第43話

文字数 2,678文字


源三郎江戸日記(弟二部)43

わかっておるわ、わしは春日の局の甥なれば面子があるのじあよ、従って幕閣でも敵が多いわけじあ、柳沢とは肌があわんのでいたしかたないのうと笑つたのです、それでは叉江戸、
で会おうというので、高木監物等の食わせ物を懐刀にしてはいけませぬぞ、佐倉藩には良い人材がいるではありませぬかと言うと、わかったぞ、今度はそなたの裏をかく者を探すぞ、
と笑うので、

しからば失礼つかまつると言うと大手門を出てみんなの元に戻り、待たせたな、話は総てついた引き上げるぞと言って、権助の立て札をとり縄をといてやれと言うと、七衛門が縄を、
解いたのです、それでは引き上げるぞ権蔵もついて参れと言い城下に行き、七衛門に5人だけ残してここに残れ、山本は軍勢を率いて陣屋に先に戻って軍装を解いてくれ、仕置きが、
済んだらすぐ戻る、

お峰達も戻ってあだ討ち本懐の祝いをやってくれと言うと、ハイ、それではお滝、おしの帰りましょうと言うと帰っていったのです、女郎屋に入り、手下を集めろと言うと、15人が、
集まつたので、後はどうしたと聞くとにげやしたと言うので、そうか逃げたか、まあいいわいと言って、権蔵ここに有り金全部持って来いと言うと、ヘイと言って奥に行き千両箱と、
箱に入った金を持って来たので、

幾らあるのだと聞くと1360両ですというので、命は助けてやるがこの金は没収すると言うと、ヘイ、分かっております、命が助かれば銭などおしくありません、ここには二度と足は、
いれませんと言うので、ここにお前の女はいるのかと聞くと、ヘイ、りようと言う女子ですというので、ここに呼べというと呼んで来たので、おりょうかと聞くとハイと返事したの、
で、

権蔵の命は助けるが領内追放になる、お前はついていくかと聞くと、厭で御座います、売られて無理やり権蔵の女にされたのですというので、権蔵ああいうているがと言うと、ヘイ、
ついてこなくても良いですというので、それではこの店はお前にやろうこの女郎屋を権蔵から引き継いで主人としてやるのだと言うと、宜しいのですかと言うので、但し次の事を守、
るのだと、

条件を言うと、ハイ、きっと守りますと言うので、博打場も引き継いでもらわねばならんが、お前一人では無理であろう、この中から5人選ぶのじあと言うと、政吉以下4人を選んだ、
ので、お前たちはおりようを主人として奉公できるかと聞くと、全員がヘイと返事したので、それでは政吉は博打場を仕切れいいなと言うと、ヘイと言うので、わしの言った事を守、
れよと言うと、

ハイ必ず守りますと言ったのです、ここは大きな町なので掛け金は2両までとし、打ち止めは10両とせよ、後は申したとおりじあと言ったのです、ここにいる女郎の中で家に帰りたい、
者はいるかと聞くと、誰も返事しません、おりょうがご家老いまさら家になんぞ帰れませんと言うので、それではここで働くが良い、お前たちの今までの借金は無しとする、何人い、
るのじあと言うと、

30人ですというので、それではみんなに10両づつやろう、好きに使ってもよいぞと全員に渡したのです、おりようは30両だ好に使えと渡すとみんなが大喜びしたのです、権蔵はわし、
の陣屋町でよろずやを開くのじあ、お前に300両やろうこれで店を構えて、配下10人で移り住むのじあ、よろずやとは頼まれれば銭を貰ってなでもやるのだ、人殺しはいかんぞ10人は、
遊び人ではない、

それぞれに稼ぐのだ、但しこれは本業ではない、本業は町火消しだ、町が大きくなれば火事も多くなるだろだろう、延焼を防ぐために風向きにある建物を壊す方法しかないがお前た、
ちでも出来るだろう、毎月の手当ては藩からでる一人1両だから毎月11両が出る、これはよろずやに出るのである、給金は権蔵が決めろ、暇なときはよろず業をやるのだと言って、
権蔵と言う名前が悪い、

辰五郎にしろと言うと、ハイ、今日より火消しの辰五郎と名乗りますと言うので、後の10人は厭ならやらなくてもいいんだぞと言うと、全員がやりますと言うので、それでは荷物を、
持ち店が出来るまで、町の裏手に作ってある長屋にはいるのじあ、場所を決めて願い書を出せ、七衛門面倒みてやれと言うと、ハイ、みんな、今後は悪さはするなよと言うと、ハイ、
と返事して、

みんな店を出て行ったのです、おりように200両が店の運転資金だ、後200両が博打場を仕切る金だと渡し、ソロバンは誰か出来るかと言うと、灘正があっしが出来ますと言うので、
おう灘正か髷がないので坊主にしたのか、毛はすぐ生えて来る、それではお前は番頭だ帳簿につけろよと言うと、ハイ、まかしておいてくだせえと言ったのです、お前たちにも6両、
づつやろう、

ここの女郎を買ってもいいぞと言うと、ほんとですかと言うので、金さえ払えばいいのじあと言うと、おりようが客と同じ値段だよと言ったのです、悪いが町名主を呼んでくれと言、
うと、町名主の膳兵衛で御座いますと言うので、ここに300両ある権蔵が無体な事をやった人にお前から渡してくれ、もし足りなかったら陣屋に取りに来い、遠慮しなくて良いぞと、
言うと、

ありがとう御座います、あまりますよと言うので、余ったら町の為に使うてくれと言うと、みんな喜びますと店を出て行ったのです、おりようがそれではご家老は何の得にもなりや、
しないじあ無いですかと言うので、博打で巻き上げた金がたんまりあるからいいんだよと言うと、灘正があれはイカサマですかと言うので、ばかいえイカサマなんかするものかとい、
うと、

そうでしょう、サイコロはまともだったし、イカサマさせていた奴は倒れていたし、ご家老は凄いですねと感心していたのです、みんな言いつけは守れよ、わしを怒らせるとろくな、
事にはならんぞと言うと、必ず守ります、ありがとう御座いまた、ご家老様は仏様みたいな人ですと言うので、人間だから拝まんでいいぞそれではなと店を出て陣屋に戻ったのです、

七衛門が佐倉藩に5000両を届けてきますと言うので、宜しく頼む受け取りはいらんぞと言うと承知しましたと言って、大金ですので全員で護衛していきますと言うので、後で戦勝祝、
いをやるぞ言ったのです、部屋に戻ると三人が入って来たのでお滝、おしのによくやったと言うと、二人はありがとう御座いました、これで父上、母上が浮かばれますと言うので、
頑張って生きていくのだと言って膳を出して杯を重ねたのです、

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