第25話
文字数 526文字
良くも悪くもぼくの人生を変えた作家と言えば、コリン・ウィルソンである。
この人の、人として、作家としてのダメさに気づかずにはまってしまい、二十代三十代闇の中を彷徨った。
それはそれは楽しくて苦しい時間だった。ちょうど思春期の終わり頃の事で、ぼくのダメさ加減もある意味ピークに達していた。
ウィルソンの本の中でも、今でも時々思い出す一冊が、『エイリアンの夜明け』である。その中でウィルソンは、エイリアン体験は現実と想像の半ばの次元での出来事だと仄めかしている。
ウィルソンの良いところは、現実がそれだけで完結したものではなくて、主観的な体験と混じり合って初めて現実世界が立ち現れてくるのだとする、ロマンチックな考え方にあると思う。
そこから、非常に理想主義的な作風を打ち出したりもする。
そういうところにはまって、長い間彼の本ばかり読んでいた。今読まないのは、もっと『現実的』な事も知りたいと思っているからだろう。
理想主義も良いけれど、まずは現実を知って、その上で自分の頭でものを考える事も大事だと思うようになったのである。
それで今は、好奇心の赴くままに雑多な本を少しずつ読むし、読書よりは資格の勉強にも力を入れている。
まあまあ充実しているような気もする毎日である。
この人の、人として、作家としてのダメさに気づかずにはまってしまい、二十代三十代闇の中を彷徨った。
それはそれは楽しくて苦しい時間だった。ちょうど思春期の終わり頃の事で、ぼくのダメさ加減もある意味ピークに達していた。
ウィルソンの本の中でも、今でも時々思い出す一冊が、『エイリアンの夜明け』である。その中でウィルソンは、エイリアン体験は現実と想像の半ばの次元での出来事だと仄めかしている。
ウィルソンの良いところは、現実がそれだけで完結したものではなくて、主観的な体験と混じり合って初めて現実世界が立ち現れてくるのだとする、ロマンチックな考え方にあると思う。
そこから、非常に理想主義的な作風を打ち出したりもする。
そういうところにはまって、長い間彼の本ばかり読んでいた。今読まないのは、もっと『現実的』な事も知りたいと思っているからだろう。
理想主義も良いけれど、まずは現実を知って、その上で自分の頭でものを考える事も大事だと思うようになったのである。
それで今は、好奇心の赴くままに雑多な本を少しずつ読むし、読書よりは資格の勉強にも力を入れている。
まあまあ充実しているような気もする毎日である。