第101話

文字数 2,864文字


源三郎江戸日記101

切腹は撤回されましたので安堵しているので御座います、怒りが収まるまで我慢なされませと言うと、そんなに怒っているのか、それで国元に引きこもり、まかない料500石と奥の、
化粧料を200石にしたのか、しかし、花鳥風月は上様のお勧めじあと言うので、度が過ぎたので御座いますと言うと、そうかもしれんがと言うので、この借財ではすでに藩財政は、
破綻しております、

ご隠居様にはしばらく我慢なされて、治憲様の財政再建を見守られてはいかがでしょうか、御隠居様が色々口出しされると、藩主の座を投げ出されるかもしれませぬ、そうなれば、
米沢藩は改易となり、御隠居は実家がありませぬゆえ、流浪の身となり奥方様は紀州へ戻らなばらりませぬ、紀州藩は吉宗公が藩主なれば奥方様は髪をおろし一生寺で過ごさねば、
なりませぬ、それに比べればず~とましで御座いますと言うと、

それもこれも父上の不徳のいたす処から出たのじあ、なぜ浅野にいやがらせをしたのかのうと言って、わかった、おとなしく米沢に行き引きこもろうというので、花鳥風月は金を、
かければいいのではありませぬ、米沢は良い粘土が取れます、茶の湯の茶碗などを手慰みに焼いてはいかがですか、良い陶工を連れていきますれば指南を受けられて、綱紀様の、
自前の作品をお作りなされ、

米沢焼きを作り全国に有名にさせるのですと言うと、焼き物かと言うので、あの利休殿の弟子高山右近殿もお作りになり、いまでもその地は焼き物つくりが盛んだと聞きますと、
言うと、おう、高山右近殿の作られた茶碗は素晴らしいそうじあ、わしもろくろを回し土いじりでもして暮らすかと笑ったのです、財政再建の実行役は主席家老のそなたであろ、
う、

宜しく頼むぞと言うと、奥方がわらわは何をして暮らすのじあと言うので、米沢は良い堅の木に良い桐の木ず取れるそうに御座います、それにて人形をお彫りになりこれも焼き物、
と同じに名産に出来ます、名前を幸姫人形となずけられませ、彫師も参勤交代のおり連れてまいりますと言うと、わらわに出来るじあろうかと言うので、少し時間がかかりますが、
米沢の冬は雪深く外にでる事はかないませぬ、

良い暇つぶしになりますると言うと、幸姫人形か良い名じあなあ、参勤交代で米沢に来る日を楽しみにしておるぞと言うので、江戸みやげも沢山お持ちいたしますよと言うと、二人、
とも大喜びしたのです、それでは失礼いたしますると部屋を出たのです、綱紀が奥方に中々気づかいをする者じあのうと言うと、邪魔にされるのではないようですね安心しましたと、
言ったのです、

これ位根回ししておけば良いだろうと、一旦根岸に帰り母上に報告すると、それは又難儀な事だのう、しかし、源三郎殿なら上手くやれますよと言うので、高鍋藩の為でもあります、
ゆるゆるとやりましょうと言うと、お律が赤穂へつれて行く話はどうなりましたと言うので、今月いかねばならんので連れて行くよと言うと、本当ですね、そのあとは米沢にも行き、
たいと言うので、

連れて行くよと言ったのです、お峰が私はと言うのでお前はわしといつも一緒じあと言うと、ハイと喜んだのです、翌日出仕し柘植に藩邸にいる独り者の藩士を集め、奥女中を嫁に、
貰いたいと希望のある者を集めておけ、石高は問わない、年寄りはダメじあぞと言うと、承知いたしましたと返事したのです、大広間に行くと50人の美形の奥女中があつまり、老女、
がおおせの通りはべらせてありますと言うので、

殿を呼べと柘植に言うと、暫くして治憲が入ってきて座り、見渡してみなの者ご苦労である、なる程美形ぞろいじあな、これなら実家に帰っても直ぐに嫁の貰い手があるであろう、
ここに推挙されたものは直ちに暇をやるので家元に帰り嫁に行くのじあと言うと、老女がそれはあまりに御座いますというので、決めたことだ申しつけをまもるのじあと言うと席、
を立ち御座所を出て行ったのです、

源三郎が殿はああ言われたが、老女はそのまま奥に残るべし、今までは老女は歳をとれば実家に帰しておったが、かえるに及ばず、歳をとってから実家に帰っても邪魔者扱いされ、
るであろう、この屋敷に一生いるのだ、動けなくならば部屋子が面倒みるべしと言って、そのほかの者で、すでに嫁ぎ先が決まっている者、そうでなくても実家に戻りたいものあ、
れば立ちなさいというと、

15人程が立ったので横にずれて座るのじあと言って、風呂敷包みをあけて柘植に一人5両づつ慰労金を渡してやれと、言うと、人数分分け与えたので老女にそれでは身の回りを整理、
させて実家に返すのじあと言うと、立ち上がりみんなを連れて出て行ったのです、残ったもので我が上杉藩士に嫁ぎたいものあれば立ちなさいというと、30人が立ち上がったので、

別室で待機せよと言うと、柘植がつれて行ったのです、残りの五人に残った理由を聞くと、部屋子お頭様には、大変お世話になっています、このまま実家には、帰れませぬと言うの、
で、そうか残っているのは新参者ばかりと言うわけだと言うと、みんなが、そうに御座りますというので、わかった、そなた達はそのまま奥に使えるが良いと、それぞれの部屋に戻、
どらせたのです、

大広間に行き30人を部屋に呼び、これから藩士と体面させる、1時時間をやるので、気に入った者を探すが良い、気に入らば自分を選んでくれるように言うのじあ、気に入らぬものが、
声をかけたら、はっきりと断るのじあ、誰もおらぬのなら総て断っても構わん、無理して選ぶ必要はないぞ、石高、役目、家族構成等、何を聞いても良いと言って番号札を渡したの、
です、

藩士を入れよというと藩士が入って来たので、同じ事を言って、藩士は気に入ったものあればその番号を書き柘植に渡すのじあ、おらねば何も書かんで渡すのじあ、それではわし達、
は別室で控えておる、柘植1時たてば呼びに来るが良いと言うと、家老達幹部を連れて控えの間に入ったのです、源三郎が千坂にいかかで御座ったというと、なる程名案でござる、
好きな者どうしを選ばせる等初めてでござる、

普通は親同志が決めるのが、慣例であります、新しい嫁選びですな、と茶を飲み笑ったので、お手前方のご子息もいたので、御座るかと聞くと、千坂が全員おりましたというので、
このやり方に異存ござるかと聞くと、異存などありませぬ、決まれば主席家老の指図として、親の反対は無用とされませと言うので、好きなどうしなれば、そう言いますと言うと、

次席家老が藩士の数が多いので断られた者は気の毒ですなと言うので、遺恨のないように言い含めますと言ったのです、1時達柘植が呼びに来たので大広間にいき、提出した者を見、
て、決まらなかった藩士には残念であるが遺恨なきようにいたせ、役目にもどるのじあと退席させ、それでは、決まった同士に座るのじあと座らせて、これから仮祝言を行う、女子、
達は奥に行き、

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