第29話

文字数 2,649文字


源三郎江戸日記(弟二部)29

2分以上負けたら帰すのじあ、勝ちは1両までとする、やる者は女郎屋も一緒にやる事にして、その一角に博打場を設ける、イカサマは決してやってはいかん、女郎は年季があけた、
ら続ける希望をするものだけ残せ、着るものはタダで支給して借金にさせてはならん、金を持っていない客は決してあげるな、女郎が立て替えるのは禁止じあ、女郎が稼いだ金は、
4公6民、

すなわち、店が4分女郎が6分とする、女郎は6分の中から飯代は出すのじあ、酒料理は客に出させれば良い、病気になったら店が医者代を払い養生させろ、病気が治るまで働かせて、
はならん、守っているか時々調べるぞ、以上をまもれればやっても良いと言うと、弥吉といいます、あっしにやらせてくださいと言うので、博打は好きかと聞くとへいと言うので、
それなら、

サイコロを持っているだろうと言うと、ヘイと言うので、わしに勝ったら、やっても良いと言うと、ヘイ、それじあ丁半博打でと言うので、だれか壷をふれと言うと、熊蔵があっし、
がと言つて、それでは試しに3回ふります、イカサマのサイコロだといけませんと言って、3回ふり二回が半で一回が丁なので、普通のサイコロです、それでは行きますと湯のみに、
入れて振ったのです、

ハイ宜しいですよと言うので、それでは丁だと言うと、ヘイ半ですと言うので、熊吉が勝負と言って開けると丁です、弥吉ががっかりしています、恐れ入りました、意外と博打、
には強いはずなんですが、ご家老様にはかないませんと言うので、何か言う事があるだろうと言うと、まいりましたなあと言うので、気づいていたのかと聞くと、ヘイと言うので、
なんだ正直に言うてみろと言うと、

ヘイ、熊吉親方にご家老がサイコロをお渡しになり、親方は二度振った後に入れ替えなさいました、そのサイコロは丁しかでないのでしょうと言うので、お峰がいつの間にと驚く、
と、お峰の小太刀の素早さの眼でもみえなかっかと聞くと、ハイ、全然見えませんでしたと言うので、実はな熊吉は以前凄腕の壷ふりだったのじあよ、相模屋から聞いておったの、
じあよ、

左手で尻に触ったら右手を出したので渡したのさ、みんなはサイコロに眼が行き気づかなかったのじあ、熊吉の左手には弥吉のサイコロがあるぞと言うと、熊吉が左手を広げる、
と弥吉のサイコロが入っていたのです、熊吉がご家老が尻を触るから何かと思ったんだ、サイコロだとすぐわかったよ、それで受け取ったのさ、弥吉を試すつもりだなと思いす、
り替えたのだよと言うので、

熊吉にさすが名人だと言うと、参りましな相模屋の旦那が教えなさつたのですかと聞くので、敵を知りおのれをしれば百戦あやうからずだよと笑い、熊吉から受け取り弥吉帰す、
ぞと投げると、いつの間にと言うので、お前の事はお蝶から聞いているぞと言うと、お蝶がす~と出て来て、飛猿と言うとお蝶ねえさんと言うので、お前の後ろで洗濯してい、
たのに気づかなかったのかと笑うので、

あっ、あの女だったのか、何でこんな処で洗濯していているのかと思ったが、畜生と言うので、まだ、まだ修行が足りんな根来の飛猿と笑って、なぜ人足に紛れ込んでいるのだ、
と聞くと、じつは仕事にあぶれましてと言うので、なぜだと聞くと、赤穂の大野様の配下だったのですが、大石様が成功なさりましたので、用がなくなったのです、大野様に、
赤穂で塩田の仕事についたらどうだと、

言われましたが、私は百姓には向いていないのです、それで、仕官先を求めて佐倉の城下に来ましたが、稲葉様は草の者がお嫌いなようで奉公はできなかったので、賃金が良いと、
聞いてここで食いつなぎ、金がたまったら江戸に戻ろうと思いましてと言うので、源信とお蝶が佐倉の城下に入っている事はしらなかっのかと聞くと、知ってやしたよ、でも人足、
に化けているとは、

気は着かないだろうと思いましたがと言うので、お蝶がお前を佐倉の城下で見かけて後をつけたのだよ、ご家老が印旛沼に出掛けられると言うので、後を着いて来たのだ、お前、
が稲葉の手のものかも知れんのでなと言うと、決してそうではありませんと言うので、イカサマ博打で金を巻き上げているのかと聞くと、人足たちとはやってはおりませんと、
言うので、

熊吉本当かと聞くと、ハイ、ここには博打場もありませんし、人足にここでやったら直ぐに首にすると言てうありますが、佐倉の城下でやるのは目こぼししていますと言うので、
それでは飛猿佐倉の城下の博打場ではイカサマをやっているのかと聞くと、ヘイ、盆の下からタタミバリで目を変えていますと言うので、それではサイコロを変えても意味はな、
いだろうと言うと、

いつもやっているのではありません、大勝ちした者が勝ち逃げしないように、最後に刺しの勝負をさせて巻き上げると言う事なので、その刺しの勝負に乗らなければいいわけで、
すと言うので、それでは闇討ちにあうだろうと言うと、5両勝つたらやめればいいわけです、時たますっからかんになればわかりません、それで少しずつ儲けるのですという、
ので、

いままで幾ら儲けたのだと聞くと、ハイ23両ですと言うので、どの位でだと聞くと1年ですというので、一月2両と言う事かと聞くと、ハイ、大体それ位です、すり替えて何回、
かやったら、取り戻します、盆の休みの時間が必ずあります、壷ふりはすり変えられないように持っていますので、すりかえるのはお蝶ねえさんのように簡単ですというので、
なるほど、

懐からスルのも修練しているのじあなと言うと、お蝶が草の者の修練の一つですといったのです、仲間がいるんだろうと聞くと、ハイ、才蔵と呼ぶとハイと前にでたので、こい、
つは伊賀者で同じ大野様の配下でしたと言うので、伊賀の才蔵といいますと言うので、そうか、戦国の世と違って士官は難しいかと言って、わかった、そなた達は源信の配下と、
して雇うがどうだと言うと、

ハイお願いしますと言うので、お蝶源信はと聞くと佐倉の城下ですと言うので、源信の元に連れて行き、配下にするように言うのだ、手当ては決めてくれと言ってくれ、さすれ、
ばお前たちも楽になるだろうと言うと、異存ありませぬ、それでは飛猿、才蔵、裏切ればわかっているなというと、ハイ承知しております、ご家老一生懸命奉公しますと言うの、
で、あんまり頑張りすぎるな、気楽にやれと言ったのです、

ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み