第28話1 後日談
文字数 1,071文字
片寄さんたちが仇討ちのために独断で行動したこと、その結果返り討ちにあったこと。
そして相手の正体とその結末を語って聞かせる。
三桜村での戦いを見ている不動は相手の強さを知っている。
普段、強敵とは手合わせを望みたがる鬼の不動をしてそれを憚るほどの存在なのだ。
明るい色をした髪の紅顔の美少年が僕に向けて頭を下げる。
間違いない。
藤川様にハリセンでツッコミを入れ、僕の前に武具を置いてくれた人だ。
小姓は武将の身近に仕えて雑事をこなす。
戦いともなれば主君の盾として体を張り、将来的には側近としての活躍が見込まれる有能な若者がつくことが多い。
宮地さんは刀剣の九十九だから戦闘能力について疑いの余地はない。
そして藤川様の小姓をしていたのだから政務にも明るいと思われる。つまりは最適な人選だ。