第17話3
文字数 940文字
言いながら外してみせてくれた。
なるほど、袋状の槍の穂先を弓の先端にはめ込むのか。
それならば編成案は二つ考えられる。
一つは澪と葵に弓を持ってもらい、前衛を僕と紅寿と翠寿の三人で支える形。
もう一つは後衛を澪に任せ、葵には刀で前衛に立ってもらい、他の三人がフォローする形だ。
渡された龍霞を抜き払う。
全体の印象としては細身だけど鍔元は太く踏ん張りが強い。反りが高くて美しい刀身だ。
なるほど、天刀とされるだけあって威厳のある姿をしている。
さて、残るは紅寿と翠寿だ。
人狼のスピードを活かした武具の選択が最良だろう。
蔵の奥から出てきた翠寿は長大な大太刀を抱きかかえていた。
蔵の外に出た翠寿は地面に大太刀を置いて長い柄を両手で握り、まるで綱引きでもするかのように鞘から抜いていく。
力を抜くと刀身が音を立てて地面に埋まる。
ちょうど下にあった床石がぱっくりと割れていた。恐ろしい切れ味だ。