セリフ詳細

「われら兄弟三名は、みな至らない所のある人間だ。その欠点や不足をお互いに補い合ってこそ始めて真の手足であり一体の兄弟といえるのではないか。そちも神ではない。劉備も凡夫である。凡夫のわしが、何を以て、そちに神の如き万全を求めようか。――呂布のために、城を奪われたのもわしの不徳のいたすところでもある。またいかに呂布でも、なんの力もない我が母や妻子まで殺すような(むご)いこともまさか致しはすまい。そう嘆かずと、劉備と共に、この後とも計をめぐらして、我が力になってくれよ。……張飛、得心(とくしん)が参ったか」

作品タイトル:三国志

エピソード名:第48話、張飛、酒に酔って曹豹を殴る

作者名:畑山  hatakeyama

126|歴史|完結|156話|1,238,935文字

三国志

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青空文庫より、吉川英治、三国志をチャットノベル化
幾分、内容文章を変えています。