ミート100%
文字数 346文字
酒のつまみに缶詰のコンビーフを食べていると、カチリとなにか歯にあたった。
わりと大きめでリング状の、金属でできたなにかだ。
もごもごと口のなかで転がしてそれを吐き出してみると、銀色で飾り気のないデザインの指輪だった。サイズからみて、女性ものの結婚指輪だろうか?
「……ははぁ、さてはパートの作業員がうっかり」
異物混入、といえば異物混入だが、これくらいで腹を立てるほど私も子供ではない。指輪をティッシュで拭ってテーブルに置くと、私はのんびりと晩酌をつづける。
なんの気なしに手に取ったコンビーフの空き缶には、ご丁寧にこう書いてあった。
――本商品はミート100%です。
#ホラーポエム
わりと大きめでリング状の、金属でできたなにかだ。
もごもごと口のなかで転がしてそれを吐き出してみると、銀色で飾り気のないデザインの指輪だった。サイズからみて、女性ものの結婚指輪だろうか?
「……ははぁ、さてはパートの作業員がうっかり」
異物混入、といえば異物混入だが、これくらいで腹を立てるほど私も子供ではない。指輪をティッシュで拭ってテーブルに置くと、私はのんびりと晩酌をつづける。
なんの気なしに手に取ったコンビーフの空き缶には、ご丁寧にこう書いてあった。
――本商品はミート100%です。
#ホラーポエム