ぶにゅっと
文字数 483文字
群馬の話を書きはじめて思い出した、子供のころの話。
たしか小学二年か三年のころ、夜中トイレに行きたくなったおれは、居間を横切って縁側をかねた外廊下にでた。
そしてそこで、ぶにゅっとなにか踏んだ。
なんかこう、人の顔みたいな形をしたなにか。
だれか横になってたとかじゃなくて、顔だけが床にはりついてた感じ。
すると足のうらにそれがうごめく感触があって、
「ひひひ……」
と、男か女かわからない笑い声がした。
めんくらって寝室のお袋をたたきおこしたおれは、「いいから早く寝なさい!」とどやされて、すごすごひきさがって二段ベッドの上の段で寝た。
ちなみに、下の段は当時幼稚園だった妹ね。
で、つぎの朝になって確認しても、もちろん廊下にはなにもない。
お袋に聞いても、おれに起こされた記憶自体がない。
お袋が寝ぼけておぼえてないのか、たんにおれが夢をみていただけなのか……。
結局それは、いまでもよくわからない。
#実話怪談 #体験談 #ショートショート
たしか小学二年か三年のころ、夜中トイレに行きたくなったおれは、居間を横切って縁側をかねた外廊下にでた。
そしてそこで、ぶにゅっとなにか踏んだ。
なんかこう、人の顔みたいな形をしたなにか。
だれか横になってたとかじゃなくて、顔だけが床にはりついてた感じ。
すると足のうらにそれがうごめく感触があって、
「ひひひ……」
と、男か女かわからない笑い声がした。
めんくらって寝室のお袋をたたきおこしたおれは、「いいから早く寝なさい!」とどやされて、すごすごひきさがって二段ベッドの上の段で寝た。
ちなみに、下の段は当時幼稚園だった妹ね。
で、つぎの朝になって確認しても、もちろん廊下にはなにもない。
お袋に聞いても、おれに起こされた記憶自体がない。
お袋が寝ぼけておぼえてないのか、たんにおれが夢をみていただけなのか……。
結局それは、いまでもよくわからない。
#実話怪談 #体験談 #ショートショート