第60話

文字数 2,848文字


源三郎江戸日記(弟二部)60

あまり上達しないように教えますと言ので、七衛門がそれはないだろうと言うと、上達したらお出でにならなくなるでしょうと言うと、源三郎がそうじあよ、七衛門上達する小雪の顔が、
見られなくなるぞと笑うと、そうですね、それではあまり一生懸命にはやらない事にしますと言うと、小雪が酌をしてなが~く通ってくださいなと言ったのです、若狭屋がやって来て、
小上がりに上がり、

これは叉ペッピンさんではないかと言うので、小雪と言います宜しくお願いしますと言うと、わしが一番弟子になろうと言うと、七衛門がすみませぬ私が一番で弟子ですと言うと、もう、
なったのか、して月謝はと言うので2分ですと小雪が言うと、2分銀を出して二番でも良いわと言うので、ありがとう御座いますと小雪が受取り、なが~くかよってくださいなと言うと、

それは心配ないわしは歌が下戸でな、中々上達せんのだよと言うと、ご家老様にも教えて差し上げますと言うので、若狭屋の血を引いている、わしは一生かかっても上達せんよと言うと、
それなら一生通ってご家老はタダで良いですよと言うので、それはまずいだろうと言うと、おみよが酒を持って来て、いつもこの店では、人におごらせてタダで飲んでいるでしょうと笑、
うので、

そうなんですか、ここは私が払いますと言うと、若狭屋がわしが払うからいいよと言うと、小雪がお弟子になってくださったので払わせて下さいと言うので、それなら馳走になりますよ、
と言うと、しかたないと源三郎が弟子になるかと2分銀を出すと、お雪がこれでお米代がでましたと喜んで受け取ったのです、おみよがお金持っているんだと驚くので、みんながドツト、
笑ったのです、

その頃新之助は与力に銭屋の蔵から禁制品と阿片が見つかり、押収したと報告すると、何加賀の銭屋かと言うので、投げ文がありましたので念のためと日本橋小網町の銭屋の寮を調べ、
ましたら、蔵に入っていたのですと言って、銭屋を捕縛しに行きますと言うと、それはちょっと待て、相手は豪商じあぞ、お奉行に話してくると慌てて奥に行ったので、戻ってきて、
差配の本多様に、

報告すると城に出掛けられた、ゆつくり休んでいるのじあ、後でどうするか差配いたすと言うので、部屋を出たのです、奉行が若年寄りの本多佐渡の守に報告すると、なんじあと投げ文、
じと、阿片となればほうって置けないが、相手は豪商だ老中に報告せねばならん、まだ、手をだしてはならんぞ、ヘタに手を出せばそなたもわしも首が飛ぶかもしれんと言ったのです、

本多が老中の土屋に話をすると、なんと、それはそれがしでは判断できぬ、老中にはからねばならんと言って、本多を連れ御座所にあつめて、老中達にに本多より報告させると、稲葉、
がして何処に流れているのじあと聞くと、本多がそれがしには分かりませぬというと、柳沢が隠密の調べでは大奥の絵島の局に流れて、宿下がりのおり御寺院の蔵の地下室にて部屋子、
に吸わせ、

役者を呼び絡ませて楽しんでいるとの事でござる、わしは報告を聞いてビックリしたので御座るが、まだ上様には話しておらん、絵島を調べれば誰がわたしたかはっきりするが、幕閣、
の大名なら、絵島は打ち首、かかりあった大名は切腹の上改易となるでしょう、さすれば幕府の権威は失墜しますと言うと、本多は真っ青な顔をしています、土屋が大奥が絡んでいる、
となると、

ゆいゆいしき事に御座るな、我々大勢で上様に申しあげれば、事は大きくなり申す、ここは、柳沢殿より上様に言上なされて、我々は知らない事にした方が良いのではと言うと、稲葉、
がそれが良いで御座ろう、柳沢殿事を荒立てないように、上様に言ってくだされと言うと、損な役目でござるが、仕方御座らん、上様はお怒りになるでしょうな、と困った顔をしたの、
です、

本多殿は本当に何もしらないので御座ろうな、後で知っていたとなればタダでは済まされませぬぞと言うと、知りませぬといったのです、問題は銭屋をどうするかでござるがと言うと、
稲葉が内密に事を運ぶなら、銭屋を表立って罰するわけにはいかないでしょう、何か賦役をかしてはどうかなと言うので、殿が次は相模原の新田開発と言われておりましたな、銭屋に、
やらせますかなと言うと、

みんながそれが良いで御座ると言って、我々がいるとまずい、柳沢殿頼みますぞと言うとみんな御座所を出て行ったのです、綱吉にお出ましを願うと、綱吉が出て来てどうしたのじあ、
と聞くので事のあらましを言うと、なんと、大奥の絵島じあと、大奥総取締りで月光院が寵愛している者ではないか、何を考えているのじあとあきれかえったのです、銭屋は前田の、
御用達であろう、

そこが阿片の出所か、してその前田行部、はどうしたのじあと聞くので、利常殿が打ち首に値しますが、事が公にならぬように、家禄没収し隠居させたそうに御座います、行部の領地、
2万9千石を幕府に迷惑をかけたとして、上様に返納したいと、申しておりますと言うと、そんな事させればこの件が露見するではないか、係わった者を処罰したなら、返納には及ばず、
と申し伝えよ、

町方は絵島の事は知っているのかと聞くと、いいえ、銭屋の蔵から禁制品と阿片が見つかった事のみ知っていますと言うと、それなら、それを見つけたものに褒美をやり加増して出世、
させて、流れ先は目付けが調べるとして町方には手を引かせればよい、問題は絵島とそれを渡した幕閣の者の処分じあが、切腹はならんぞ、事が露見する、適当な理由をつけて役職を、
罷免しろ、

絵島は総取り締まりから外し、しばらくは禁足にするしかあるまい、今から奥に行き絵島に問いただしてこよう、御寺院の隆光は江戸より追放しろと言ったので、承知仕りましたと言、
つたのです、綱吉は大奥の月光院の元に行き、事の次第を話絵島を呼ばせると、絵島が部屋に入り、申し訳御座りませぬと言うので、発覚した事を誰から聞いたのじあ、ありていに言、
わぬと、

極刑にするぞと言うと、月光院が命は助けてもらうよって、正直に話すのじあと言うと、本多佐渡の守殿に御座います、本多殿は前田行部からの、贈り物と申しておりましたと言うと、
何若年寄りの本多か、けしからん、若年寄りが禁制の阿片を大奥に持ち込むとは、それで中毒になった者はどうしたのじあと聞くと、間を置いて吸引させましたので、中毒にかかった、
者はおりませぬと答えたのです、

わかったよく正直に申した、総取り締まりは辞退せよ、なお、暫くの間は宿下がりはならんぞと言うと、月光院と絵島がありがとう御座いますと頭をさげるので、以後気をつけよと言、
うと大奥を下がり御座所に行き、大奥の仕置きはすんだ、渡した者は本多じあと言って、理由をつけて即刻、若年寄りを罷免せよと言ったのです、柳沢が承知仕りましたと言うと綱吉、
は御座所を下がったのです、

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