第85話  老年の生き方と覚悟

文字数 1,759文字

細々とですが、何とか今日まで生きてきた。
そろそろ老々介護の事も気にしておかなければならない。
今はまだ30人くらいの生徒が来ている。
まだボケていなさそうだ。生徒が喜んで通ってくれている。

朝6時に教室にきて、夜10時に帰る。5~6時間は寝るが特に体に支障はない。
だいぶ太っているが、これといった病気はない。
多少物忘れがあるが、まだ認知症になったとは考えられない。
朝昼晩の食事は特に気を使っていない。それでも健康には支障はない。
多少の腰の痛みや、足腰の衰えを感じるが、まあ年相応だと思っている。

預貯金はたいした額ではないが、あと10年くらいなら何とかなるだろう。
妻は口うるさいが、日常の生活には変化があってちょうどいい。
妻は持病を持っているが、まだ20年くらいは生きそうだ。
このままいけば介護のほうは安心できる。
坂道で車椅子をけ飛ばされないように、言葉遣いに気を付けようと思う。

老化のせいか体に変化が表れ始めた。
かなりの近眼だったが、気が付いたら治っている。
老眼もいつの間にか治ってしまった。
パソコンの画面も眼鏡をかけなければ見えなかったが、
今は裸眼ではっきり見えている。
離れた所でぶつぶつ言っている妻の独り言も聞こえる。聴力もよくなっている。
私は何か見えない力によって助けられている気がする。

10年前、がん検診で胃と腸に癌腫瘍が6個あると言われたがたいして驚かなかった。
摘出手術の期日まで指定されていたが、なんか違うような気がして電話で断った。
今でも何でもない健康体だ。あれから10年以上健康診断は受けていない。
健康体といっても、あれから市の健康診断やがん検診などは行っていない。
どこか病気かもしれないが、痛くもかゆくもないし、生活に支障はない。
これからも健康診断なんかにはいかない。
痛くも痒くもない病気なんか見つけて貰いたくない。
70歳を過ぎればすべては自然に任したほうがいいような気がする。

今から10年位前の事ですが、歯医者で地獄のような思いをしました。
前歯を1本抜くのに、新米の歯医者が2~3時間かけてやっと抜きました。
麻酔を2回ほど追加しました。メス、金づち、万力のようなもの使っていました。
次の週、2本目を抜こうとした時に
「もう抜かないでください」と言いました。
「この歯は抜かないと根っこが腐ってとろけて抜けてしまいますよ」と言われました。
心の中で喜びました。神経の処置はしてありますから歯は痛みません。
それから3年後くらいに、その歯がポロっと根元から抜けました。
それから今日までに金属をかぶせている歯が、4~5本ポロっと抜けました。
特に痛みはありませんでした。
ここにも自然に放置する効果がありました。
残っている歯はあと15~6本です。
人はそれぞれですから、参考にしないで下さい。
歯の状態によって食べ物を変えればいいと思っています。
体の状態によって無理せずに生活すればよい。

1)あまり欲張らないで生きる事。
2)多少は脳を使う事。
3)誰かに喜んでもらえる事を実行する事。

これでこれからの人生は十分に思う。
これから先の大病は老衰と思えばいい。
そうなったら、健康保険の範囲でお願いしよう。

生物の最高峰の人間として生まれてきた命、死ぬまで大切にしようと思う。

う~ん。でもこんな人生でいいのだろうか。
なにかもっと幸せな事があるのだろうか。
それとも、病気や事故等で不幸も訪れるのかもしれない。
私にはいつも不安な気持ちと平穏な気持ちが混ぜこぜになって訪れてくる。
今が不安な日々なのか、平穏な日々なのかわからなくなってきた。
悩みらしい悩みがないので、こうして日記を書いて暇つぶしをしている。
もしかしたらこの状態が、求め続けた「究極の幸せ」の姿かもしれないと思っている。

自分の日記や体験を物語として投稿しているが、
たいして人の役に立っているとは思えない。
それでも私の思いつくままのこの日記も、何人かの人が読んでいるようです。
私のやることだから、ほんのわずかな人に面白がってもらえれば十分です。
私の作品の閲覧数が少しずつ蓄積されて増えています。
楽しみにしている人がいるんだなあと思って、張り合いがあります。
ありがとうございます。質問や感想があればいつでもどうぞ。

さあこれから、教室に来る生徒を、ダジャレや冗談で笑わせる準備をします。
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