わたくし、やります(8)
文字数 1,364文字
萌香が担がれ、運ばれて来たのは、なんと彼女の通うゴーラ女学院付属女子高の校庭であった。ただ、校庭の真ん中には、金曜に見た時と違い、鉄パイプの杭に鉄パイプを交差させた十字架が立てられている。
彼女が地上に降ろされた時には、大悪魔女帝と名乗ったキャットスーツにマスクの女も既に到着しており、他にも何十人かの人影が集まっている様であった。
地上に降りると、萌香は両手首を後にしたままコンドルの剛霊武 獣に捕まれ、逃げだすことはとても出来そうもない。そこへと大悪魔女帝が直ぐに近づいて来て、彼女に話し掛けてくる。
「萌香ちゃん、ご苦労様」
「あの十字架は何?」
「決まってるじゃない、あなたを磔にして殺す為の処刑台よ」
萌香は恐怖で顔が引き攣りそうになる。
「入生田重国の孫娘であるあなたを、あそこで処刑して、ネットに生配信しようって考えているの。楽しみでしょう? 異星人を蔑ろにしてきた重国の、可愛い孫娘の処刑動画が全世界に流されるのよ」
「そ、そんな……」
「でもね、私、少し不満なの。だって、あなたの格好、全然セクシーじゃ無いんですもの。何の罪も無い美少女が見せしめの為、異星人の恨みによって磔になって殺されるのよぉ。その美少女が、体操着のジャージ姿ってのは無いわよね……。せめて、下着姿にはなって貰いたいわ」
「何考えているの? 変態!」
「変態? あ、そんな事言ってて、良いのかなぁ~? いいわよ、変態で。そうねぇ、全裸になって貰っちゃおうかなぁ? 私、変態だし。萌香ちゃんの裸が、全国一斉に公開されるの楽しみだわ~」
「や、止めて~!」
「冗談よ! そんなことしないから、これ飲みなさい」
女は何処に持っていたのか、何かの液体で満たされた、錫製のゴブレットを萌香に差し出した。
「これ、何?」
「痛み止めってところかな。昔、インカ帝国で生贄になる少女に苦痛を与えない様にする為に飲ませた飲み物なのよ。磔で殺されるのは仕方ないけど、痛いのは嫌でしょう?」
「飲まないわ、そんなの!」
「ごちゃごちゃ言わずに飲みなさい!」
大悪魔女帝は左手で萌香の顎を掴むと、強引に口を開かせ、ゴブレットに満たされた液体を萌香の口の中に流し込む。
液体の大半は校庭の零れたが、それでもかなりの量の液体が喉の中へと流れていった。
そうして暫くすると、萌香は身体が火照ってきて、何かとてもいい気分になって来る。そして、もう誰の言うことでも、受入れても構わない……そう思えて来たのだ。
「あ、そうそう。この薬はね。痛み止めにもなるんだけど、判断力が低下して、相手の云うことを何でも聞いちゃうって副作用もあるのよ……」
大悪魔女帝はそう言って、萌香の目を見て状態を確かめる。
「さ、いいかな? じゃ、萌香ちゃん、ジャージを脱いで、このワンピースに着替えてくれるかな?」
大悪魔女帝は、白の薄手のノースリーブのワンピースを萌香に差し出した。剛霊武 獣も既に萌香の手を自由にしている。萌香はそれを自由になった手で、喜んで受け取った。
「はい」
萌香はそう言うと、その場でジャージを脱いで、袖なしワンピースに身を包む。
「ネグリジェみたいだけど我慢してね。それに、これじゃ下着が少し透けて見えちゃうかしら?」
「素敵ですわ。ありがとうございます」
萌香はトロンとした目付きで大悪魔女帝に礼を言った。
彼女が地上に降ろされた時には、大悪魔女帝と名乗ったキャットスーツにマスクの女も既に到着しており、他にも何十人かの人影が集まっている様であった。
地上に降りると、萌香は両手首を後にしたままコンドルの
「萌香ちゃん、ご苦労様」
「あの十字架は何?」
「決まってるじゃない、あなたを磔にして殺す為の処刑台よ」
萌香は恐怖で顔が引き攣りそうになる。
「入生田重国の孫娘であるあなたを、あそこで処刑して、ネットに生配信しようって考えているの。楽しみでしょう? 異星人を蔑ろにしてきた重国の、可愛い孫娘の処刑動画が全世界に流されるのよ」
「そ、そんな……」
「でもね、私、少し不満なの。だって、あなたの格好、全然セクシーじゃ無いんですもの。何の罪も無い美少女が見せしめの為、異星人の恨みによって磔になって殺されるのよぉ。その美少女が、体操着のジャージ姿ってのは無いわよね……。せめて、下着姿にはなって貰いたいわ」
「何考えているの? 変態!」
「変態? あ、そんな事言ってて、良いのかなぁ~? いいわよ、変態で。そうねぇ、全裸になって貰っちゃおうかなぁ? 私、変態だし。萌香ちゃんの裸が、全国一斉に公開されるの楽しみだわ~」
「や、止めて~!」
「冗談よ! そんなことしないから、これ飲みなさい」
女は何処に持っていたのか、何かの液体で満たされた、錫製のゴブレットを萌香に差し出した。
「これ、何?」
「痛み止めってところかな。昔、インカ帝国で生贄になる少女に苦痛を与えない様にする為に飲ませた飲み物なのよ。磔で殺されるのは仕方ないけど、痛いのは嫌でしょう?」
「飲まないわ、そんなの!」
「ごちゃごちゃ言わずに飲みなさい!」
大悪魔女帝は左手で萌香の顎を掴むと、強引に口を開かせ、ゴブレットに満たされた液体を萌香の口の中に流し込む。
液体の大半は校庭の零れたが、それでもかなりの量の液体が喉の中へと流れていった。
そうして暫くすると、萌香は身体が火照ってきて、何かとてもいい気分になって来る。そして、もう誰の言うことでも、受入れても構わない……そう思えて来たのだ。
「あ、そうそう。この薬はね。痛み止めにもなるんだけど、判断力が低下して、相手の云うことを何でも聞いちゃうって副作用もあるのよ……」
大悪魔女帝はそう言って、萌香の目を見て状態を確かめる。
「さ、いいかな? じゃ、萌香ちゃん、ジャージを脱いで、このワンピースに着替えてくれるかな?」
大悪魔女帝は、白の薄手のノースリーブのワンピースを萌香に差し出した。
「はい」
萌香はそう言うと、その場でジャージを脱いで、袖なしワンピースに身を包む。
「ネグリジェみたいだけど我慢してね。それに、これじゃ下着が少し透けて見えちゃうかしら?」
「素敵ですわ。ありがとうございます」
萌香はトロンとした目付きで大悪魔女帝に礼を言った。