李朱氾

黄巾族

老僧

芙蓉

芙蓉

糜夫人《びふじん》

甘夫人


劉備の母

劉備の母

役人


劉焉

幽州太守

張世平

商人

義軍

部下

黄巾族

程遠志

鄒靖

青州太守タイシュ龔景キョウケイ

盧植

朱雋

曹操

曹操

やけど

曹操

曹操


若い頃の曹操

曹丕《そうひ》

曹丕《そうひ》

曹嵩

曹操の父

曹洪


曹洪


曹徳

曹操の弟

曹仁

曹純

曹洪の弟

司馬懿《しばい》仲達《ちゅうたつ》

曹操配下


楽進

楽進

夏侯惇

夏侯惇《かこうじゅん》

夏侯惇

曹操の配下

左目を曹性に射られる。

夏侯惇

曹操の配下

左目を曹性に射られる。

韓浩《かんこう》

曹操配下

夏侯淵

夏侯淵《かこうえん》

典韋《てんい》

曹操の配下

悪来と言うあだ名で呼ばれる

劉曄《りゅうよう》

曹操配下

李典

曹操の配下

荀彧《じゅんいく》

曹操の配下

荀攸《じゅんゆう》

曹操の配下

許褚《きょちょ》

曹操の配下

許褚《きょちょ》

曹操の配下

徐晃《じょこう》

楊奉の配下、後曹操に仕える

史渙《しかん》

徐晃《じょこう》の部下

満寵《まんちょう》

曹操の配下

郭嘉《かくか》

曹操の配下

曹安民《そうあんみん》

曹操の甥

曹昂《そうこう》

曹操の長男

于禁《うきん》

曹操の配下

王垢《おうこう》

曹操の配下、糧米総官

程昱《ていいく》

曹操の配下

呂虔《りょけん》

曹操の配下

王必《おうひつ》

曹操の配下

車冑《しゃちゅう》

曹操の配下、一時的に徐州の太守

孔融《こうゆう》

曹操配下

劉岱《りゅうたい》

曹操配下

王忠《おうちゅう》

曹操配下

張遼

呂布の配下から曹操の配下へ

張遼

蒋幹《しょうかん》

曹操配下、周瑜と学友

張郃《ちょうこう》

袁紹の配下

賈詡

賈詡《かく》

董卓

李儒

董卓の懐刀

李粛

呂布を裏切らせる

華雄

胡軫

周毖

李傕

李別《りべつ》

李傕の甥

楊奉

李傕の配下、反乱を企むが失敗し逃走

韓暹《かんせん》

宋果《そうか》

李傕の配下、反乱を企むが失敗

郭汜《かくし》

郭汜夫人

樊稠《はんちゅう》

張済

張繍《ちょうしゅう》

張済《ちょうさい》の甥

胡車児《こしゃじ》

張繍《ちょうしゅう》配下

楊彪

董卓の長安遷都に反対

楊彪《ようひょう》の妻

黄琬

董卓の長安遷都に反対

荀爽

董卓の長安遷都に反対

伍瓊

董卓の長安遷都に反対

趙岑

長安までの殿軍を指揮

徐栄

張温

張宝

孫堅

呉郡富春(浙江省・富陽市)の出で、孫子の子孫

孫静

孫堅の弟

孫策

孫堅の長男

孫権《そんけん》

孫権

孫権

孫堅の次男

朱治《しゅち》

孫堅の配下

呂範《りょはん》

袁術の配下、孫策に力を貸し配下になる

周瑜《しゅうゆ》

孫策の配下

周瑜《しゅうゆ》

周瑜

張紘

孫策の配下

二張の一人

張昭

孫策の配下

二張の一人

蒋欽《しょうきん》

湖賊だったが孫策の配下へ

周泰《しゅうたい》

湖賊だったが孫策の配下へ

周泰《しゅうたい》

孫権を守って傷を負った

陳武《ちんぶ》

孫策の部下

太史慈《たいしじ》

劉繇《りゅうよう》配下、後、孫策配下


元代

孫策の配下

祖茂

孫堅の配下

程普

孫堅の配下

程普

孫堅の配下

韓当

孫堅の配下

黄蓋

孫堅の部下

黄蓋《こうがい》

桓楷《かんかい》

孫堅の部下


魯粛《ろしゅく》

孫権配下

諸葛瑾《しょかつきん》

諸葛孔明《しょかつこうめい》の兄

孫権の配下


呂蒙《りょもう》

孫権配下

虞翻《ぐほん》

王朗の配下、後、孫策の配下

甘寧《かんねい》

劉表の元にいたが、重く用いられず、孫権の元へ

甘寧《かんねい》

凌統《りょうとう》

凌統《りょうとう》

孫権配下


陸遜《りくそん》

孫権配下

張均

督郵

霊帝

劉恢

何進

何后

潘隠

何進に通じている禁門の武官

袁紹

袁紹

劉《りゅう》夫人

袁譚《えんたん》

袁紹の嫡男

袁尚《えんしょう》

袁紹の三男

高幹

袁紹の甥

顔良

顔良

文醜

兪渉

逢紀

冀州を狙い策をねる。

麹義

田豊

審配

袁紹の配下

沮授《そじゅ》

袁紹配下

郭図《かくと》

袁紹配下


高覧《こうらん》

袁紹の配下

淳于瓊《じゅんうけい》

袁紹の配下

酒が好き

袁術

袁胤《えんいん》

袁術の甥

紀霊《きれい》

袁術の配下

荀正

袁術の配下

楊大将《ようたいしょう》

袁術の配下

韓胤《かんいん》

袁術の配下

閻象《えんしょう》

袁術配下

韓馥

冀州の牧

耿武

袁紹を国に迎え入れることを反対した人物。

鄭泰

張譲

陳留王

董卓により献帝となる。

献帝

献帝

伏皇后《ふくこうごう》

伏完《ふくかん》

伏皇后の父

楊琦《ようき》

侍中郎《じちゅうろう》

皇甫酈《こうほれき》

董昭《とうしょう》

董貴妃

献帝の妻、董昭の娘

王子服《おうじふく》

董承《とうじょう》の親友

馬騰《ばとう》

西涼の太守

崔毅

閔貢

鮑信

鮑忠

丁原

呂布


呂布

呂布

呂布

厳氏

呂布の正妻

陳宮

高順

呂布の配下

郝萌《かくほう》

呂布配下

曹性

呂布の配下

夏侯惇の目を射った人

宋憲

呂布の配下

侯成《こうせい》

呂布の配下


魏続《ぎぞく》

呂布の配下

王允

貂蝉《ちょうせん》

孫瑞《そんずい》

王允の仲間、董卓の暗殺を謀る

皇甫嵩《こうほすう》

丁管

越騎校尉の伍俘

橋玄

許子将

呂伯奢

衛弘

公孫瓉

北平の太守

公孫越

王匡

方悦

劉表

蔡夫人

劉琦《りゅうき》

劉表の長男

劉琦《りゅうき》

劉表の長男

蒯良

劉表配下

蒯越《かいえつ》

劉表配下、蒯良の弟

黄祖

劉表配下

黄祖

陳生

劉表配下

張虎

劉表配下


蔡瑁《さいぼう》

劉表配下

呂公《りょこう》

劉表の配下

韓嵩《かんすう》

劉表の配下

牛輔

金を持って逃げようとして胡赤児《こせきじ》に殺される

胡赤児《こせきじ》

牛輔を殺し金を奪い、呂布に降伏するも呂布に殺される。

韓遂《かんすい》

并州《へいしゅう》の刺史《しし》

西涼の太守|馬騰《ばとう》と共に長安をせめる。

陶謙《とうけん》

徐州《じょしゅう》の太守

張闓《ちょうがい》

元黄巾族の陶謙の配下

何曼《かまん》

截天夜叉《せってんやしゃ》

黄巾の残党

何儀《かぎ》

黄巾の残党

田氏

濮陽《ぼくよう》の富豪

劉繇《りゅうよう》

楊州の刺史

張英

劉繇《りゅうよう》の配下


王朗《おうろう》

厳白虎《げんぱくこ》

東呉《とうご》の徳王《とくおう》と称す

厳与《げんよ》

厳白虎の弟

華陀《かだ》

医者

鄒氏《すうし》

未亡人

徐璆《じょきゅう》

袁術の甥、袁胤《えんいん》をとらえ、玉璽を曹操に送った

鄭玄《ていげん》

禰衡《ねいこう》

吉平

医者

慶童《けいどう》

董承の元で働く奴隷

陳震《ちんしん》

袁紹配下

龔都《きょうと》

郭常《かくじょう》

郭常《かくじょう》の、のら息子

裴元紹《はいげんしょう》

黄巾の残党

関定《かんてい》

許攸《きょゆう》

袁紹の配下であったが、曹操の配下へ

辛評《しんひょう》

辛毘《しんび》の兄

辛毘《しんび》

辛評《しんひょう》の弟

袁譚《えんたん》の配下、後、曹操の配下

呂曠《りょこう》

呂翔《りょしょう》の兄

呂翔《りょしょう》

呂曠《りょこう》の弟


李孚《りふ》

袁尚配下

王修

田疇《でんちゅう》

元袁紹の部下

公孫康《こうそんこう》

文聘《ぶんぺい》

劉表配下

王威

劉表配下

司馬徽《しばき》

道号を水鏡《すいきょう》先生

徐庶《じょしょ》

単福と名乗る

劉泌《りゅうひつ》

徐庶の母

崔州平《さいしゅうへい》

孔明の友人

諸葛均《しょかつきん》

石広元《せきこうげん》

孟公威《もうこうい》

媯覧《ぎらん》

戴員《たいいん》

孫翊《そんよく》

徐氏《じょし》

辺洪

陳就《ちんじゅ》

郄慮《げきりょ》

劉琮《りゅうそう》

劉表次男

李珪《りけい》

王粲《おうさん》

宋忠

淳于導《じゅんうどう》

曹仁《そうじん》の旗下《きか》

晏明

曹操配下

鍾縉《しょうしん》、鍾紳《しょうしん》

兄弟

夏侯覇《かこうは》

歩隲《ほしつ》

孫権配下

薛綜《せっそう》

孫権配下

厳畯《げんしゅん》

孫権配下


陸績《りくせき》

孫権の配下

程秉《ていへい》

孫権の配下

顧雍《こよう》

孫権配下

丁奉《ていほう》

孫権配下

徐盛《じょせい》

孫権配下

闞沢《かんたく》

孫権配下

蔡薫《さいくん》

蔡和《さいか》

蔡瑁の甥

蔡仲《さいちゅう》

蔡瑁の甥

毛玠《もうかい》

曹操配下

焦触《しょうしょく》

曹操配下

張南《ちょうなん》

曹操配下

馬延《ばえん》

曹操配下

張顗《ちょうぎ》

曹操配下

牛金《ぎゅうきん》

曹操配下


陳矯《ちんきょう》

曹操配下

劉度《りゅうど》

零陵の太守

劉延《りゅうえん》

劉度《りゅうど》の嫡子《ちゃくし》

邢道栄《けいどうえい》

劉度《りゅうど》配下

趙範《ちょうはん》

鮑龍《ほうりゅう》

陳応《ちんおう》

金旋《きんせん》

武陵城太守

鞏志《きょうし》

韓玄《かんげん》

長沙の太守

宋謙《そうけん》

孫権の配下

戈定《かてい》

戈定《かてい》の弟

張遼の馬飼《うまかい》

喬国老《きょうこくろう》

二喬の父

呉夫人

馬騰

献帝

韓遂《かんすい》

黄奎

曹操の配下


李春香《りしゅんこう》

黄奎《こうけい》の姪

陳群《ちんぐん》

曹操の配下

龐徳《ほうとく》

馬岱《ばたい》

鍾繇《しょうよう》

曹操配下

鍾進《しょうしん》

鍾繇《しょうよう》の弟

曹操配下

丁斐《ていひ》

夢梅《むばい》

許褚

楊秋

侯選

李湛

楊阜《ようふ》

張魯《ちょうろ》

張衛《ちょうえい》

閻圃《えんほ》

劉璋《りゅうしょう》

張松《ちょうしょう》

劉璋配下

黄権《こうけん》

劉璋配下

のち劉備配下

王累《おうるい》

王累《おうるい》

李恢《りかい》

劉璋配下

のち劉備配下

鄧賢《とうけん》

劉璋配下

張任《ちょうじん》

劉璋配下

周善

孫権配下


呉妹君《ごまいくん》

董昭《とうしょう》

曹操配下

楊懐《ようかい》

劉璋配下

高沛《こうはい》

劉璋配下

劉巴《りゅうは》

劉璋配下

劉璝《りゅうかい》

劉璋配下

張粛《ちょうしゅく》

張松の兄


冷苞

劉璋配下

呉懿《ごい》

劉璋の舅

彭義《ほうぎ》

鄭度《ていど》

劉璋配下

韋康《いこう》

姜叙《きょうじょ》

夏侯淵《かこうえん》

趙昂《ちょうこう》

楊柏《ようはく》

張魯配下

楊松

楊柏《ようはく》の兄

張魯配下

費観《ひかん》

劉璋配下

穆順《ぼくじゅん》

楊昂《ようこう》

楊任

崔琰《さいえん》

曹操配下


雷同

郭淮《かくわい》

曹操配下

霍峻《かくしゅん》

劉備配下

夏侯尚《かこうしょう》

曹操配下

夏侯徳

曹操配下

夏侯尚《かこうしょう》の兄

陳式《ちんしき》

劉備配下

杜襲《としゅう》

曹操配下

慕容烈《ぼようれつ》

曹操配下

焦炳《しょうへい》

曹操配下

張翼

劉備配下

王平

曹操配下であったが、劉備配下へ。

曹彰《そうしょう》

楊修《ようしゅう》

曹操配下

夏侯惇

費詩《ひし》

劉備配下

王甫《おうほ》

劉備配下

呂常《りょじょう》

曹操配下

董衡《とうこう》

曹操配下

李氏《りし》

龐徳の妻

成何《せいか》

曹操配下

蒋済《しょうさい》

曹操配下

傅士仁《ふしじん》

劉備配下

徐商

曹操配下


廖化

劉備配下

趙累《ちょうるい》

劉備配下

朱然《しゅぜん》

孫権配下


潘璋

孫権配下

左咸《さかん》

孫権配下

馬忠

孫権配下

許靖《きょせい》

劉備配下

華歆《かきん》

曹操配下

呉押獄《ごおうごく》

典獄

司馬孚《しばふ》

司馬懿《しばい》の弟

賈逵《かき》


曹植


卞氏《べんし》

申耽《しんたん》

孟達の部下

范疆《はんきょう》

張飛の配下

張達

張飛の配下


関興《かんこう》

関羽の息子

張苞《ちょうほう》

張飛の息子

趙咨《ちょうし》

孫権配下

邢貞《けいてい》

孫桓《そんかん》

孫権の甥

呉班

張飛の配下

崔禹《さいう》

孫権配下

張南

劉備配下

淳于丹《じゅんうたん》

孫権配下

馮習

劉備配下


丁奉

孫権配下

傅彤《ふとう》

劉備配下

程畿《ていき》

劉備配下

趙融《ちょうゆう》

劉備配下

朱桓《しゅかん》

孫権配下


常雕《じょうちょう》

曹丕配下

吉川英治


ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色