第155話 葵丘の会(ききゅうのかい)
文字数 512文字
昭和の時代はバルーン広告が空を彩っていた。
「ちょっとミニバルーンを作ってみたよ」
器用なものである。
「ドラクエⅣを思い出すネ!」
アドバルーン 恋のバルーン ツインテールに夢のせる
「使い途が広そうだな」
すぐ実用化したがるイエス。
「宅配に使えるのではないでしょうか?」
ドローンと比べてコスト・安全面はいかがだろうか。
「一応、マニュアルでもオートでも動かせるようにしてあるんだ」
小動物や空の障害問題をクリアせねばなるまい。
「まずは近距離からよね。配送所から市内に限ればそんなにリスクはないかも」
急ぎの時はバイク便もありがたい。
「ミニだからその辺の小回りは利きそうだヨ」
バルーンと自分を重ねる。
「バルーンファイトみたいな使い方も出来るよ」
ぜひともオリンピック種目採用に。
「ただ、悪用されないかも心配ですわ」
ドローンが出回った頃、様々な迷惑事件が頻発した。
「確かにな。一般人が自由に飛ばせるようになるのは難しいだろう」
要人を護ることに使える可能性はある。