第14話

文字数 373文字

にんげんはみな、人前で芝居を演じている、この芝居の観客を必要とすることが、にんげんの社会生活の必要でもある。

共演者がみなすでに、大切な客さんたちなのだ。『自分』という芝居、そして役者の、大切な観客が、今日もまた一日共演を演じてくれる『ほかの舞台俳優たち』なのである。

汝自身を知れとは、自分という役が普段どのように演じられているか良く知ることであると思う。自分という役にあくまでこだわる、大根役者のよう名優もいれば、器用にいくつかのキャラクターを演じ分けられる人もいる。いずれにせよそれらは芝居であり、舞台はこの社会だ。

社会で演じられるこの狂言には、芝居の役を決める影の著者がいる。真の自分自身というか。自分を変えるにせよ、人を変えるにせよ、この影の著者に何らかの動揺を与えねばならない。そうでないと人は同じキャラクターを延々演じ続けることになる。
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