シン・キロウ

文字数 273文字

 ギラギラと照りつける太陽が、容赦なく脳天に突き刺さる。
 もうこのイスに腰かけて、どれくらいの時間が経っただろうか。体中から汗がふき出して、溶けて消え失せてしまいそうだ。
 長かったのか、短かったのか、それさえもすでに覚えていない。
 だが、あのクソガキどもは今日もやってくる。肝試しだなんだと騒ぎ立てて、土足で我が家を踏み荒らしてゆくのだ。
 だから私は、ここに座りつづけなければならない。
 不埒な侵入者どもを見張って、この安息の地から追い払うために。
「カエレ、ブチコロスゾ――」
 うつむいてそうつぶやくと、腐れた目玉がボトリと落ちた。
#ホラーポエム




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