第94話

文字数 2,763文字


源三郎江戸日記(弟二部)94

これをもって直ちに江戸から出るのじあ、こんど見かけたら必ず首をもらうぞ、と言って、刀を抜きえ~いと振り下ろすと、腰紐がスパ~と切れて熊蔵は泡を吹いて倒れたので、カツ、
をいれて、わしの腕はこんなもんだ分かったかと言うと、へイ~と言って土下座したので、早く行けと言うと、200両持ち川崎の方に走っていったのです、さて半助ここの女郎屋2軒を、
引継いでくれ、

この二千両はそなたに下げ渡す、お前の店と同じにする為に使うが良いと言うと、ハイ、横浜、町田への資金としますと言うので、宜しく頼むと言って、大和屋あまり町衆を困らせる、
なと言うと、ハイ、申し訳ありませぬと言うので、これで、勘弁してやる家業に精をだすのだと言うと、みんなが店を出て行ったのです、これで一件落着だなと言うと、ハイ、あいも、
変わらず、

見事な仕置きですと言うので、お前は、この二千両を持ち女郎屋に行き始末をつけてくれと言うと、町衆に金を運んで貰い女郎屋に平助は行ったのです、それでは、屋敷に戻るぞと言、
って、旅籠に一旦戻り、女将用事が済んだので、にこれから帰えるが、これは旅籠代じあと2両渡すと、こんなにと言うので、取っておいてくれと言うと、ありがとう御座いますと言っ、
たのです、

それでは帰るぞと言って、飛猿ご苦労であったこれは褒美じあと10両渡すと、ありがとう御座いますと言って受取ったので、お前は博打で儲けているから少なく思うかもしれんなと笑、
うと、いいえ、ご家老から貰う金寸は違うのですよ、それではこれでと言うと川崎に向かって歩いて行ったのです、馬に乗り途中で遠藤に柳沢様に見た事は総て報告なされて構いませ、
んぞというと、

ハイ、お世話になりました、又何処かでと言うと傍を離れたのです、それでは上屋敷に戻ろうといって、上屋敷に戻ると、次席家老がお戻りなさりませと言うので、いつもご苦労じな、
と言って、御用部屋にみんなを連れて行き、二千両箱から50両を取り出し、一人10両づつ渡して、これは今回の手当てじあ、家族に何か買こうやれ、ゆっくり骨休めして手柄話しを、
せいと言って帰したのです、

次席家老が銭屋の5万両預かったいますがと言うので、藩の勘定にいれられないので、この金寸と同じに玄海屋の預かり金にしてくれ、相模原の開発の予備金にしょうと言って、中途、
半端じあなと、50両取り出して、次席家老に25両渡してこれは慰労金じあと渡すと、いりませぬと言うので、そなたが受取らんとわしも貰らえんじあろうと、そうですな、しからば、
頂いて置きますと言うので、これはわしの取り分じあと笑ったのです、

根岸に馬で戻り小者に良く働いたから人参でも食わせて、休養させてやれというと、疾風がヒヒ~ンと泣いて源三郎の顔を舐めるので、ゆっくり休めと顔を叩いて玄関に行くと、お峰、
とお滝が出家迎えて、お戻りなされませというので刀を渡して部屋に入り、湯に入ってくるぞ、夕餉が済んだら出掛けると言うと、ハイ、と言っておゆみが湯殿に着いてきて背中ほ流す、
ので、

気持いいのうと言って、湯船に入り、父親は元気かと聞くと、お預かりした本の写本が出来たそうです、今度の宿下がりで持ってきますと言うので、沢山売れるといいなと言うと、すで、
に沢山の引き合いが来ているそうで、瓦版の玉屋に言ってご家老の指南して下された、判を掘って貰っているそうですと言うので、そうかそれで又儲かるといいなと言うと、ハイ、母上、
にいつもご家老の事を話しているそうですと言ったのです、

湯を上がると、いつ、お手をつけてくださるのですかと聞くとので、そうじあな、相模原が一段落着いてからじあな、姉のお夏もなんとかせねばならんじあろうというと、どちらかでも、
良いのですよと笑ったのです、夕餉を食べながら相模原の様子を聞かせると、お律がお爺様も手柄を立てられたのですかと聞くので、そうじあよ、勇ましかったぞと言うと、母上がそれ、
は、

父上も喜んだ事でしょう、冥土への土産に座いますなあと言ったのです、深川の料理屋に顔をだすと、女将がお戻りなさいませと言うので、若狭屋、越後屋、江戸屋に七衛門がおらん、
のでお勝つ達が文句言うているだろうと言うと、ハイ、少し寂しくなりましたと言うので、新之助と三蔵でも呼んでくれと言うと、今呼びにいかせますと言って酌をしたのです、暫くし、
て新之助と三蔵が入って来て、

どうだ相模原はと聞くので、まだ始まったばかりじあよと言って、そちらはと聞くと、銭屋の千石船が長崎港内で抜荷をつんでいる所を見つかり、全員捕縛されたそうだ、すぐに番頭が、
金を払い、貰い受けたそうだが、銭屋は入れ札は6ケ月停止になったそうだと言うので、なぜ捕まったのだと聞くと、詳しい事はわからんのだ、抜荷はやっているだろうが、それを長崎、
奉行の管轄に持ち込めば、

罰をうけるのは分かっているはずじあが、何を血まよったのかと奉行が言っておった、6ケ月間は銭屋の船が大阪、江戸等の天領地にはいれば、南蛮品をつんでいないか臨検する事になっ、
ている、又他の商人も銭屋には南蛮品は降ろせないから、銭屋は相当な痛手だろうと言うので、奴の事だ天領地以外に降ろして、陸路を運ぶのではと言うと、しかし、江戸、大阪で商え、
ば、

直ぐに抜荷だと発覚するので、事実上抜荷は半年出来ぬ事になると言うので、直接銭屋がやらなければ良いのだというと、もし息のかかった者が喋れば間違いなく長崎追放となる、そんな、
危険を冒すかなと言うので、なる程四面楚歌と言うわけじあなと言うと、銭屋の事だ幕閣に大枚の賂を贈り解除してもらうのだろうと新之助が言うので、解除してもらうには数万両かかる、
じあろうと言うと、

銭屋は凄く怒っているらしく、出入りの日本橋の霞の女将がこぼしておりましたと三蔵が言うと、新之助がはっきりしないんだが、あの女将は去年磔獄門になった口縄の平次の色ではない、
かと思うのだと言うので、その口縄の平次はどうして捕まったのだと聞くと、盗賊改めのお縄になり町方へ引き渡され、殆どが捕縛されたが、引きこみ女と用心棒二人が現場にいなく捕縛、
を免れたとのことだ、

急ぎ働きのあくどい奴で、押入つた先の家人は全員殺されているので顔は分からんのだ、捕縛された者は何もしゃべらなかったそうだ、奪われた2千両も行方はわからないあの霞は盗人宿、
だったんではないかと思うが、証拠は何もないと新之助が言ったのです、まさか銭屋とつるんではいないと思うがと新之助が言うので、たかが二千両如きで銭屋は危険を冒さないよ多分、
何も知らないのだろうと言ったのです、


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