第21話

文字数 2,826文字


源三郎江戸日記21

まってくれ私ではない、あれは柳沢様の仕業だと言ったのだが、知らん顔して遠ざかったのです、お峰がいいんですか、あのままほうっおいて、流されて灘の関にはいれば転覆して、
全員お陀仏ですよと言うので脅かしだ、暫くいったら引き返すぞ、屋七もう船のマストも奴らからは見えんだろうと言うと、ハイ真っ青になって震えていすますよと言うので、

それでは反転して先ほどの仕掛けを試そうというと、船頭が面舵いっぱいと声をかけると船が反転したので帆を似斜めに張ると逆そうするので、お峰がすご~いと手を叩いたのです、
程なく小船に戻り、帆を下げると、ありがたいというので、縄はしごを下ろし船子を乗り移させて、縄を解き船に登らせたのです、全員引き上げると、ありがとう御座います、この、
お礼はと言うので、

礼なぞいらん、この人数の侍がいて簡単に縛り上げられるとは、何と言うざまだと言うと、奴らは鉄砲をもっていたと言うので、剣では自信があるのかと聞くと、勿論だというので、
おれは秋月藩の村上源三郎だこの中で一番強いのは誰だと聞くと、相模屋がこの荒木先生ですというので、源信刀を貸してやれというと、相模屋が何をなさるのでと聞くので、腕を、
試すのさと言うと、

わかったお相手もうそうというと刀を受け取り、抜いて上段に構えたので、源三郎は峰に持ち中段に構えたのです、間合いを縮めると荒木が振り下ろしので、横に飛び左肩に打ち込、
むとぐわ~と言ってまいったと手を上げたのです、真剣なら袈裟懸けで真っ二つだったなと言うと、それがしの及ぶところでは御座らんと言うので、こんな悪人の用心棒等やらん、
事だと言うと、

相模屋が悪人等と無体なというので、柳沢が三島で秋月の殿を襲わせたと言ったではないか、あの時死んだ侍は柳沢の家来だなと聞くと、はい、黒田様と言う川越藩の目付け役で、
すと言うので、なぜ襲わせたのだと聞くと、お世継ぎで内紛を起こさせ取り潰す為ですというので、何と言う事を、しかし不首尾で残念だったなと笑うと、柳沢様は秋月藩取り潰、
しは、

あきらめたそうですと言うので、当たり前だ言われなく取り潰されるもんかと言って、お前達は湊川に降ろしてやる、そこから船を調達して大阪に帰れといって、水を持ってきてやれ、
水を飲ませてやれというと、船子が持ってきたので全員に与えると、生きたここちがしますと喜んだのです、屋七湊川に向けよと言うと、ヘイと返事して播磨の湊川に向けたのです、

していかほど取られたのだと聞くと、2万両に御座いますというので、何と2万両だと、それでは家業は傾くだろうむと言うと、いえ、まだ江戸に5万両、草津に8千両、大阪の店に、
2千両に、大名への貸付が5万両ほどありますので大丈夫ですというので、しかし、命がなくなればその金も使えまいというと、その通りに御座います、この恩は一生忘れません、
金寸が必要な時は言うてくだされと言うので、

高利で貸付られてはかなわんからなあと言うと、いいえ秋月藩なら無利子で結構です、村上様ならいくらでも用立てします、返す必要はなく証文もいりませんと言うので、それは助か、
る、世話にかるやもしれん、その時はよしなにというと、屋七が着きました、これよりは小船に乗り換えて陸に上がりますというので、相模屋に無一文では大阪にも帰れまいと懐から、
10両だして、

これだけあれば全員大阪に戻れ、飯もたらふく食えるだろう、用立ておくぞ証文はいらんと言うと、これはありがたい、借用しておきます、江戸に帰ったらお屋敷に返しに上がります、
と言うので、わかった、気をつけて帰れよ、柳沢様に無体な事はおやめくだされと伝えよというと、今後秋月藩には手を出さないようにお頼みしますと言って、小船に乗せ船着場に向、
わせたのです、

それでは源臓を追いかけるぞと言うと、屋七が帆をはれと声をかけて、目いっぱい帆をきると、白波を蹴立てて播磨灘に進んでいったのです、お峰が腹を抱えて笑うので何がおかしい、
のだと言うと、自分の取られた金にありがたがり、いくらでも用立てして、秋月藩には今後一切ては出さないように柳沢様に頼むですて、この策士めと言うと、源信とお蝶も一石百丁、
ですねと大笑いすると、

屋七が本当に源三郎様はすげ~え、あっしも家来にしてくだせえ、村上水軍を作りお手伝いしますと言うので、村上水軍なら瀬戸内にいるぞと言うと、それなら秋月水軍にしますかと、
いうので、それはまずい幕府から秋月藩は反乱でも起こすつもりかと思われるのでまずい、お前はどこの生まれだと聞くと、博多ですというので、それなら玄海水軍にしろその頭の、
屋七改め、

玄海屋七衛門と名乗れと言うと、お峰が強そうな名前ですね、七衛門殿と言うと、有難う御座いますというので、源蔵に追いついて1万両分け前を貰おう、それで船を用意して本拠地、
は博多にしろ、金さえあれば鑑札はすぐ取れるぞと言うと、いいんですかと言うので、どの船にもこの仕掛けをして、殿廻船問屋より早く荷を届けるのだ、それにこの弓と炸裂弾を、
用意して海賊を脅かすのだと言うと、

わかりやした、その頭は源三郎様ですと嬉そうです、勢いよく進んでいくと、瀬戸内の沢山の島が見えてき絶景です、昼餉を食おうというと、お峰とお蝶が用意したので、みんなも、
一緒にたへろと言うと、そう舵手を除いて集まれと七衛門がいうと、ヘイと集まったので握り飯を配り昼餉を取ると、お武家様と昼飯を一緒に食べるなんぞは、初めてですと船子の、
一が言うとので、

お前達が玄海屋の千石船の船頭になるのだと言うと、あっし達が船頭にですかと言うので、そうだ、七衛門給金ははずんでやれよと言うと、何処よりも早く荷が届ければ大儲けとです、
又江戸、駿河、尾張、和歌山、大阪、兵庫、山口、下関、博多への旅人を専用の航路を開けば、この船なら最速で行き来できるので、商人に喜ばれますと夢をかたったのです、見張、
りが、

先に相模屋の船が見えますというので、近づけろというと、船に近づけると、乗り移り上手く行ったなと言うと、誰も怪我人はでなかったといい、2万両と5千両り抜荷だ朝鮮人参が、
沢山積んであるぞと言うので、それでは分け前1万両を頂こうというと、勿論だ何に使うのだと聞くので、先ほどの話をすると、それは面白い、わしは七衛門が作る航路上に旅籠と、
船を修理する商いと、

貸し蔵、料理屋、女郎屋、居酒屋をやって、手下にやらせようと言うと、ムササビ一党も大喜びしたのです、それでは積荷を積み替えその船は浅瀬で自沈させよう、馬関海峡を抜けて、
博多に寄り、お前達のアジトを作って、そこからはじめろ、俺達は七衛門の店を手にいれ、薩摩の沖から日向灘に入り高鍋に向かうぞと言うと、船に移し変え相模屋の船を浅瀬まで、
曳航して、

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