第40話 幸せは平凡な生活の中に

文字数 2,022文字

私は人より我欲が強いのかもしれません。
いつも「生きがい」や「幸せな人生」を求め続けています。
求めるとそれに対応した苦しみや辛さもついてきます。
辛い日々が続きもうあきらめようかと思った時に思い出す言葉です。
山本有三の「路傍の石」の中にあった言葉に深い感銘を受けました。

たった一人しかいない自分を
たった一度しかない人生を
本当に生かさなかったら
生まれてきた甲斐がないじゃないか

一歩先は自分の心の中にあります。
私は分相応以上の高望みはしません。
私は必要以上の欲はかきません。
高望みさえしなければ大概の事は実現されます。

最初は小さな夢を思い浮かべて楽しみます。
夢は次第に意思を持って妄想に変化していきます。
妄想は希望に変わります。
希望は目標に変わります。
目標が決心になります。
決心は行動になります。
行動は現実に変わっていきます。
そして今があります。

たいした事ができなくてもいい。どんな小さな事でもいい。
自分のした事で誰かが喜んでくれればいい。
家族でも両親でも友人でも他人でもいい。
小さな親切はそこからほのぼのとした幸せが生まれます。
自己を満足させるよりも、人を楽しませるほうに幸せを感じます。
「幸せの預金」が少しずつ貯まっていきます。
それが自分の生きがいにつながっているような気がします。

いつも次は何をしようかと考えています。
夢に向かって努力していると不思議に何か応援があります。
今までも、挫折しそうになると何かが助けてくれて実現できました。
そんな事は何度も期待はできませんがやるだけやってみます。
今までは挫折しそうになると、何か見えない力に助けられて乗り越えてきました。

今はまだまだ新しい事に挑戦する意欲はいっぱいです。

人は自分が老いたということをなかなか実感できません。
それは若いころからの連続で今日があるからなのだと思います。
人間は時間とともに老いていきます。肉体も知力も衰えます。
自分だけは若いと思っていても、はたから見れば年相応の老人なのです。
私は70歳を超えられただけで幸せだと思っています。
あとはご褒美の人生です。「年齢相応の生活」を目指します。

この先の人生を楽しくするのも、つまらなくするのも自分の気持ち次第です。
できれば楽しくて幸せな人生を送りたいと思います。
老後の生活で大切なのは好奇心です。
好奇心があると、それを知ろうとネットで調べたり本を読んだりします。
そうすると自然に心と体が活発に動き始めます。
生きがいも出てきますし人生に輝きが出てきます。
今や平均寿命は男性で81歳、女性で87歳です。
90歳以上は当たり前の時代です。
ただし生きているだけの「寝たきり老人」が多いことも事実です。

医学はどんなに高齢でも、一日でも長く生かす為に高額の延命医療に走ります。
「どんな状態でも生きてほしい」というのは家族側の願望ではないでしょうか。
意識あるうちに家族と「延命医療について」相談しておくのも大切です。
延命医療は本人の意思で選択できます。(リビングウィル)

気持ちでは「老後の幸せについて」あれこれ思案を巡らせますが。
死はまだ経験していませんので、心の中には死に対する恐怖と不安があります。
理屈では誰にも来る最後という事はわかっていますが。未経験のものは怖いです。

そんな時、ユーチューブで「きんさん、ぎんさん」の録画番組を見ました。
途端に老後のことを考えるのが馬鹿らしくなりました。
その時「きんさん、ぎんさん」は百歳を超えていました。
取材陣からCMの出演料はどうするのか聞かれました。
「お金は老後のために貯金します」と答えました。
好みの男性のタイプは?と聞かれました。
「年上の人!と答えたといいます。
笑いがこみ上げてきました。先の心配は天に任せるしかありません。

<きんさん、ぎんさんの処世訓>>

くよくよせずに、
嫌なこともいいことも、
忘れることが長寿の秘訣。

悲しい事は考えん方がええ、
楽しい事を夢見ることだよ。

お金のことより、
ほかのことが大切。
人間の付き合いとかね。

欲というものを捨てないかん。
欲があると、
ケンカもせにゃいかんでね。

地獄、極楽はこの世にあるよ。
それはにゃあ
みんな自分がつくっとる。

人間、大事なのは、
気力だがね。

あれもかなえてほしい、
これもしてほしい…。
それじゃいかんがね。

仏さんと向き合ったときは、
心をからっぽにして
手を合わせにゃいかんねぇ。
そうすりゃ自然と
感謝の心が湧いてくるがね。

こうやって生きてること、
それがありがたいことやと
身にしみるがな。
それが大切とちがうたろうか。

年なんか勘定せんでも、
生きるだけ生きる。

グチや不満を腹にためん事。
パーパー言って発散せにゃいかん。

どんなに辛くても、
お天道さまは、
あすになればまた出てござる。・・・・・・・・・。

「幸せ」と「長寿」はみんな望んでいます。
悩んだり考えたりしなくても、平凡な当たり前の生活の中にありますね。
私が毎日考えて書いてきたことより、ずっと身に沁みます。腑に落ちます。


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