第96話

文字数 2,927文字


源三郎江戸日記96

その時種様は耐えられるかのうというと、次席家老が紀州公と天満屋は、厳しい事はいわんでしょうと言うと、いままでは紀州公、とのつながりが深いので、みな、遠慮があったが、
鶴姫様がお亡くなりになった、今は綱吉公もかぼうては下さるまいと、言ったのです、誰か財政改革のたけた者にやってもらうしかないが、小林平八郎は死んでしもうた、送り込む、
のではなかったなあと言ったのです、

赤穂浪士は細川越中守綱利、松平隠岐守定直、毛利甲斐守綱元、水野監物忠之の4大名家に、お預けがきまり、4家は輿を仕立てて、丁重に迎えたのです、みんなは英雄として向かえ、
られ、それから、いたれりつくせりの、もてなしを受けたのです、幕閣や世論は英雄として褒め称え、即刻赦免すべきの声が、あがったのですが、討ち入らなかった者は肩身の狭い、
思いをして、

仕官先を離れる者も多数出て来る事になります、源三郎は寺坂を玉屋に連れて行き、記録した物を玉屋に渡し、やつぎ早に瓦版で流したのです、総てを話し終わると、30枚にもなり、
それを2000部玄海屋が船で運び、上方や京都で流す事にしたのです、この件はそのまま放置せよと、奉行が言うので、町方はい一切、手はださなかったのです、料理屋にお峰、寺坂、
七衛門、若狭屋、新之助、三蔵、お勝つ、駒菊、ボタン、あやめ、が集まったのです、

ともかく目出度いと源三郎が言って杯を重ね、駒菊に安兵衛に最後に別れが言えたかと聞くと、赤子と一緒に見送りました安兵衛様が赤子の手を握り息災に育てと言うて下さりました、
私は嬉しくてと涙を流すので、大きくなったら安兵衛となずけるが良いというと、駒聞がヤツパリお袖様に手渡したほうが良いですかと聞くので、お袖殿は何も知らぬそうだ、傷つけ、
たくないので話さずじまいと言うておったと言うと、

そうですかと言うので、やはり、自分のお腹を痛めた子は、離したくないかと言うと、お峰が当たり前ですというので、ならば、駒菊が育てれば、よいと言うと、ハイと喜んだのです、
それでは吉衛門は明日船に乗り大阪に行ってくれ、京都の近衛公、ゆうぎりにもおうて知らせてやれと言うと、ハイ、みなさんの喜ぶ顔が早く見たいですというので、お勝つが酌を、
して、

しかし幕府は追いかけないのですかと言うと、幕府も内心は喜んでいるので大丈夫だよと言うと、元は幕府の片手落ちから始まったのに、おかしな話ですねとボタンが言うので、一回、
決めたことは、間違っていてても訂正できない綱吉公は気の毒じあなと若狭屋が言ったのです、今日は吉衛門の門出だみんなで送り出そう、何と言うてもこの討ち入りの唯一の目撃者、
だからなと言うと、

吉衛門が皆様と一緒に冥土にいけないのは残念ですが、生きてこの事件を語りつづけないと、みなさんが浮かばれませぬ、また、大石様の隠れ子の成長も見届けなければなりませぬと、
言ったのです、七衛門が平八郎は抜け穴がふさがっていて、驚いたでしょうなと言うと、吉衛門が大石主税様達が寝所に行かれて、抜け穴に入り進んでふさがれて、いる事を確認して、
墨小屋の蓋を上げて、

奥田孫太夫様がお入りになったそうですが、誰もいなかったそうです、寝所の周りを探しましたが見つからず、外にでて物置にいるに違いないと、あけましたがだれもおらず、主税様、
達がもう一度抜け穴に入りましたがやはり誰もおらず引き返して主税様がもう一度墨小屋の板を開けようとしましたが炭俵が載っている事にきずき、寝所に引き返して、誰かが墨俵を、
載せたのだ、

中に必ずいると言われたので、寝所に5人残して後は墨小屋を取り囲み戸を開けると、二人が飛び出して来て乱戦になったのですが、相手も鎖帷子を着ていたので刀ではきれず、孫太夫、
様が引き倒し喉に小太刀を突き立てられたのです、もう一人は皆で引き倒し主悦様が首筋に刀を入れられてやっと倒したのです、敵が鎖帷子を全員つけて待ち構えていたら容易には討ち、
取れなかったでしょうと話すので、

平八郎も中々頭の良い奴だったのか、惜しい奴が死んだもんだと酒を飲み干し、さすがは大石様の嫡子だなよく気がつきなされた、おそらく小者は屋敷を出て上杉に知らせているはず、
だが、へたに応援を出すとやぶへびなので千坂はやめたのだろうと言うと、どういう処置を公方様はされるのだろうとお勝つが言うので、これ程みんなが英雄扱いしているのだ頭を悩、
まされるだろうと言ったのです、

新之助に町方も知らん顔しているようだがと言うと、もし、赤穂浪士が切腹になれば罪人となるので、取り締まる事になるだろうと言うので、47人の名前を違う名前にし、吉良も違う、
名前にすれば取り締まれないだろうが、この事件だと誰もがわかるよと言うと、なる程それなら幕府も取り締まる理由がないなと新之助が笑ったのです、女将が入って来て柳沢様が、
お越しになり、

源三郎様を呼んでお出でですがと言うので、討ち入りおめでとうとでも言うつもりかな、一人かと聞くと、いえ、相模屋さんと一緒ですというので、何か頼むつもりだな、丁度良い、
赤穂の塩田の件を頼むかと言って、みんなは盛り上がってくれ、ご機嫌伺いに行ってくると言うと、席を立ち柳沢の座敷に入り、何か御用ですかと頭を下げると、ついに大石はやっ、
たな、

これで片手落ちが元にもどせると公方様は喜んでおられるぞと言うので、そのために47人の犠牲が出るのです、目出度くなんかあるものですかというと、まあ、そういうな、大石達、
はさぞ満足であろう、この快挙は子々孫々まで忠義の人として残るのじあと言うので、死んでしまえば美味い物も、女も抱けませぬと言うと、今頃冥土の土産に美味い物を腹一杯食、
うているわと言ったのです、

上様の裁可じあが、吉良家は改易、当主は高藩にお預けじあ、又上杉家は部門の恥として綱紀は隠居で、新たに養子を取り存続させる事になったと言うので、それは又厳しいお沙汰、
ですな、して養子はどこからと聞くと、驚くな、高鍋藩の分家秋月時種じあと言うので、なぜで御座いますかと聞くと、一つは上杉景勝公の娘が秋月家の嫁になっていると言う事、
じあと言うので、

それは100年も前のことに御座いますと言うと、血が混じっているのは事実じあろう、それに毎月上様が旗本を集めて論語を講義しておられるが、その席に時種は出ており、覚えが、
目出度く、英明であるとご存知だったなのじあと言うので、誰が推挙したのですかと聞くと、稲葉じあよと言うので、そうですか何か裏がありそうですねと言うと、わしも何を狙っ、
ているかわからんのじあと言って、

まあ飲めと言うので杯を出すと女将が酌をしたので飲み干したのです、何が目的だと思うかと聞くので、上杉15万石の改易と高鍋藩の改易でしょうと言うと、どうやってと聞くので、
よくわかりませんが、上杉は治世不行き届きで改易にし、その連座の罪で高鍋藩を改易にする、実家が大きければ実家は遠慮で済みますが、全然小さい藩ですから改易になっても、
おかしくありのせぬと言って、
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