第76話

文字数 877文字

妄想の世界。

妄想の世界で人は、美女と恋をし、SEXもし、この世の支配者となり、神となり勇者となる。

そんな妄想をひきずって、昼日中の現実に立ち向かっていくことは、なかなか骨を折れる業だ。

神。ぼくは宗教を研究したい。根室でキリスト教会に通っていたころは良かった。

妄想と現実の折り合いは、宗教でつくと思う。とりわけ、キリスト教は、豊かな宗教だ。

キリスト教対神道。妄想大戦争。妄想は良い。現実は辛く、厳しい。そして時に甘く、楽しいものとなる。

我が強い。良いことだ。この我を守ってくれるものが、妄想である。想念の世界は刻として、現実の世界を食い破る!

現実において敗北し、妄想の世界で勝ち誇る、精神病者の無念、ここにあり。

日本はヨーロッパの植民地からやり直したら良い。それか中国の属国になるか。現実の世界では、世界情勢編が何かと忙しい。現実の仕事も、色々と大変だ。ぼくは精神障碍者なのだけれど、オープンにして、時々配慮してもらいながら、一般の仕事でアルバイトで働いている。ぼくはアルバイトには不向きだと思う。それでも、アルバイトは一応、気が楽だ。

昔、学生のころ、USJで深夜清掃のアルバイトをしたことがある。

そこに、デキるおっちゃんがいた。娘がいて、不意に思い立って娘と北海道にラー麵を食べに行くようなちょい悪風のオヤジだった。マイ・ヘラを持参していた。地面に張り付いたガムなどを見つけると、そのヘラで取ってしまうのだ。その頃からぼくはそういう仕事には向いていなかった。

ぼくにはどういった仕事が出来るんだろうか、と考えた時、倉庫管理の仕事はまあまあやれていたなあと思う。逆に二度とやりたくないのは、海産物を扱う仕事だ。若い正社員や若い昆布漁師に「たこ焼き」と呼ばれたり、蹴られたりしながらしていたその仕事は、ぼくにしては長く続いた方(二年ほど)だが、いま思い出すと、あんまり楽しくはなかった。

65歳までは働けると仮定して、あと18年。あと何回か仕事を変える事になるか、それとも今の障害者支援の仕事をずっと続けるか?色々と配慮してもらっているので、働きやすいとは思う。
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