第4話 衆愚政治と哲人政治
文字数 583文字
議論の停滞・詭弁・利益誘導・見せかけの正義、先延ばし。これらで社会全体が不利益をこうむっている。
「責任追及はされてしかるべきですが、肝心な議題が捨て置かれています」
アテナイだけでなく、衆愚政治に堕した国を幾度も見てきたレオン。
「かといって独裁になれば、もう地球上に住める場所は無くなるでしょうね」
核恐喝は保有国には効かないが、ジェニー・オブライエン博士はひいきの日本を憂いている。
「劇薬である独裁制の元首は、哲人であることが求められます。それはいま溢れている優しさを装った
選挙活動時と当選後の言動の違いに、いい加減気付かなければならない。
「あとは二枚舌外交ですか。舌の使い分けが動画ですぐ拡散する時代なのですが」
二枚目外交もタチが悪いが、二枚舌が行き過ぎるとだんだん三枚目になって来る。
「私としては公費云々の指摘はともかく、胃袋外交が平和へ大きく貢献していると考えます」
日本の料理は世界中で人気である。
「それならメシヤくんじゃない!」
腹を空かせた世界市民の胃袋を満たす、マシアッハ飯屋。
「食はそのまま農業、国作り、人作りへと直結します。余ってもいない食材を捨てるなどという愚策は、即刻やめるべきです」
食はメシヤ、住はイエス、衣はマリアと狭い北伊勢に揃っている。