第108話

文字数 2,904文字


源三郎江戸日記(弟二部)108

役者くずれと言う事で、江戸でかかっている小屋に潜り込んでいるのではと、当たっているのたが、今の処てかがりは無いと言うので、それなら気がついて、ずらかるのではと言うと、
お奉行がともかくご府内でいぞぎ働きをやって、人を殺めさせてはいかんので、音吉だけでも捕らえよとの指図なんだよと言うので、そうか、それもそうだが、ところで般若の白蔵の、
人相はと聞くと、

用心深い奴で子分でもほんの一部の者しか顔は知らないそうで、はっきりしないそうだ、腕の付け根に般若の、刺青があると言うことだと言ったのです、最近ではどこが襲われたのだ、
と聞くと、大宮宿の米問屋武蔵屋で大店ではないが、350両奪われて、主人夫婦に手代2人に、女中2人が殺された、番頭は通いなので助かったそうだと言うので、20人で350両じあ分、
け前が少ないので、

又やるという事だな、一人30両として600両、白蔵が300両の取り分として、しめて900両はないと子分も黙ってないだろう、千両箱くらい狙うとすればご府内が手っ取り早いと言う事、
じあろう、ご府内に押入った事はあるのかと聞くと、5年前に江戸で勤めをやろうとして音吉が潜入したのだが、喧嘩騒ぎで男を刺して逃亡した、刺された男は命は助かったので取り、
調べたところ、

一人働きのケチな盗人だったのだ、音吉と知り合いで女の事で喧嘩になったそうで、音吉は般若の白蔵の配下と言う事がわかったのだ、何回か般若の白蔵を助た事があるそうでそいつは、
もっぱら盗んだ銭を運ぶ役目で頭の顔は知らず、集まる時はみな覆面をしているそうで、繋ぎ役の音吉の顔しかしらないそうなんだ、そいつは人は殺めていないと言う事とすなおに自白、
したので島送りになって、

八丈島にいまもいるはずだと言ったのです、その女はと聞くと、下谷の水茶屋の女だったが、本人には関係ないので無罪放免された、音吉も客だつたそうだというので、女に不自由しな、
い色男が水茶の女に手をつけるとは腑に落ちないが、そんなにいい女なのかと聞くと、ああ男好きする色気のある女だったなと言うので、その女は白蔵の色だったのではないか、それに、
手をつけたので刺されたのじあないのかと言うと、

大事なお勤めの前にそんな騒ぎのを起こすとは思えんがと新之助が言うので、色の道は違うのさ、その水茶の女将ではないのか、そこは盗人宿かもしれかな、中山道を荒らした後はそこ、
に潜り込むのかもしれんと言うと、そうだな、明日でも調べてみるよと言って、わしも、見回りにでるかと席をたつたのです、白蔵と音吉は多分そこにいるよと言うと、源信が探って来、
ますよと言ったのです、

お勝つ達がそろそろお座敷に行きますというので、ここにいても今日は何もでんからなあと言うと、音吉を探りに行くのですよと、言って部屋を出て行ったのです、仕方ない掃除にでも、
出掛けるとするかと言うと、女将が何処を掃除するのですかと聞くので、まずは千住宿から船橋に出て、成田街道を印西に花見に行き利根川を下り銚子から相馬に行き米沢の様子を見て、
奥羽街道を会津、

白川、宇都宮、日光、から日光西街道をとおり高崎に出て中山道を登るわけだ、およそ二月はかかるなと言うと、七衛門がお供しますよと言うので、いや、今度は陸路なのでお前たちは、
何かあった時に応援くれば良い、北へ2日南へ2日で来れるわけだ、そこから陸路を行っても何処にでも2日で行けるので、いざと言う時には助っ人に来いと言うと、ハイ、分かりました、
江戸か横浜にいますので、

呼んでくだされば駆けつけますと言ったのです、その前に白蔵を片付けよう、何か引っ掛ける手があれば良いがと言って、そうかお律に頼もう、あいつは若狭屋でもお嬢様と呼ばれたい、
る、音吉に惚れた振りをさせて、家に引き込めば大店だ絶対色気が出るだろう、水茶が盗人宿としても証拠がなければ踏み込めんからなあと言うと、女将がそんな危ない事にお律様を巻、
き込むなんてと言うので、

あれでも小太刀は相当な腕だし、源信達が影で守るので大丈夫だよ、弁天の音吉も兜を脱ぐだろうと言うと、あきれたと女将が言うので、知らざあ言って聞かせやしょう、根岸の寮の井戸、
の水、使って生まれし20年、深川あたりじあ名の知れた、若狭屋のお律とはあっしの事じあと言うと、弁天の音吉も形無しになるなと笑うと、名台詞ですねと2人が大笑いしたのです、

源信が戻って来て、ご家老のカンは鋭いですよ、間違いなく白蔵の盗人宿です、奥に隠し部屋がありそこに音吉以下5人がおり、一人目つきの鋭い白蔵と思われる男がいます、頭と呼ばれ、
ていますので、まず間違いないでしょう、表からはタダの水茶ですから町方では分からないでしょう、女は10人程いまして、金を出せば部屋に来て情を交わせるようになっており、女ずれ、
では入る客も沢山いるそうです、

ご家老の寮から北に半里いった下谷で、4軒程水茶屋があります、裏には堀川が流れており隅田川に出る事ができます、多分店の裏に隠し戸があり船を引きこめるようになっているのでは、
ないかと思われます、近くに蕎麦があります、そこかの二階からら裏手がよく見えます、その二階を借りました、今お蝶と才蔵が見張っています、交代で見張りますので、音吉が何処に、
行き、

誰と会うか突き止めますと言うので、計画を話すと、お律殿が承知しますかねと言うので、喜んでやるさ、音吉にわざとぶつからせて転んだ振りをしてきっかけを掴めば、何処かの商家、
の娘だと色気を出すだろう、若狭屋の娘と言えばいままで手をつけていたところより大店だと思い、矛先を変えるだろう一回店に引きこんで、家人が来たのでと帰らせて、じらさせる、
のさ、

そうすれば必ず日にちを決めて、呼び込めばその時押入ろうとするだろう、待ち構えて一毛打尽にすると言うわけだと言うと、色男を手玉にとるんですねと言うので、色男ゆえ思い通り、
にならないとじれるわけだ、しかも大店で蔵には千両箱がうなっているのだ、大勢で押入るだろうと言うと、承知しました出掛ければ直ぐにしらせます、先回りをして仕掛けましょうと、
言うので、

それでは宜しくなと言うと、部屋を出て行ったのです、さて、根岸に帰って話をするかと言って、店を出て根岸に戻ったのです、部屋にお律を呼び計画を話すと、おもしろそうと言うの、
で、お峰が本当にやるんですかと聞くと、勿論やりますよ、そんな悪党はほうっておけませんと言うので、それでは、明日若狭屋で待機しょう、知らせがくれば船で先回りする、音吉を、
店までつれてきて、

裏口から中にいれるのだ、奴が手を出そうとしたら源信がお前を呼ぶので、まずいと言って、又連絡すると言って裏から帰すのだよ、様子を見に配下が店を見張るので、暫くは若狭屋に、
いるのだ、外にでれば必ず音吉が近づいたてくるので、次の約束をして裏木戸をあけるのでと言えば必ず引っ掛かるというと、ハイ、上手くやりますと言ったのです、

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