第32話

文字数 523文字

今年は長い長い一年だった。

おととしの暮れに、『泥水をすすってでも生きていく、人類がその覚悟を見せなければコロナは納得しない』という、いま考えても頭がおかしかった(おかしいのだがw)としか思えない、変な理由で会社を辞め、半年無職を経験し(無職の経験自体はいまさらである)、週休二日9時5時のアルバイトの今の仕事に就いたのだが、

何度もやめたくなり、なんども会社を休んでしまった。

福祉の仕事なのである。給料が安い割には、精神的にいろいろと考えさせられる。

最終的には、『それがまたいいのだ』と納得し、自分を戦力として期待してくれる、今の会社で来年はもっと頑張ろうと決めた、そんな年末である。

だからか、この年の瀬のぼくの気分は、思いがけず穏やかなものである。

思うに、年の瀬をどんな気持ちで暮らせるかってのは、一年中の色々な出来事の中でも、最重要なトピックかもしれない。変に浮かれすぎていてこの大事な時期をあわただしく過ごしてしまったこともあるし、去年のようにちょうどこの時期に無職で、不安な気持ちでゆく年を見送ったことも、たぶん去年だけではなかったはずだ(転職歴、二ケタ)。

今年のは良い。うん。落ち着いてるぞッと。

来年が、充実した、良い年になりますように。
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