第76話

文字数 2,762文字


源三郎江戸日記(弟二部)76

それは勿論源三郎様ですよと言うので、どこが好きなのじあと聞くと、だって、先程おもらいになった金寸はきっと分けてくれますよ、と言うので、現金なやっだのうというと、芸者、
は一にも二も金寸が好きなのですというので、あ奴は人から貰った金寸を賂にして、人を凋落しているのか、と大笑いしたのです、源三郎は部屋に戻り、さて一段落田じあな、と杯を、
重ねて、

七衛門息子は武士になれるぞと言うと、まだ息子はおりませぬと言うので、今日は息子つくりに励むと良いというと、ハイ、早くつくらぬと、500石がパアになってしまいますねと言、
ったのです、若狭屋はどうすると聞くと、源四郎を250石、安兵衛も250石で取り立ててもらいましょうと言うので、跡取りはと聞くのでご家老の次男が出来るのを待ちますよ、側室、
が二人もいれば、

直ぐ出来ますよと笑ったのです、そうだこの150両は100両をあやめになるよと渡し、これを準備金にしてくれと言うと、ハイ、遠慮なく頂きます、これだけあればどうぐも総てそろえ、
られますと喜ぶと、若狭屋があやめお前でも良いんだよ、子が出来たら跡取りにしょうと言うと、本当ですか、それなら頑張りますといったのです、若狭屋と七衛門がこれから芸事習、
いに行って来ますと言うので、

そうかお師匠さんが二人いるから一緒でもいい訳だと言うと、ハイ全然上達しませんと言うので、それでは指南料だよと二両渡すと、これは儲かったですねと受け取り、いそ、いそ、
と部屋を出て行ったのです、女将が入ってきて、またもや災難がやって来ましたねと酌をするので、こうなるんではないかと思ったら、その通りだったよ折角印西に行ったのにトンポ、
帰りだったよと笑い、

それでは今日は帰るよ、あやめ、三人に10両づつ渡してと言って、残りの18両を女将に杯、おすそ分けと渡すと、いままでも、随分もろうていますよ、私しも矢部ら料理屋を出させて、
くだされましなと言うので、町が出来たら、出店でもと言うと、居酒屋が足りないのでしょう、あやめちゃんが2軒、私も2軒だします、板前と女中は、探してあげましょうと言うと、
あやめが、お願いしますと喜んだのです、

二人で儲けましょう、と言ったのです、それではあやめは、柳沢様の処へと言って、いけない女将その中から全部の分払って、足りるかなと言うと、沢山あまりますよと笑ったのです、
席を立つと二人が玄関まで送り、籠に乗り根岸に変えると、お峰とお滝が出迎えたので部屋に行くと、行ったばかりなのに帰って来たので驚きましたよ、又何があったのですかと聞く、
ので、

訳を話すと、とんだ災難ですね、明日は上様にお会いになるのですか、羽織袴はつけなくてはダメですよ、用意しておきますというので、宜しくたの頼むと言うと、湯に入ってくるぞ、
と言うと、お背中ながしますとおゆみがついて来たのです、裸になり座ると背中をゴシゴシと擦り今日は爪の跡はありませんねと言うので、お節め喋ったなと言って湯船に入ると
、奥様とお滝の方様には言っていませんと言ったのです、

こんどは私に情をかけてくだ言うので、その内なと言うと、キットですよと言うので、ここではまずいだろうと言うと、ハイ、外でお願いしますと笑ったのです、湯から上がり部屋に、
戻り茶づけを流し込み、お峰はつわりは良いのかと聞くと、あのすっぱいみかんを食べましたら、すっきりしましたと言うので、本当に聞くんだと言うと、いつから相模原にと聞く、
ので、

明後日だが、調べたら直ぐに帰ってくるよ、まあ、行ったりきたりだな、上杉家の筆頭家老が、行きぱなしではまずいだろうと言うと、そうですね、体には気をつけてくださりませと、
言うと、それではお滝頼みましたよと言って、部屋を出て行ったのです、折角行ったのに悪かったなと言うと、気にしなくて良いのですよ、今日は一杯情をかけてくださいませという、
ので、よし頑張るかと笑ったのです、

翌日は城から向かえが来たので籠にのり登城したのです、御座所に行くとお歴々があつまり、柳沢がこれが新井白石であると紹介するので、村上源三郎に御座ると言うと、新井白石に、
御座るなぜ裃を着けておられぬのじあと聞くので、必要ないからでござると言うと、上様の面前で失礼に御座らぬかと言うので、裃の是非を問いに来たのでは御座らぬ、余計なお世話、
に御座ると言うと、

なんと無礼な物言いようで、御座るかと言うので、裃を買えないほど、上杉家は貧乏に御座るのじあよ、これで得心いかれたかと言うと、あきれています、綱吉が入ってきたので、村上、
源三郎に御座いますと平伏すると、おう、源三郎かよう来たまずは足を崩せと言ってあぐらをかいたので、しからばごめんと足をくずすと、ほかの者はだれも崩しません、新井がなんと、
上様の前で無礼なと言うと、

綱吉がみなも足は崩してもよいぞと言うと、だれも崩さないのです、綱吉がそちを呼び出した理由は吉保から聞いたであろうと言うので、ハツ、すでにお答えは申し上げました、上様に、
も得心いかれた事とお思いますがと言うと、まあそう言うな、不可能と白石が言うているのじあ、話しを聞くがよい、白石その理由を源三郎に聞かせよと言うと、白石がしからばと理由、
を述べて、

間違ごうておりますかなと言うので、まったく正しいのでござるというと、上様このように申しておりますと言うと、源三郎ちやかさず、そうではない事を白石に教えてやれというので、
新井殿は学者だそうで御座るが、指南料はは取らずに教授されるのですかなと聞くと、通常はとりますが、上様からは頂きませぬというので、それがしの指南を同様にござれば、上様、
始め老中の方々には無料で指南した次第に御座るが、

新井殿にタダで教えるわけには行きませぬ、1000両くだされば指南いたしますぞと言うと、それがしが間違っていたなら1000両でも万両でも出しますると言うので、ならばお教え申す、
と理由を詳しく話すと、口を開けて唖然としたのです、何処か間違ごうておりますかなと言うと、黙っています、綱吉が白石どうじあな、可能だと言うておるがと聞くと、ハハ~それ、
がしの勉強不足に御座いました、

その方法なら完璧に行くと思いますると答えたので、源三郎が新井殿武士に二言は御座るまいな、万両でも出すと言われたので、上杉家の借財が9万両程あります、それをお払いくださ、
れと言うと、なんと9万両にござるか、それがしだはとても払うませぬというので、ならば、懇意にしておられる真鍋殿に払って頂く、真鍋殿が無理なら綱豊様にお願いもうす、後で、
案内くだされと言うと、

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