第84話

文字数 2,715文字


源三郎江戸日記(弟二部)84

船子と供に、炸裂弾の火矢を装備しておるのです、山形達とそれがしは鉄砲で狙撃しますと言うと、まさに軍勢ですなと言って、それがしも助成しますぞと言うので、最後は皆で突撃、
して叩き潰しましょうと言うと、何だか武者震いしてきましたと言ったのです、みんな躊躇しなくて良いぞ、奴らが鉄砲をもっているなら、射程外からこの5人が肩を打ちぬきます、

我々は鎖帷子を着ているのだ、奴らは生身だ簡単にうちとれるぞ、但し、近接戦になっても峰で肩の骨をおれば戦闘不能になる、懐に飛び込んでも切られはせん、頭だけ気をつければ、
良い、若狭屋殿達も宜しいか、近接戦では皆がもっている小太刀が役に立ちますぞ、相手一人に3人でかかりなされ、やるときには躊躇せず3人一緒に打ち込むのですと言うと、ハイ、
わし達も武者震いがしてきましたと言ったのです、

3人の背後は源信達が守りますので、後ろには構わなくても良いですぞ、手柄を立てて、取り立てられた子供に話して、聞かせなされと言ったのです、源信頼むぞと言うと、おまかせ、
あれと二人が言ったのです、住職が子安の代官と戸塚の町役人が、ご家老にお会いしたいと来ていますがと言うので、それではからかってきますかなと言って、立ち上がり、部屋に、
行くと、

二人が始めてお目にかかります、子安の代官の松本慶四郎に戸塚宿の宿場差配頭、島根軍平にございます、お出でになっているとは、知らず失礼おば致しましたと言うので、上様から、
街道の巡察も仰せつかっているのじあと、懐から朱印状を出して見せると、ハハ~と平伏したので、顔を上げなされ、聞くと二人とももっぱら、配下に任せておるらしいのう、それで、
は小役人えがばりちらし、

袖の下を要求して旅人、町衆、百姓に迷惑をかけるはずじあと言うと、あの者は厳罰に処しますると言うので、そうか、ならばそこもと達も腹を切りなされ、部下の不始末は上司の、
責任で御座ると立ち上がり、それがしが介錯いたしますると刀を抜いて、二人の首元に当てて、さあ、本当に突き立てなくとも、マネをすれば、それがしが一刀の元に首を落としま、
する、

痛みはありませぬぞと言うと、勘弁くだされと言うので、それなら首の代金はお持ちになされたのかと聞くと、ハイ、二人で千両程お持ちしましたというので、ならば許すしかないな、
と刀を納めて、これは絞りあげた物で御座ろう、それがしから町名主に返しておく、今後無体な事をやった事を知れば、貼り付け獄門になりますぞ、多少は目こぼしいたしても良いが、
やりすぎはなりませぬ、

叉その小役人も罰してはいけませぬ、行状を改めるように言い含めなされ、罰すればそなた達も罰せねばならんと言うと、ハハ~ッ、今後は気をつけますと言うので、それではお互い、
の名主にここに来るように、言いなされと言うと、ハハ~ッと言って、部屋を出て行ったのです、源信がやりすぎですよというので、そうじあな、ちと、やりすぎたかな、と笑ったの、
です、

暫くして名主が現れたので、二人に500両づつ渡して、これを迷惑のかかった者に分けてくれと言って、代官と差配頭は手はださんよと言うって、開発の話しをして助力を頼むぞ、賦役、
ではなく一日2朱の給金を払う人数はこの七衛門に言うて調整して、みんなが働けて、給金が貰えるようにしてくれと言うと、それだけもらえれば、近隣の者が駆けつけますと言うので、
宜しく頼むと言うと、

有難うございましたと礼を言うて、二人は帰っていったのです、部屋に戻ると、藤堂がまさに凄い策ですな、領民を慰撫して開発に進んで参加させるわけですなと、しかも、慰撫する金、
は私服を肥やした代官と差配頭から徴収するのですかと、叉々、驚いたのです、何事も費用を安くして喜んで助力させる方策に御座る、しかし、あれだけの金を持って来たと言う事は、
相当あくどい事もやっていたのでしょうと言うと、

確証があったのでは御座らぬのかと聞くので、冤罪なら異議申し立てをするはずだし、あんなに小役人がえばりませぬよと言うと、なる程と頷いたのです、この朱印状は役にたつなと笑、
うと、若狭屋が悪人の手にはいれば大変な事なになりますなと言ったのです、それでは湯にでも入って網元の家にいきましょうと言うと、住職が湯も沸いていますというので、銘々が、
湯に入りさっぱりしたのです、

住職が寝酒と茶づけは用意しておきますと言うので、かたじけないと言うと、人が増えれば寄進者も増えるでしょうと言うので、この寺の宗派はと聞くと、真言宗に御座いますと言う、
ので、弘法大師様ですか、それでは、本尊にお参りしますと本堂に行き拝んだのです、皆で寺を出て網元の家に行くと、お妙が座敷に案内すると膳の用意が出来ています、それぞれが、
酌をしたので杯を重ねたのです、

膳を見ると沢山の刺し身と焼き物が並んでいます、これはご馳走だとまずはアジの刺し身を食べると、取り立ててで美味いと言うと、みなも箸をつけて美味い、美味いと食べたのです、
このイカも酒の肴にぴったしじあなと言うと、お妙が酌をして子安の名主が立ち寄り、漁師にとお金を置いていきました、あんなお役人には初めて会ったと喜んでいましたよと言う、
ので、

これで代官も悪さはしなくなるじあろう、ここには街道と海防の警護の陣屋が出来るからのうと言うと、そうですか、それなら戸塚、子安の悪人がおとなしくなりますと喜んだのです、
魚を売りに行くと、ケチを付けるので袖の下を払うのが、当たり前だったのですよ、町の人も何かと袖の下を払わされたそうですと言ったのです、その金を幕府の要人に渡して江戸に、
帰ろうとするんじあな、

帰りたいのは分かるが、すこしは、そこにいる者達の事は、考えられんのかな、困ったもんじあと酒を飲み干すと、ご家老様みたいな人は、こんな田舎には来ませんよと笑ったのです、
暫く歓談して、さて明日は戦じあ、今日は今辺でお開きにしょう、網元に馳走に言うと家を出て寺にもどったのです、住職と小僧が膳を持って来て、梅茶づけに御座ると言うのでかき、
こみ、

馳走になりましたと言うと、小僧が茶づけの膳をもってさがり、住職が伏見より酒を、送ってきましたので、おすそ分けですと言って酌をするので、和尚殿もどうでござるかと言うと、
そうですな、お相手しますかなと言うと小僧に湯のみをもってこらせて、手酌にお願いいたすと言うので、杯を傾けたのです、おう、辛口の良いさけでござるなと言うと、拙僧が京都、
で修行しておりました時に、

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