第141話 パンを踏んだ少年

文字数 636文字

 うろ覚えなんだけど、 

 パンを踏んだむす⚪︎〜
 パンを踏んだむす⚪︎〜

 パンを踏んだ罪で〜
 地獄に〜落ちた〜

 神様〜に背いたインゲル
 神様〜に背いたインゲル

 子どもたちが覚えている。
 おかあさん、よく話してくれたよね。

 教育テレビの影絵だったと思う。

 前世はすごい美少…‥年で、家が貧乏なのが嫌で嫌で、子どものいない裕福な夫婦に、喜んで貰われていった。

 毎日贅沢をしていたがある日、新しいおかあさんが、白いパンを持たせてくれ、本当の両親に会いに行くことになった。

 インゲルは貧しい家には行きたくなかったが、きれいな服を自慢してやろうと思い出かけた。

 途中、大きな水たまりがあり、インゲルは考えた。服を汚したくない。どうしよう……?
 
 インゲルはみやげのパンを水たまりに置いて、その上を歩いた。
 と、思ったら、水たまりに沈んでいった。
 深い深い水たまりの底には恐ろしい魔女がいた。
「やあ、インゲル、やっと来たね。必ず来ると思っていたよ」
 
 以下、忘れているので省略。

 インゲルはようやく地上に出た。
 けれども、もう人間の姿ではなかった。 
 インゲルは小さな鳥になっていた。 
 インゲルは、エサを見つけると、自分はほんの少し食べ、あとは他の鳥たちに分け与えた。
 インゲルは改心したようだ。

 さらに何月が経ち、インゲルは人間に戻れたか? 
 それほど甘くはないようだ。 
 インゲルはきれいなきれいな金色の美……鳥になった。


 おしまい。

 もう1回話して……


【お題】 前世は美少年
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