第37話

文字数 516文字

建築会社の倉庫の仕事をしていた時、今までで一番お給料をもらっていた。

手取りで月給22万円ほど。ちょっと、バブルになっていた。

それが今、福祉の仕事で週五日勤務のアルバイトに身になってみると、給料がすくねえって最初思えたけれど、どうにかこうにか半年過ぎて、今の給料でも何とかやっていけるようにと、

心が、『耐乏モード』に切り替わりつつある。

その最たる変化が、イオンモールのフードコートを再び利用するようになったことで、バブルだった一時期、「フードコートなんかで飯が食えるか!」と専門店で食べたりしていたのだが、いまとなってはあのごった煮の中で必死に席を確保して飯を食らうのが、さほど苦でもない。

月給12万円の月とかもあるのだ。休んだ日や、遅刻の日もあるし。

必死で生きてきた。ぼくなりに、必死で。

まだまだこれからだ。今、介護福祉士の資格を取ろうとしてあがいている。それで来月から、そのための条件の、実務者研修の実習が始まる。

うまくいくんだろうか?

ほかの初対面の人たちとの、わいわいがやがやごった煮の実習の中で、ナンセンスを存分に味わって、心が折れたりしないだろうか?

いまからビクビクとしている。

なんとか、仕事と勉強を続けて、生きていきたい。
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