第151話 両刀使い

文字数 441文字

「あんたたち、好きねえ」
 メシヤとエリが対戦ゲームをしている。

「ブシドーブレードって昔あったけど、それに似てるかな」
 各々剣を持って戦う。

 二人は各種操作設定を決める。

 始まりのSILENT SURVIVORが掛かる。
「やっぱり千葉繁さんの声はスゴいな」

「二刀流ですわ!」
 ただし、臥龍剣と鳳雛剣ではない。

「そんなものでどうやって戦うんだ」
 剣道三段のイエス。

「メシヤ、敗れたリ!」
 武蔵を気取る。

 右手にエビフライソードを、エビ天ソードなら左手に。
「そんなあゆみたいに言っても駄目よ。てか食べ物で遊ぶんじゃないわよ!」

「一閃で戦いが決するのがゲーム的にどうなのかって話になって、この形に落ち着いたんだよ」
 抱き枕くらいのサイズがある。

「お姉さまの登場ですわ」
 ドライアイス効果のロスコでお目見えだ。

「あちゃ~」
「それでよく勝てると思ったな」
「美味しそうではあるけど」

 エリがアイススティックを両に引き裂く。
ダブルソードではなく、ダブルソーダであった。

「パピコもあるんじゃないの?」





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登場人物紹介

奇特人間大賞・藤原メシヤ。

彼の元には、いつもハチャメチャが押し寄せてくる。

お転婆娘・安倍マリア。

ギャルであり、敬虔なシスター。

メシヤを止められるのは、マリアだけ。

江戸時代から脈々と続く、大手ゼネコンの御曹司、十九川イエス。

メシヤにとって無くてはならない、心の友。

イスラエルからの留学生・裁紅谷エリ(姉)。小柄だがフィジカルお化け。最初は身分を隠していたが・・・

同・裁紅谷レマ(妹)。エリは双子の姉。落ち着いているように見えるが、9マイル先のターゲットを錆びついたマシンガンで撃ち抜ける。

【東洋】あずまひろし。北伊勢市内のパチンコ店・エンペラーにて勤務。ろくに学校も出ていないが、父親のスパルタ教育により、体だけは頑丈。後輩・キョン子に、なぜかなつかれている。

【西本願寺京子】京都の名門・西本願寺家の長女。学年的にはメシヤたちと同じである。躾の厳しい実家を飛び出し、北伊勢市内のパチンコ店・エンペラーで勤務する。職場の先輩、東洋《あずまひろし》に、キョン子と呼ばれる。どうやらヒロシのことは以前から知っているようだが・・・。

【科納ニカル】かのにかる。科納エレクトロニクスの令嬢。子供向け番組『コンピューター・ニカルちゃん』で一世を風靡。ロンドンインペリアルカレッジを首席で卒業後は、神籬探偵事務所で助手を務めている。

【奈保レオン】なぽれおん。年齢、星籍不詳。メシヤと同じ1年G組に席を並べる。数学、歴史が得意。破天荒(誤用ではない)なメシヤの、良き理解者。

【ジェニー・オブライエン】人類史上最高峰の知性と評される宇宙物理学者。メシヤと日本贔屓。頭脳労働者のためか、結構な大食漢。研究所は大西洋の孤島だが、北伊勢市内にもよく出没する。

【必勝ミドル】ひちかたみどる。雲水翁の内弟子。凡庸な12歳であったが、五大所山の修行でメキメキと腕を上げる。先手必勝をモットーとする。

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