第61話

文字数 2,728文字


源三郎江戸日記(弟二部)61

先程の者達を呼び、上様の仕置きを言うと、土屋がこれで一軒落着ですなと言うので、本多殿絵島がすべて吐いたそうで御座ると言うと、本多が申し訳御座らぬというので、稲葉が、
町方差配が阿片を持ち込むじあと、切腹じあと怒るので、上様が事を大げさにするなとの言いっけに御座る、お役ごめん願いを出なされ、暫くは屋敷で謹慎なされ、叉願いの理由は、
体の具合が悪いと言う事にしなされと言うと

直ぐにとどけさせますと言うと、御座所を下がり屋敷に戻ったのです、家老にお役ごめん願いを出すように言いつけたのです、みんなが御座所を出て行くと、奉行を呼び本多殿は病気を、
理由にお役ごめん願いを出された、次の町方差配が決まるまでわしが代行すると言うと、ハハ~と頭を下げたのです、見つけた同心は何石じあと聞くと、30石二人扶持に御座いますと、
言うので、

今回の手柄の褒美に70石、加増して筆頭同心にせよ、筆頭同心がいるなら、その者は与力に昇格させよ、流れ先は目付けが調べるので、町方の探索は不要じあと言うと、ハハ~と言って、
御座所を出て行ったのです、奉行所に帰るとみなを集め山田新之助今回は大手柄であった、上様が大変お喜びになりそちに70石を加増して下された、これより筆頭同心とする、なお筆頭、
同心の青山は与力に昇格させる、

阿片の流れ先じあが、隠密の調べでは街中には出回っていないとの事で、おそらく武家であろうと言う事である、町方は手出しできぬので、目付けが探索する事になった、この件の詮議、
は無用にいたせ、押収品は江戸湾に沈めよ、以上じあと言うと、部屋を出て行ったのです、みんなが山田殿おめでとう御座ると声をかけて、青山がお主のお陰で与力になれた礼を言うぞ、

筆頭同心として頑張れよと言うので、ハイ、青山殿もおめでとう御座ると言うと、こんど一献馳走すると言うと、嬉しそうに部屋を出て行ったのです、新之助は三蔵に言うと、それは、
おめでとう御座いますと言うので、お前たちの給金を上げるぞと言うと、みんなが喜んだのです、早速三蔵を連れて居酒屋に行き源三郎を見つけて、お主の言通りになったと言うので、
まあ上がれと言って、

それでは筆頭同心かと聞くと、ああ、今奉行から言われた、驚くな、70石加増されてわしも100石取りになったぞと言うので、それは凄いではないかと言うと、みんな、お主のおかげだ、
今日は料理屋でわしが驕るぞと言てって、みんなは先に行っていてくれ、妻女に知らせたら直ぐに行くと言うと、店を出て行ったのです、三蔵これで給金を上がるだろうと言うと、ハイ、
上げて下さるそうですと言ったのです、

それでは河岸を代えよう、小雪も一緒じあ、ここの勘定は頼むと言うと、ハイ、と言って勘定を払ったので、みんなと料理屋に顔を出し、女将に教えると、ようござんしたねと言って、
部屋に案内したのです、小雪を紹介すると、小雪が宜しくお願いしますと頭を下げると、旦那衆に宣伝しておきます、ここもひいきにして下さいと言ったのです、膳を出したので本人、
はまだ来ていないが、

とりあえずと言って杯を重ねたのです、女将がお頭付きのタイを出しましょう、私の驕りですというので、それは気前がよいなと言ったのです、七衛門が筋書き通りですねと言うので、
みんなが幸せになって良かったというと、小雪がわたしも解放されて、良かったですと笑ったのです、新之助が入って来たので再び杯をかさねて、源三郎が妻女は何と言うていたと聞、
くと、

娘共々大喜びしておったと言うので、女将がお頭付きのタイを、出してくれるとの事だ、それからこれは小雪じあと紹介すると、小雪がこの裏手で小唄、三味線、琴を指南いたします、
宜しゅうお願いしますと言うと、そうか、娘に琴を習いに行かせようと言うと、月謝は安くしておきますと言ったのです、その頃銭屋は前田利常に呼ばれて、前田家の上屋敷にいたの、
です、

今回前田行部は隠居させた、阿片を抜荷するとは言語道断じあと言うと、行部様のお言いつけに御座います、申し訳ありませぬと頭を座下げると、抜荷は禁制品をやらなければ幕府は、
目こぼししている、薩摩などやっている大名は多いからな、今後は加賀藩の御用達として江戸に運ぶ事はまかりならん、運んで裁くのはそなたの勝手にせい、行部に年1万両の賂を渡、
せたのじあから、

それはそのまま冥加金として別に藩に納めよ、米の買取価格は相場にて買い取れ、その他は従来とおりにしてやる、不服とふあらば家財没収の上遠島に処するがどうだと聞くと、不服、
など御座いませぬというので、本多佐渡の守は若年寄りを罷免されたそうじあ、今回は柳沢殿が骨をおって下された、危うく改易になる所だったのだぞと言うと、申し訳御座りませぬ、
前田様にご用立てしている、

3万両の利息は頂きませぬ、なお、返済はある時払いで結構で御座りますと言うので、わかった、骨をおって下された柳沢様と上杉家の主席家老村上源三郎にお礼をしておく事じあな、
銭屋の寮にいたのが村上源三郎じあ、かの者が柳沢様にとりなしてくれたのじあ、加賀藩が幕府に迷惑をかけたとして行部の知行地3万石を返上した物を、今回の印旛沼水路の完成の、
褒美として、

上杉家に下される所を、丁重に断ったそうで、加賀藩は返納には及ばすと言う事になった、加賀藩は年に1万2千両も実収が少なくなる所、だったのじあぞ、そうなれば、お前の家財を、
没収し遠島にするしかなかったのじあ、お前の首が繋がったのは村上源三郎のお陰でもあると言うと、申し訳御座いませぬ、さつそくお礼言上に柳沢様と村上様の屋敷にそれ相応の、
金寸をお持ちいたしますると言ったのです、

銭屋は前田家の上屋敷を出て日本橋に戻り荷馬車に1万両を積みまずは柳沢美濃の守の屋敷に行き目どおりを願い出ると、御座所に通されたのです、柳沢がこの極悪人が何しに来たの、
じあと言うと、今般はお骨折りくだされたようで申し訳ありませぬ、この首の代金を持参しましたと言うので、ほう、してその首はいかほどするのじあと言うと、1万両に誤差います、
と言うので、

10万両ではないのかと聞くと、それでは家業が傾きます、どうか、これにて勘弁くださりませというので、まあいいだろう、して村上源三郎はどうしたと聞くので、同じ額をお納め、
致しますというので、えらい損失じあなと言うと、これ位では屋台骨は傾きませぬと言うので、さすがは銭屋じあ、今回の不始末として相模原の新田開発の手伝いをせい、上様は、
それで勘弁してくださるそうじあ、

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