第109話

文字数 2,731文字


源三郎江戸日記(弟二部)109

翌日は若狭屋に行き話をすると、ハイ、叩きつぶしましょうと若狭屋が承知したので、源信の繋ぎを待つ事にしたのです、昼過ぎに才蔵が船で堀川を出ました、日本橋に向かうようです、
と言うので、船に乗り隠れてまっていると音吉が一人で船に乗り日本橋川に入ったので後をつけると、人形町の船着場で降りたので、お律と船を下りて繋ぎを待つと、才蔵が奴は裏手の、
キッチン宿に入りました、

多分そこも盗人宿で何人かが潜伏しているのでしょうと言うので、よし、出てきたら実効するぞ、お律いいなと言うと、人通りの多いところでやるぞと言って、待っていると出て来て、
水天宮の方に行ったので先回りをして、この通りで前から来たらわしが急いでいる振りをして足早に奴の横を通るので、お律はわしをよけて奴にぶつかって倒れるのだ、わしは気をつ、
けろと言って通り過ぎるから、

足をくじいた振りをして、後は店まで送って貰えと言ったのです、裏通りをとおり音吉の後をついていき、お律の処にくると足早に通りぬけると、お律とぶつかりそうそうになり、
お律がよけると、気をつけろと言うと、足早に通り抜けたのです、お律はよけて音吉に、ぶつかり倒れたのです、音吉が大丈夫ですかと言うと、痛いと言って足首を押さえると手を、
握り腰を抱いて、

横にあった茶店の台に座らせたのです、お律がありがとう御座いますと言うと、何処に行きなさるのでと聞くので、深川に戻るところですと言うと、どこかの商家のお嬢さんですかと、
聞くので、深川の若狭屋の娘で律といいます、すみませんが籠を呼んでいただきませんかと言うと、若狭屋と言うと両替商をなさっていると聞くので、ご存知ですかと言うと、それは、
もう大店ですからねと言うので、

お礼にお茶など差し上げますと言うと、今籠をよんできます、少し待っていた下さいと言って、籠を呼びお律を載せて送っていったのです、店のそばにくると籠屋に裏口にと言って、
籠を降りて、足を引きずると音吉がささえたので、手を握り裏から部屋に入ったのです、タンスからさらしを取り出して、これで足首をきつく縛って下さいというと、音吉がさらし、
でしばると、

少し足を広げて恥ずかしそうに下を向くと、音吉がハイ終わりましたよと言うので、立ち上がり、ああ、大丈夫みたいです、ちょっと待ってねと言って、台所に行くと、音吉は障子を、
少し開けると、目の前には庭がありその奥には蔵が3つ達っています、あれが金蔵かとつぶやいて、懐から紙と筆を出して、裏木戸からここまでと蔵の見取り図を書いたのです、足音、
がしたので、

懐に隠すと、お律が入って来て、お酒と肴の膳を置いて、一杯どうぞと酌をすると飲み干したので、いい飲みっぷりですねと笑うと、お律さんもと言うので杯を受取ると酌をするので、
飲み干し、美味しいと言うと、お嬢さんはご兄弟はと聞くので、一人娘なのよと言って、まだ、お名前を、聞いていませんでしたねと言うと、音吉といいます、下谷の料理屋で板前を、
やっていますと言うので、

今度美味しいものでも食べさせてくださいと言うと、ハイ、と言って手を握るので握り返し恥ずかしそうにすると、引き寄せよたので、胸に顔をうずめると胸に手をいれようとする、
ので手を握ると、奥からお律帰って来ているんだろうと声がしたので、離れて、お父う様だわ今日は寄り合いだと言っていたのに、まずいわ、音吉さん又連絡するわ今日は帰ってと、
言うと、

ハイ、それでは失礼します、小僧に文を持たせますと言うと、裏口から出て行ったのです、下谷に帰ると頭がなんだ早いじあないか、常陸屋の女中と会っていたのではないのかと聞く、
ので、懐から見取り図を出して、訳を話すと、あの深川の若狭屋かそれは大店ではないか、蔵には数万両あると聞いたぞと言うと、この蔵はいずれも金蔵ですよと言うと、奉公人も20、
人はいるだろうと言うので、

用心棒さえいなければ簡単ですよ、娘はすつかり信用しています、外で会うのではなく家で会いたいといえば裏木戸を開けますよ、まだおぼこみたいですから、情は交わさなくても家、
にいれますというので、よし、明日から店の様子を探り用心棒がいないか調べて、いなければ、その娘と家で会う約束をとり、その日に押し込むぞ、常陸屋は次にする女中は適当にあ、
しらっておけ、

急に冷たくすると、疑われるからなと言うと、ヘイ、まかして置いて下せえと言うと、とんだ獲物が懐に飛び込んだなと笑ったのです、飛猿がこの話を天井で、総て聞いていたのです、
料理屋にいると、源信と飛猿がは入って来て、奴は餌に食いつきました、明日から店を見張り、用心棒がいないか調べるそうです、いなければお律殿に繋ぎを取り裏木戸を開けさせて、
大勢で押し込むそうです、

狙っていたのは日本橋の常陸屋だそうで、音吉は女中といい仲になっているみたいですが、若狭屋に狙いを代えるようですと言うので、よし、引っ掛かったな、奴から繋ぎが来るまで、
若狭屋にいるように言ってくれ、それから若狭屋にわしとの接触は暫くひかえるように言ってくれと頼んで、女将に新之助と三蔵を呼んでもらい、話をして水茶屋と若狭屋には近づか、
ないように言うと、

わかった見回りだけにしようと言って、そんな所にいたのかと言うので、船で移動しているので中々みつからない訳だと言うと、板橋からも隅田川に出て掘割で下谷に隠れるわけかと、
言うので、外に漏れるといけないので奉行所の誰にもまだ言うなと言うと、承知したと返事したのです、それからは白蔵の配下が交代で若狭屋を見張っていたのです、5日が達ち白蔵、
が音吉に、

どうやら用心棒はいないようだ、若狭屋の娘は足はなおり、昨日は八幡様に女中を連れてでかけだそうで、家人は全部で21人いる、男が13人で女が7人だ、娘が裏木戸をあけたら主人、
の処へ案内させさせる、後の家人は一箇所に集めて、蔵の鍵を出さなけいと娘を殺すと脅かせば必ず出すだろう、出さない場合は番頭を殺して脅かせばよいと言って、音吉娘に繋ぎ、
を取り日時を決めろといったのです、

翌日お律に文を出して八幡様の境内でまっていると、お律が一人で現れたので、店がいそがしくて、抜けられなかったと言うと、もう、わたしの事は、忘れれたのかと思ったわと言う、
と手を握り、わすれるもんかと言うので、ここでは人が見ているわ、今夜牛時に、裏木戸を開けておくので、この前の部屋まで来て、あそこは離れているので、気づかれないわと言う、
と、わかったと言うので、きっとよと指を絡めたのです、

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