第22話 ともに生きるならば

文字数 360文字

 韓国と中国の歴史ドラマはよく観るが、日本のはあまり観ない。やらなくなったし。
 でもあれは面白かったな。本を読んでたから。小説で、あの方に惚れてしまった。だからドラマになるとき、誰が適役? などと、ネットでも話題になった。


 将軍様の食事に命をかける御膳奉行。
 堅苦しい着物を脱ぎ捨て、夜な夜な蕎麦屋に行く。
 この頃は母に訝しがられる。早く嫁をもらえと。

 あの娘は、あの下がり眉の料理人。あの娘も料理に命をかけている。
 
 身分違い。どうする?
 想像する。
 嫁にもらう。どれほど障害があろうとも、ともに生きるのは下がり眉しかいない。

 しかし、あの娘は選ぶだろうか? 俺を?
 料理の道を選ぶのではないだろうか?

 考えながら眠りにつく。
 ともに生きるならば、下がり眉がよい。

(みをつくし料理帖)

【お題】 武士のナイトルーティン

 
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