第40話

文字数 3,006文字


源三郎江戸日記(弟二部)40

飛猿が横にすわり小声ですり変えるまで少しお待ちくださいというので、ゆつくりでいいぞ、試しにかけるぞと言うと、いきなり10両を半に掛けると飛猿が袖を引っ張るのでいいんだ、
と言うと、飛猿も2分半に掛けたのです、壷ふりが壷を開けると半です、ほうついているなと笑うと、飛猿が驚いています、次に儲かったのを入れて20両半に掛けると、なんと半です、
たちまち40両になり、

みんな驚いています、つぎも40両半に掛けるとまた半です、これで80両かと笑い、なんだか半しかでないな、そのサイコロを見せろというと、ヘイと言って振ると丁です、次は半です、
おかしくないなと言ってサイコロを返すと、壷を振ったので丁に80両かけると、すいやせん、そんな大金では盆がたちやせん、指しの勝負をと言うので、わかったというと、

灘正といいやす、あっしがお相手をと言うので、そうかと言って全部の木札120両を出すと、灘正が25両包み4個と20両を出したのです、壷が振られたて灘正がどうぞと言うので半と、
言うと、灘正が丁と言ったのです、それではと壷ふりがあけると半です、灘正は驚いた顔をしています、残念だったな、これで240両だ元金を引くと190両の勝ちだな、小判に換えろ、
と言うと、

これで変えられたら面子がたちやせん、もう一勝負と言うので、負けると480両だぞ、ここにそんな金寸があるのかと聞くと、ヘイと言って今度は25両包み、9個と15両を出したので、
いきますと壷ふりが振つたので、今度はお前からでいいぞと言うと半と言うので丁と言ったのです、いきやすと壷ふりがあけると丁です、これで480両だなと言うと、てめえイカサマ、
やりやがったなと言うと、

子分達が殴りかかったので、刀の鞘で片っ端から足を払い、肩をうつと6人が転がったのです、灘正が先生方と言うと、浪人が4人出て来て、賭場荒らしめと一斉に刀を抜いたのです、
源三郎も刀を抜きざまえ~いと振り降ろすと、前の男の帯がスパ~と切れて唖然としているので、峰に持ち変え肩を打つとガキ~音がして後ろにひっくり帰ったので、続けて打ち、
すえると4人がひっくり帰ったのです、

肩の骨は折れているぞ、今度はその首叩き落すぞと言うと、慌てて立ち上がり逃げ去ったのです、灘正の首に刀を突きつけ盆をひっくり返すと、そこには男が転がっていたのです、
イカサマはお前の方だろう、その首叩き落としてやると言ってえ~いと横に払うと、まげが、ポト~と落ちたので泡を吹いて倒れたのです、後ろからカツをいれ有り金全部だせば、
ゆるしてやると言うと、

灘正が有り金もってこいと言うと持って来たので見ると、盆の上の金を含めて540両ありますと飛猿が言うのでこの袋にいれろと言っていれさせ、飛猿に担がせて表に出て、馬に、
載せて、かえるかと馬にのったのです、おいかけ易いようにゆっくり行くぞと言うと、飛猿がご家老は博打打ちですねと言うので、源信が気をきかして男を気絶させてわしの言、
うめに変えたのじあよと言うと、

な~んだそうだったのですか、わたしはビックリしましたよと言うので、お前も5両近く勝つただろと笑ったのです、灘正が権蔵の女郎屋に駆け込むと、何賭場荒らしだと先生方は、
と聞くので叩き潰されました、奴らは有り金もって印旛沼の方へ逃げましたと言うので、いくらだと言うと、540両ですと言うので馬鹿野朗と蹴飛ばして、やろうども全員集めろと、
言うと、

外に出て一斉に追いかけたのです、暫く走ると二人が見えてきたので、まちやがれと言うので少し早足にして引き付けると、30人位で追いかけてきます、もう直ぐ国境だと言って、
そのまま進んでいくと国境を過ぎて1町いった所でヒュー、ヒューと音がして矢が飛んできて爆発したのです、驚いて引き返そうとするとお峰と景山達が襲い掛かり足肩を打たれ、
てひっくり返ったのです、

ばかめここは上杉領内だ、お前たちは全員斬首だなと言うと、七衛門が権蔵を後手に縛り、源三郎が後の者は助けてやるこの領内から立ち去るのじあ、国家老に軍勢を引き連れて、
かかって来い、又糞まみれにしてやると伝えよと言うと、一斉に立ち上がり逃げて行ったのです、それでは引き上げるぞと言って陣屋に帰り、権蔵は牢にぶち込んだのです、

みんなを集め佐倉藩の事じあが、このままほうっておけば領民は逃げ出してここに押しかけるだろう、ここに来れば保護しなければならん、さすれば佐倉藩とのいさかいになり、
へたすると両藩とも改易となるおそれがある、国家老一派を排除する必要があるのじあ、国家老に賂を贈っている者を捕縛してある、この者は我が藩領内に30人で徒党を組み、
押入ってきたのじあ、

明日この者を佐倉藩に引き渡すがわしに危害を加える恐れがあるのでここにいる藩士100名に七衛門の配下20人をつれて佐倉城に乗り込み、賂の証拠を稲葉様に差し出し、国家老、
一派の不正を正してもらう事にする、糞花火が100発、発射筒は100を装備しろ、城門を開けさせてわしとお峰、お滝、おしのが権蔵をつれて入る、城門は開けたままにさせるので、
異変があれば100発を打ち込こむのだ、

わし達は糞がかからないように、退避するから大丈夫だ、次に七衛門が火矢を打ち込み突入せよ、奴らは戦支度はしておらん簡単に撃滅できるぞ、しかし戦にはならんだろう前回、
の事があるので、要求を聞くはずだ、その席でお滝の仇高木監物とおしのの父親を切腹に追い込んだ国家老と果し合いをしてこいつらを討ち取る、わしが助太刀をして高木を叩き、
潰す、

お峰、お滝、おしのは国家老にかかれ、国家老はおしの、高木はお滝がとどめを刺すのじあ、どうだおしの、お滝と言うと、ハイ仇を打ちますというので、国家老は剣の腕などへ、
みたいなものだ、我々は鎖帷子、篭手、すね宛をつけるので切れはしないので、安心しろと言ったのです、この二人を討ち取れば佐倉藩の領民は喜ぶだろう、もうすぐ江戸に帰、
れる者もいるが、

最後に一働きしてくれと言うと、お~と声を上げたのです、山本立て札にこの者極悪人に付き佐倉藩に引き渡す、厳罰に処せられよと書いて、権蔵を馬に乗せこの立て札を背中に、
くくりつけ、城下を引き回して城に向かえば、みなは護衛の兵士となり、戦にきたのではないと、城下の者も安心するだろうと言うと、承知いたしました、早速作りますといった、
のです、

それではみなに酒を振舞い出陣の祝い酒とする、賄い方に用意させろ、尚手代の菊次郎を頭とする、お前たちはこの町を守るのじあと言うと、承知いたしましたと言ったのです、
さて少し権蔵を締め上げるか、山本わしが5寸釘で手を打ちぬき、ろーそくを垂らすと脅かすので、お前はそれはやりすぎだと、止めるふりをしろと言うと、承知と言うので、

七衛門は逆に手より指の間の方が死ぬより痛いです、自分にやらせろと煽れと言うと、承知と笑つたのです、お峰はわらを丸くして小太刀で一刀の元に切りぬき方をお滝とおしの、
に手ほどきしている振りをしてくれ、戸を開けておくので、わらがスパ~と切れる様をみて自分の首がおちるとぞ~とするだろうと言うと、ハイと返事して、お滝、おしの用意し、
なさいと言ったのです、

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