第102話

文字数 2,869文字


源三郎江戸日記102

それぞれ、膳に杯と酒を持ってきなさいと言ってもってこらせ、三々九度の杯を飲ませて、本祝言はそれぞれに行うのじあ、長屋の係りを呼び、全員が二人で住む部屋は確保できる、
か聞くと、出来ますというので手配させて、全員に5両ずつ渡し、これで一緒に暮らす道具をそろえよ、又親と暮らす場合は長屋に住まなくても良いと言って、ひとまず二人で暮らす、
場所に行き、

役目のあるものはその役目に戻れと言って下がらせたのです、御座所に行き殿に報告すると、そうか、これで第一の改革は終ったな、ご苦労であったと言うので、御座所を下がり、
千坂の部屋に行き、引継ぎは次席家老になされたよし、後で聞きますると言うと、これで総て終り申した、ご隠居様をつれて米沢にもどりますと言うので、国元には9万両の借財、
が知れ不安になっている事でしょう、

手当ては出来ている事を話し押さえてくだされと言うと、承知つかまった騒動が起きないようにいたします、次の改革を楽しみにしておりますぞと言うので、次もあっと驚きますよ、
と言うと、聞きたい事があるので御座るがと言うので、何なりとお聞きなされませと言うと、稲葉様の意図はなんにござりますかと聞くので、米沢藩と高鍋藩の取り潰しにござると、
一連の事を話すと、

何と言う事を許せない仕儀にござりますなと言うので、まずは天満屋を干して稲葉様の後押しが出来ぬようにいたします、そこでお聞きするが天満屋からの賂はいかほどにござるか、
と聞くと、総て次席家老に言うてありますが、年間1000両に御座る、使い道も明記して御座る、責めは総て私が取りますると言うので、責める気は御座らぬ、何処と取引しても起こ、
る事にござれば、

度が過ぎなければ良いので御座る、藩から表立って支出、出来ない事も御座れば、隠し金から出す事も必要で御座る、赤穂藩みたいに、総て透明にすれば藩主が、ダメダと言えば、
何も出来ませぬ、藩主が知らないほうが良い事もあるわけです、問題になれば責任をとれば良い事にござると言うと、そこまでわかっておられれば何も言う事はありませぬと言う、
ので、

稲葉様の企みを総て潰せば、次は家中を反目させる手にでるでしょう、殿と私に家中の者を反目させるために、甘い言葉で近寄るはずです、私を失脚させて殿を幽閉すれば千坂殿に、
米沢藩をまかせると言う手でも使いますかなと言うと、その手には乗りませぬと言うので、千坂殿が乗らなくても回りが担ぎ上げて暴発すれば稲葉様の思うつぼでござると言うと、

ならばそれがしが隠居しますと言うので、隠居なされれば次席家老を扇動しますよ、それより、乗った振りをして稲葉様を懲らしめる算段をした方が宜しいかと思いますがと言うと、
どうするので御座るかと聞くので、天満屋を痛めつける方法を話すと、なる程それがしは稲葉様の味方をしている振りをして、様子を探れば宜しいのですねと言うので、その通り、
です、どうですかと言うと、

思い切り殿と主席家老に反発している芝居をしましょうと言うので、お願いします、まずは懐刀の山岡をびびらせてみましょう、一回痛い目にあわしていますので、剣が使えないよう、
に利き腕の肩の骨を折ってやりますと言うと、何かお手伝いできる事あれば言ってくださいと言うので、源信と言うとす~と現れたので、根来源信で私の手の者です、この者が繋ぎを、
やりますと言うと、

心へましたと言うので、それではこれでと言うと二人で部屋を出たのです、主席家老の部屋に行き、前田行部はどうであったと言うと、飢饉時の前田藩の蓄え米を横流しして利益を、
折半しています、又北前船の銭屋の抜け荷を加賀藩御用達として金沢から江戸屋敷に運び、銭屋が屋敷に取りに行き江戸で商いをしています、加賀藩の積荷なので調べられる事なく、
江戸に運べるのです、

道中は加賀藩士10名が警護しており、人足は銭やの者達で番頭が随行しています、前田行部は江戸藩邸にいますので積荷の中には賂金も入っているようです、抜荷の目録と賂金の受、
け渡し書きも番頭が持参し藩邸で交換しているのではないかと思われ、月に1回程運んでいるようですと言うので、前田公は当然知らないのだろうと言うと、前田行部の専横ふりに、
憤慨されているようですが、

手が出せないようですと言うので、その書付を奪い柳沢様に渡たし幕府から隠居するように圧力をかけてもらおう、前田公も喜ばれるだろう、それから相模屋から3万両を天満屋の、
半分の利息にて加賀藩に用立てしてもらい、天満屋に全額返し、出入りを禁止させて江戸屋と取引してもらおう、さすれば預かっている飢饉時の蓄え米も返さなくてはいけなくなる、

売り払っているので、何処からか調達して返すしかない、膨大な量だろうから大打撃になり、今後は加賀藩の売買手数料も入らななくなり更に打撃だな、追い討ちに加賀藩から閉め、
出されたのは天満屋に大きな不正があったと瓦版で書きたててれば、他の藩も巻き込まれるのを恐れて差し止めする藩が続出して、屋台骨は傾くだろう、稲葉は驚く事だろうと、
言うと、

それは腰を抜かしますよ、してどうやって奪いますかと聞くので、源蔵が江戸にも戻っているので、一役かってもらおう、賂金と書付を奪えば盗賊の仕業と思うだろう、暫くは抜荷は、
やめるな、まさか幕府の手に入ってるとは思うまいと言うと、なる程源蔵殿なら仲間も盗人の専門集団ですし上手く行きますねと言うので、調べはここまでで良いだろう、さてまずは、
吉宗公に話をつけてくるかと言って屋敷を出たのです、

紀州藩上屋敷に行き米沢藩家老村上源三郎でござる、借入金についてお話があり参上しましたと言うと、暫く待たれよと言うので、まっていると、殿がお会いになるそうですと言って、
御座所に案内したので、米沢藩主席家老村上源三郎に御座いますと言うと、おう、今度高鍋藩から来た、治憲殿の付け家老じあなと言うので、そうで御座います、今日は借用してい、
る2万両の件についてで御座いますと言うと、

その件について此方から家老をいかせようとしていた所だ、丁度都合が良い、少しは返してくれるのかと言うので、全額ご用立てしますと言うので、何全額だと米沢藩は裕福じあのう、
我が藩は財政破綻寸前じあ、それは助かると言うので、幕府より2万両を紀州藩にお貸しくだそるようにお頼みしてあり、紀州様がお願いでられれば即刻貸付くださるそうです、勿論、
無利子の期限なしで御座いますと言うと、

何幕府からわしが借りよと申すかと言うので、米沢藩は外様であり、規模から言うて5000両がお貸しくださるギリギリの線です、紀州様は親藩であり公方様の親戚にあたります、2万、
両くらいは分けなくかしてくださりますとう言う、それで台所の手当てをして米沢藩に貸し付けた2万両は待てと言う事かと聞くので、そういうふうにお願いいたしたいのでござい、
ますと言うと、

ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み