第46話

文字数 2,665文字


源三郎江戸日記(弟二部)46

徳三がこれ何を言うのだ町人を、家来にしてくださるはずがないだろうと言うので、なぜ侍になりたいのじあと聞くと、ハイ、侍になりいじめられている町人を助けたいのですと言、
うので、それには厳しい剣の修行が必要じあぞ、お前は耐えられるのかと聞くと、小さいころから木の棒をふり修練しておりますと言うので、帯に指していたセンスを抜きえい~と、
頭を打つと、

右手で受け止めたのです、なる程中々の物じあなと言って、よしわしの郎党になれ、ここは印旛沼の西じあから印西徳三郎と名乗れと言うと、ありがとうござります、一生懸命奉公、
しますと言うので、徳三良いかと言うと、ハイ、宜しくお願いしますと言うので、徳次郎は名主を継ぎ百姓衆を慈しめよと言うと、ハイ、良い名主だと言われるように頑張ります、
と言ったのです、

お峰剣も教えてやれと言うと、お峰が、ハイ、徳三郎手加減はせぬぞと言うと、よろしゅうお願いしますと、嬉しそうです、七衛門そなたの小太刀を徳三郎にくれてやれと言うと、
ハイと言って帯から抜いて渡すと、受け取ったので、それは備前兼定の打った業物じあ大事にするが良いと言って、源三郎が七衛門にはこれをやろう、これは会津小鉄の打った物、
じあと渡すと、

これは政種様からの拝領ですよと言うので、米沢に戻り治憲様から貰うので良いのじあ、今回の褒美じあよと言うと、受け取り我が家の宝にしますと言ったのです、それでは徳三郎、
初仕事じあ、町の巡察に出掛けるぞ馬の用意をいたせ、お前がたずなを持って案内するのじあと言うと、ハッと言って席を立つたのです、山本中座するので後は楽しく飲んでくれと、
言うと席を立ったのです、

お峰にここは手酌にさせて、腰元たちにも夕餉をとらせよと言うと、ハイ、私も頂きます、お滝みなを台所へと言って、それではと席を立ったのです、玄関に行くと馬が用意して、
あるので、馬に乗りまずははずれの長屋に、あないしろと言って陣屋を出て行ったのです、長屋に行き景山の長屋に行くと、これはご家老と言うので上がらせてもらうぞと中に入、
ると、

妻女と娘がおいでなされませと言うので、お邪魔すると言うと、何もありませぬがと酒を出すので、かたじけないと言うと、酌をしたので飲み干し、住み心地はどうでござるかと、
聞くと、部屋も広くて二間あり屋敷みたいでござります、これで棚賃は月にわずか二朱で御座いますと言うので、気に入ってもらって結構でござる、今日は景山殿に頼みがあって、
来たのじあと言うと、

なんで御座るかと言うので、この町の用心棒も引き受けてもらいたいのじあ、手当ては月に1両でござる町名主が毎月お渡し申すと言うと、相模屋から貰っておりますのでいりまん、
よと言うので、それは干拓現場の用心棒代でござれば、ここは陣屋町にござるので別に御座る、3万石の城下町で御座れば、本来ならば町奉行所を置き役人もおかなければなりませ、
ぬが今の陣屋の人数ではとても足りもうさん、

そこで景山殿と仲間の方にお頼みしたいのでござると言うと、そうでござるか、わかりもうした引き受けましょうと言うので、干拓はまだ二年は続くでしょう、それが終ればお望み、
なれば全員上杉家にて50石にて召抱えます、永大陣屋詰めで御座る、あくまでも望まれればの話ですと言うと、それはありがたい、妻たちもこの地が気に入っておりますと言うと、

妻女が貴方よろしゅうございましたなと言うので、景山が宜しゅうお願いいたすと言ったのです、今回はご助成かたじけない、ここに100両あります、今回の手当てに藩士達にも渡、
しましたので、遠慮は無用にござる、奥方と娘子に飾り物でも買うてやりなされと言うと、それでは遠慮なくいただく、みなにも均等にわけますると言つたのです、馳走になり申し、
た、これで失礼すると長屋を出たのです、

娘が父上よろしゅう御座りました、これで長年の夢がかないますと言うので、お前たちにも苦労をかけたなと言うと、良いご家老様ですなと言うので、命の恩人なんじあよかの家老、
の為には命はおしゅうないと言うと、上杉と言えば謙信公いらいの名門にございます、そこの藩士となれば鼻が高こう御座いますと娘が言ったのです、それではみなに渡して町の、
巡回に行ってくると言って、

10両を妻女に渡すと、1両を差し出してついでに皆様と一献酌み交わしてくだされと言うので、そうじあなと受け取り長屋を出たのです、源三郎が次はよろずやだと言ってよろずや、
へ行くと、辰五郎が出てきて奥へと言うので、ここで良いと玄関に腰掛けて、りっぱな家ができたでないかと言うと、ハイ、ご家老のお陰ですというので、元々はお前の金じあよと、
笑うと、

そうでしたと言ったのです、火消しの道具は揃ったかと聞くと、ハイ、家を壊す道具はひと揃いそろっています、竜吐水も手にいれました、火を消すほどの力はありやせんが屋根に、
水をかけて延焼を防ぐ事はできます、今は一台ですが大工に作らせて3台もおけば、火も消せるかもしれやせん、街角には消火用桶も用意してあります、夜には見回りもしており、
やすと言って、

よろずやの商いも順調に増えています、悪さは一切しておりやせんと言うので、酒や博打も程ほどならよいぞ、あまり窮屈だと楽しみもないじあろうと笑うと、ハイ、すこしは目、
こぼししますと言ったのです、それではと店を出て女郎屋に行くと、女将が出て来てお上がりになりますかと聞くので、様子をみに来たまでじあと言うと、みんな元気に稼いで、
おります、

博打場も言い付けどおりに開いていますので、身を持ち崩す者は出ていませぬと言うと、弥助が来ているじあろうと言うと、ハイと言うので、それでは博打場を覗いてみるかと言っ、
て徳三郎に馬をつなぎ、お前はおふくの居酒屋で酒を飲み待っていろと言うと、ハツと返事したので、女将の案内で博打場に行き2分銀を木札に変えて、賭場を覗くと弥助がいるの、
で隣を開けてもらい座ると、

これはご家老と言うので、ただの遊び人だよと言って、幾ら勝っているのじあと聞くと、イカサマは出来ませんので、今の処二朱負けていますと言うので、へたくそだなと言って、
まずはと半に二朱かけるとでためは半です、次に4朱丁掛けると丁です、次に丁に4朱かけると丁です、これで一両じあなと言うと、すみません打ち止めでと言うので、ほう、言い、
付けどおりじあなと笑い、

ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み