第71話 退屈なのが一番幸せ

文字数 1,007文字

昨夜は友達と飲み会だった。
教室に酒や肴を持ちより2時間くらい飲んだ。
この20年間は幸せだった。
苦しい時や寂しい時もあったが、終わってみると楽しい思い出。
みんな過去の思い出として心の中に溜まっている。
飲み会ではあまり思い出話はしない。
次の10年をおぼろげながらに考えていく。それを友達に話す。
友達はそれにさらに夢を付け加えていく。
するとそれが計画に変わっていく。そんな話を酒の肴に夜が更けていく。

2次会はメロメロで、同じ話を繰り返して時間が過ぎていく。
楽しいひと時だ。心の中のモヤモヤが吐き出されていく。
言葉で吐き出していくと、すっきりして行く。
ストレスが自然に解消されていく。
気がつけば深夜の1時。一区切りつけて友達と別れる。

今日は日曜日。久しぶりに朝7時まで寝ていた。
今日は何もすることがない。妻は家の片付けものをするという。
教室には酒やおつまみが残っている。
「昨日の刺身まだ大丈夫かなあ」
「冷蔵庫にしまったんでしょ。食べられるよ」
「じゃあ俺、教室に行っているよ」
「いいよ、今日はゆっくりしなよ」

9時に教室に来て冷蔵庫の中を開ける。
缶チューハイ3本。ビールが1本。肉団子のパック。チーズやお新香。
久保田千寿のお酒が一升。一人宴会をするには余りある。
ゆっくり退屈な日曜日を過ごす。
パソコンを見ながら、缶チューハイを飲み始める。
(アル中ではない)

メールが10件ほど入っていた。
午後2時にはパソコントラブルで生徒が一人来る。
午後5時には友達が米と野菜を取りに来る。
パソコンを開いていくつかのメールに返信をする。
冷蔵庫のさしみを食べ始める。味は悪くない。
久保田千寿の封を切る。はらわたに沁み渡る。

趣味人の日記を肴に退屈な時間を過ごす。
この頃あまり書いていない。私も何か書いておこうと思いつく。
酔いが回り始めた。だんだん眠くなってきた。
教室のカーテンを全部閉めた。眠たくなるまで思いついた事を書いていく。

ああ、先日少し冷たくあしらった人。
とうとう予約時間に来なかった。
もう絶対冷たい態度はしないと心に誓った。
午後2時までにはまだ3時間ある。そろそろひと眠りしておこう。

退屈な日曜日。退屈な日記。
思いつくままに日記を書きこんでいる。。
でもこれは趣味の日記、ちょっと何か光るものがなければダメかな。
いいか、これもあれもみんな本当の自分。

もう、頭や体はほろ酔い気分。何の悩みのない日。
退屈な日曜日。
今が一番幸せなのかもしれない。

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