第27話3
文字数 674文字
苦し気な声。
雷の直撃は避けたものの体の自由は効かないのかもしれない。
何しろ斬った相手は雷なのだ。平気でいられるはずがない。
動けないのなら今がチャンスだ。攻勢に出て三島さんたちの仇を討つ。
立ち上がって獅童を構えた。
僕の動きを見て澪たちもそれぞれの武器を構える。
出血が酷かったせいか体がフラフラする。
ぐらりと上体が傾いた瞬間、葵が支えてくれた。
浜田屋はまだ炎を上げて燃え続けている。
幸い隣の建物は葵が壊してくれたので延焼はしないだろうけど、あのまま放置しておく訳にもいかないだろう。