第23話:バイトでの騒動

文字数 3,496文字

<2年生 7月末~8月>

夏休みに入ったので、みんなそれぞれに忙しい。
俺は東城と春菜に誘われ、美咲元町駅前のVipバニーズでバイトを始めた。
東城はウエイターで春菜はもちろんウエイトレスだ。
俺も一応ウエイターだが、その日の状況によっては倉庫整理や掃除、駅前でのビラ配りなんかもやらされてる。

このファミレスは制服の可愛さが人気で、付近の女子高生もバイト先に選ぶことが多いという。
現に、元町実業や美咲商業、それに師範とか女子高師と略される武蔵女子高等師範学校付属女学校の連中も来ていて、数少ない他校生徒との接触のチャンスってわけだ。
なかでも師範は姫高が共学になるまでは、地元で人気を二分した女学校だけあって、期待も膨らむ。
平成の御世にあって、制服が今でも着物に袴というのがすごい。
これ着たさに受験する子もいると聞くが、そんな動機だけではとてもじゃないが入れないレベルなんだという。
こんな女学校の生徒がファミレスでバイトなんかしていいのかと、他人事ながら心配になってくる。

ちなみに姫高は、バイトは本当なら禁止らしいが、言ってもやめないため、半ば暗黙の了解になっている。
俺たちのような帰宅部の連中はバイトにいそしめるが、部活の連中はそういうわけにもいかず、やってもせいぜい短期で日銭の稼げるものになるようだ。
美砂は相変わらず家庭部の部活にいそしみ、体育会系の穐山や御山は練習や合宿に行ってるみたいだ。

「おい、山葉、今入ってきた2人連れ。かわいくないか」
「ん? おお、あれか! なかなかだな」
「オレは右側のセミロングかな」
「そうだな、俺は……やっぱ一緒」
「ちょっくらオーダー取ってくるわ」

なんてことをやりながら一日が過ぎていく。

もちろん、こんなことばっかやっているとマネージャーの怖いお姉さんに怒られるので、しょっちゅうではないが。
ま、エアコンも効いてて快適な職場であることに変わりはない。

ミニのメイド服のような制服は彼女たちによく似合う。
それ目当てで来る野郎の客も多いため、実は俺たち男のバイトには特別な役目がある。
こういう客には女の子はオーダーを取りに行かず、なるべく俺たち男性スタッフが当たるようにしているのだ。
客とはいっても、中にはコーヒーだけで2、3時間粘る連中もいる。
最後の方は呼ばれなきゃ水のお代わりも持っていかない。

そんなこんなでバイトを始めて1週間が過ぎた。
出校日に発表されたテスト結果も東城と春菜はよほど強運だったのか、ぎりぎりセーフだったようだ。
お盆の前に行われるクラスの夏合宿までまだ2週間。
補習に出る必要もなく心置きなくバイトに勤しめるわけだ。

そんなある日、朝からのシフトで店に入ると店長の風祭さんに呼ばれた。
今日から1人バイトが来るので、いろいろ教えてやってほしいという。
東城や春菜は午後からのシフトなので今はいない。
そこで俺にお鉢が回ってきたってワケ。
二つ返事で引き受け、ウエイターの制服に着替えてから再び事務所のドアをノックした。

「どうぞ~」

風祭さんの返事を聞き、ドアを開ける。
事務所内に入ると、

「あ、山葉くん」

そこには涼子がいた。

涼子はいかにも意外だといった顔つきで驚いて見せた。
しかし、直感で分かった。

知ってて来たんだ。

「あら、2人とも知り合い? そっか、学校同じだもんね」

風祭さんは、俺のこんな気を知るわけもなく涼子にシフトの説明をしている。
ある程度説明が終わると、涼子に出やすい時間を尋ねた。
彼女は朝からフルタイムでOKだという。
それを聞き少し悩んだ末、風祭さんは涼子を俺と全く同じシフトにしてしまった。

「クラスも同じなら、いろいろ聞きやすいでしょ? バイトするなら少しでも知った人が近くにいた方が紅村さんも安心よね。私もその方が助かるし」

俺は?
俺の意見は?
俺の意志は? 考えは?

聞く耳以前に、聞くということを思い付きもしないようだ。
バイトという性格上反論することもできず、「これでいいかしら」ではなく、あっさりと「じゃ、今日からこれでお願い」されてしまった。

かくして俺のバイト生活には、絶えず涼子がついて回ることになった。
開始も一緒。
終業も一緒。
ウエイターをやる日は涼子はウエイトレス。
倉庫整理をやるときは涼子も倉庫整理。
皿を洗えば隣で涼子も皿を洗っている。

辞めたろか!


そんな毎日が続いた。
最初はオーダーの取り方やトレーの持ち方、コーヒーのお代わりを勧めるタイミングや倉庫整理のコツなんかを、それこそ手取り足取り教えてやったので、今では涼子も要領よくこなせるようになってきた。

俺は決めた。

こいつと一緒に仕事をしてもしなくても、もらえるバイト代に変わりはない。
だったら、少しでも多く涼子に仕事をさせようと。
俺が10回オーダーを取りに行くなら、涼子は20回だ。
俺が皿を100枚洗うなら、あいつには200枚洗ってもらおう。
俺がパスタソースの缶を二つ運ぶなら、彼女はホールトマトの缶詰ぎっしりの段ボールだ。
でなきゃやってられん。
ああ、鬼とでも何とでも思ってくれ。
いやむしろその方が助かるぞ!
そう思うと逆に仕事が楽しくなってくるからたまらない。ケケケ!
俺は、傍目には非常に熱心に指導するフリをして、その実、思いっきり涼子をコキ使ってやった。

◇    ◇    ◇

夏合宿がいよいよ来週に迫ったある日。
その日も俺は涼子とフロアにいた。
今日は時間が同じなので、東城と春菜もいる。

夕方の4時近くという、もっとも中途半端な時間で店内は空いていた。
その3人組の若い男の客は、昼過ぎからコーヒーだけで粘り続け、通りかかるウエイトレスをからかっている。
私服ではあるが、あのガラの悪さはどうやら葛野州(くずのす)学園高校の連中のようだ。
俺と東城はマニュアルに従って、飲み物のお代わりはもちろん、水すら持っていかずに放置していた。

「おい、水ぐらい持ってこいや」

その中の1人がついにキレた。
持って来いと言われれば、こんな客でも相手はしなくてはならない。

「仕方ねえなあ」

東城は忌々しそうにつぶやくと、水の交換に行ったが、こいつらのイライラは収まらなかったようだ。

「お前、なめとんのか。ワシら客やぞ、こら」と東城の胸倉をつかんで、毒づいた。
「気が付きませんで申し訳ありませんでした」
「申し訳ないやと? だったら態度で示さんかい」
「…ただいま、お飲み物もお持ちしますので」
「飲み物やとぉ? そんなもんいるか、ボケぇ! ここで土下座せえや! ワシらに手ぇついて謝れや、こらぁ。客ないがしろにしくさって、落とし前じゃあ」
他の2人の男はタバコを吸いながらニヤニヤしている。
「……」
「何黙っとんじゃ、ワレ? 耳ないんか、あ?」
男はそう言うと、東城の髪の毛をつかみ、額をテーブル叩きつけた。

見ていた俺の怒りは瞬時に沸騰。その場に向かおうとしたときだった。

男たちの後ろの席から、食器を下げて戻ってきた涼子が、コップの中の残り水を、わめいている男の頭にぶっかけた。

「そんなに水欲しいならくれてやるわよ!」

「何しやがんだ、このクソ女ぁ!」と言うが早いか、男は手の甲で涼子の顔を殴りつけた。

「てめえ!」
男の肩に手をかけると、東城の拳が顔面を捉えた。
東城の腰に他の男が蹴り込もとしたところに、駆けつけた俺が膝蹴りを加えた。
涼子は唇を切り、血を出したままうずくまっている。

「何すんのよ!」

春菜はステンレス製の丸いトレーを男の頭に叩きつけたが、逆にトレーを取り上げられ、思いっ切り顔面を張られてテーブルに頭を打ちつけ昏倒してしまった。

「春菜!」

春菜が倒れ、逆上した東城は相手に殴りかかろうとしたが…


俺たちは威勢は良かったものの所詮軟派なのでケンカは弱い。
最初の1、2発はパンチを当てることはできたが、それは相手に体勢ができていなかったから。
奴らは沿線でも有名な不良高の生徒だ。
こんなパンチ効くはずもなく、俺も東城も、ものの10秒で形勢が逆転した。
東城は2人がかりで殴りつけられ、倒れている春菜の上に屍を晒した。
なおも、男たちはうずくまったままの涼子を蹴りつけようとする。

「やめろ!」

俺は、とっさに涼子に覆いかぶさった。
そのまま四方八方から蹴りを入れられ、意識が遠くなってきた。


遠くでサイレンの音がする。
救急車かな。
パトカーかな…

・・・カッコわりぃ
     ・
     ・
     ・
     ・
     ・
     ・
「・・・じょうぶ? 大丈夫なの? ずいぶん派手にやられたわね」

俺が薄目を開けたのに気付き、女の人が声をかけてきた。

「んっ…痛てっ」
「骨は折れてないから、大丈夫よ」
「ん、んん…みょ、妙見…先生?」

「やっと、気がついたわね」
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登場人物紹介

山葉譲二

・やまは/じょうじ

・2年N組

・出席番号:36

・1月16日生まれ

・16歳

・彩ケ崎中学出身

・電車通学

・本作の主役

・山葉美砂の兄

・部活は性に合わないのでやってない

・父親は樺太に赴任中で母親もたまに不在。こちらでは美砂と2人暮らしになるタイミングもある

・1年時はクラスの文化祭実行委員

・創立記念祭の実行委員

東城薫

・とうじょう/かおる

・2年N組

・出席番号:21

・2月10日生まれ

・16歳

・彩ケ崎中学出身

・電車通学

・本作の主役

・佐伯春菜の彼氏

・山葉譲二の親友

佐伯春菜

・さえき/はるな

・2年N組

・出席番号:15

・3月22日生まれ

・16歳

・帰宅部

・彩ケ崎中学出身

・電車通学

・東城の彼女。中学から付き合っている。小学校も同じだった

・東城、山葉の3人でつるんでいる

・父親が大手商社員

・東城の呼び方は「薫」。一人称は「わたし」

・中学時代はバレーが得意だったらしい

・山葉的には「バカそうに見えるが意思のはっきりした娘で、相手を立てるべきときはちゃんと立てる」良いやつ

・チャーミングで、ちょっとおバカで、スタイルもそこそこ

※アイコンは自作です

山葉美砂

・やまは/みさ

・1年B組

・1月22日生まれ

・15歳

・彩ケ崎中学出身

・家庭部

・電車通学

・山葉譲二の1歳違いの妹

・父の転勤の関係で1年の半分は譲二と2人だけで暮らしている

※アイコンは自作です

紅村涼子

・べにむら/りょうこ

・2年N組

・出席番号:30

・5月3日生まれ

・16歳

・彩ケ崎東中出身

・電車通学

・初期の主人公級キャラ

・ひょんなことから山葉に告って付き合うことになるが、山葉は何とか別れたいと思っている

・なんだかんだで結構可哀想な立ち位置のキャラ

・小5のときに家族の転勤で関西方面からやってきた

・メガネっ娘

※アイコンは自作です

一ノ瀬かすみ

・いちのせ/かすみ

・2年N組

・出席番号:5

・5月15日生まれ

・16歳

・茶道部

・彩ケ崎中学出身

・電車通学

・山葉譲二の幼稚園からの幼馴染。小学校で同級だった最後は6年生で、中学3年間はクラスが同じになることはなかった。譲二の妹・美砂のことも知っている

・おとなしく、相手を慮る気持ちが強い

・自宅は彩ケ崎駅南商店街の蕎麦屋「香澄庵」

・呼びかけ方は「山葉くん」。一人称は「わたし」

※アイコンは自作です

紫村かえで

・しむら/かえで

・2年N組担任(1~3年まで同じ)

・12月6日生まれ

・25歳

・中高大とも美咲女子

・国語担当

・紫村かなでの妹

・面倒見が良く生徒みんなから好かれている

・姉のかなでと一緒に伏木教頭の伯母が経営しているアパートに住んでいる

・軽自動車のコニーに乗っている

※アイコンは自作です

紫村かなで

・しむら/かなで

・2年K組担任

・10月9日生まれ

・26歳

・中高大とも美咲女子

・英語担当

・紫村かえでの姉

・妹かえでよりは性格がきつめ

※アイコンは自作です

穐山冴子

・あきやま/さえこ

・2年N組

・出席番号:1

・7月3日生まれ

・16歳

・フェンシング部

・内部生

・電車通学

・東京市赤坂区

・一応は電車通学

・1人娘で父親は軍人上がりの華族で会社経営者。金持ち

・同じく内部生の紀伊國蓮花と中学からとても親密

・穐山と紀伊國の父親同士は実は仕事での縁が深く旧知。そのため穐山も紀伊國も子供時代からお互いを知っていた

・紀伊國のことは「蓮花」。それ以外も男女問わず呼び捨て。一人称は「わたくし」

・いろんなシーンで登場する準メーンキャラ

※アイコンは自作です

鶯谷ミドリ

・うぐいすだに/みどり

・2年N組

・出席番号:6

・8月25日生まれ

・たぶん16歳

・出身中学設定なし(内部生ではない)

・自宅は東京市淀橋区

・通学手段不明

・一人称は「あたし」「あたしゃ」

・校内の情報に精通しており、ヤバい情報や資料を多数持っている敵に回してはならない女

・たまにしか登場しない

※アイコンは自作です

織川姫子

・おりかわ/ひめこ

・2年N組

・出席番号:7

・2月11日生まれ

・16歳

・内部生

・電車通学

・自宅は横濱。ここからはるばる通っている

・ティーンズ雑誌の街角美少女に選ばれたことがある

・山葉を山葉と呼び捨てで呼ぶ数少ない女子

・一人称は「わたし」

・呼びかけるとき必ず「やあ」で始まる

・登場回数は少なめ

・アイコンは自作です

柏木踊子

・かしわぎ/ようこ

・2年N組

・出席番号:8

・6月13日生まれ

・16歳

・吹奏楽部

・彩ケ崎中学出身

・電車通学

・かすみの実家・香澄庵近くにある小料理屋の娘で、商売柄親同士も仲がいい。かすみとは幼馴染

・後半は比較的登場回数が多い

・山葉と東城に何度かぱんつを見られる

・アイコンは自作です

紀伊國蓮華

・きのくに/れんげ

・2年N組

・出席番号:10

・11月21日生まれ

・16歳

・フェンシング部

・内部生

・電車通学

・自宅は東京市麻布区

・絶えず穐山とともにいる

・穐山のことは「冴子さん」と呼んでいる

・紀伊國と穐山の父親同士は実は仕事の縁で旧知。そのため穐山も紀伊國も子供時代からお互いを知っていた

・非常に清楚な出で立ちでモテるはずだが、穐山がいつもそばにいるので男は寄りつけない

※アイコンは自作です

来栖マリ子

・くるす/まりこ

・2年N組

・出席番号:12

・12月24日生まれ

・16歳

・内部生

・電車通学

・天然。ドジ。料理がゲロマズ(らしい)。憎めない性格

・入学したての主人公たちを校内探検に誘ってくれた

・物語の至る所に出没する

※アイコンは自作です

ジェシカ・ライジングサン

・6月30日生まれ

・2年N組

・出席番号:18

・16歳

・Jessica Risingsun

・アメリカ人の留学生でオタクだが、日本全般の知識が豊富

・同じアメリカ人のレナーテに誤情報を吹き込むことがあり、それが元でレナーテと犬猿の仲

・銀行支店長の家にホームステイしていたが、支店長が不正融資で逮捕され紫村姉妹の家に転がり込む

・本編での登場は少ないが番外編「紫村姉妹の居候」と「ジェシーとレナ」では主役扱い(連載が終わったら公開します)

※アイコンは自作です

慈乗院和歌男

・じじょういん/わかお

・2年N組

・出席番号:19

・10月3日生まれ

・16歳

・太刀川第2中学出身(太刀川市)

・自転車通学

・かえで先生のことが大好きな男子生徒

・中学ではバスケ部だった

・モブだったが、なんだかんだで後半は重要な役割を持つ

・親が、生まれるのは女の子なので「和歌子」って名前にしようと決めていたが、男だったのでヤケクソで和歌男にしたらしい(ただし風説の類)

船橋弥生

・ふなばし/やよい

・2年N組

・出席番号:29

・1月28日生まれ

・16歳

・彩ケ崎南中学出身(御山、吉村と同じ)

・体型はちょっと太めらしい(山葉の見立て)

・物語後半での登場頻度が非常に高いキーキャラ

※アイコンは自作です

御山沙貴子

・みやま/さきこ

・2年N組

・出席番号:33

・8月15日生まれ

・16歳

・彩ケ崎南中学出身(船橋、吉村と同じ)

・バレー部(後に主将)

・電車通学

・物語のとても重要な人物

・1年のとき山葉に着替えを覗かれて以来、山葉のことを徹底的に敵視している

・とても執念深い性格

・同じ中学出身の船橋による中学時代の回想が恐ろしい

※アイコンは自作です

吉村莉緒

・よしむら/りお

・2年N組

・出席番号:38

・11月7日生まれ

・16歳

・彩ケ崎南中学出身(船橋、御山と同じ)

・母親は死んでおり父親が男手ひとつで育てた。学費免除の特待生で入学

・実は美形

・おとなしい性格でクラスでも仲の良さそうな同級生はいないようだが、後半から出番が増える

※アイコンは自作です

レナーテ・バックマン

・2年N組

・出席番号:40

・2月24日生まれ

・16歳

・Renate Bachmann

・セミロングの金髪で青い目。日焼け対策で夏でも白の中間服を着ている

・横里米軍基地の軍医である父親について母と妹とともに日本に来たので留学ではない

・中学までは基地内のスクールだったが高校から神姫に入った

・兄もいるが本国で大学生

・ジェシカにはめられ変な日本語で恥をかかされることが多い

・春菜と仲がよくお泊まりに来たこともある

・日本語で「小川麗菜」という当て字の名前を持っている。ジェシカと吉村が考案したもの

※アイコンは自作です

小錦厚子

・こにしき/あつこ

・理事長兼校長

・誕生日設定なし

・年齢不詳だが60歳は超えてるだろう(山葉の想像)

・かつては国語教員だった

・なぜだか男には「セニョール」と話しかける(が、スペイン系ではない)

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