第47話

文字数 2,841文字


源三郎江戸日記(弟二部)47

弥助儲かったろうと言うとハイあっしも6朱もうかりやしたと言うので、わしのおかげだろう驕れと言うと、ヘイと言って木札を金に替えて博打場をでると、女将が儲かりましたか、
と聞くので1両小判を出して、飲み代がでたが弥助が驕るそうじあよと言うと、ご家老あまり出入りしない下さい、博打場が潰れますと言うので、何を言うか胴元はだれが勝とうが、
負けようが、

同額をはねるので損する事ははないだろうと笑うと、ハイ、と言って、女郎買いに今日も佐倉の城下から大勢来ていますよ、お陰で籠屋も大儲けだそうですと笑つたのです、女郎屋、
を出て居酒屋に行くと、あら、叉来たのですかと言うので、弥助の驕りだと言うと、人の金で飲んでいれば何回も来れますねと笑うので、徳三郎もこっに来いと言って小上がりにあ、
げて杯を重ねたのです、

弥助がご家老あっしは、遊んでいたわけじあありやせん、頭の言いつけで町中を見回っていただけですと言うので、そうか、そうか、博打場が一番見回る必要があるわけだと笑うと、
徳三郎がご家老そんな所に出入りなさってはいけませぬと言うので、まあ、堅い事を言うな飲めと言うと、おふくが徳三郎さんはいつから武家になったんですかと聞くので、今日か、
らわしの郎党になったのじあ、

名前も印西徳三郎じあよと言うと、おめでとう御座いますと言って酌をすると、おふく宜しくなと言ったのです、源信とお蝶、才蔵はと聞くと、頭とお蝶ねえさんはは佐倉の城下で、
す、才蔵はどこかにいるはずですが、と言うので、ご苦労な事だなと、酒を飲み干したのです、おふくがうなぎ焼きを持って来たので、うなぎの売れ行きは、と聞くと、みんな昼に
どんぶりで食うので、

夜はあんまりでませんが、家族持ちの人足から長屋に出前の注文がありますので、そちらはそこそこ出ていますと言つたのです、熊吉が出て来て、おふくひと段落だ少し休ませてく、
れと言って、おいでなされませと言うので、まあ、上がれと上がらせて、弥助が酒を注ぐと飲み干したので、繁盛しているようで何よりじあと言うと、スッポンとうなぎの養殖池は、
相模屋に暇を貰って、

作りました、後は稚魚を利根川の漁師に取って貰って放すだけです、稚魚は春先に川を上るそうです、留吉はスッポンを捕まえて池にはなしていますもう50匹は捕まえたそうです、
遠くから見張っているそうですが、小さくて良く見えないので、近づくとあっと言う間に池にはいるそうで、何匹元気かわからないそうですと笑うので、そうか、相当遠くからで、
ないとダメなんだな、

徳三郎陣屋に戻りお峰に遠眼鏡を出してもらい、持って来るのじあと言うと、ハッと言って店を出て行ったのです、遠眼鏡があれば遠くから見えるので、数も数えられるじあろう、
と言うと、唐来ものですかと聞くので、もらい物だから留吉にやろう、役に立つはずだと言うと、程なく持って来たので、見てみろと渡すと台所の方をみて、焦点を合わせこれは、
凄い物ですなと言うので、

おふくに留吉を呼んできてと頼むと、ハイ、使いにやらせますと女中を呼びにいかせて、程なく来たので、遠眼鏡をわたしこれで見れば数も数えられるし、元気かどうか分かるじ、
やろう、それはお前にやるぞと言うと、ハイ、ありがとう御座いやす、助かります儲かったら新しい物を手に入れてお返ししますと言うので一杯飲んでいけというと、今からわな、
を仕掛けにいきやすのでと言うので、

そうか頑張れよと言うと、喜んで帰っていったのです、熊吉に来年から楽しみじあなと言うと、ハイ、池も出来たので明日から叉干拓に戻ります、大分水も減りましたので楽です、
よと言うとので、もっと楽に出来る方法があるのじあが、これをやると早く終り、人足が損するから言わん方が良いじあろうと酒を飲み干すと、それを聞けば相模屋の旦那が喜び、
ますよ、

二年分の給金を払って貰えば人足は文句はいいやせんし、水路の整備を先にやりますので、人足は増やさなければなりませんが、うまい方法があれば、給金以外にも色々かかりま、
すので、人足を増やさなくて良いのであれば、相模屋の旦那は儲かるのですというので、わかったと言うと、まってください相模屋の旦那に聞かせたほうが良いですと言う呼びに、
いって連れて来たのです、

叉なにか工夫があるそうですがと言って相模屋が座るので、今の干拓の方法は砂袋より小さい間隔に杭をうち埋め立てていく方法じあろう、その打ち込んでいる杭の間隔を広げるの、
じあ、今は乾季で水位は4尺くらいで、雨季には1間になり、一番深いところで2間であろう、縦に杭を打ち込み丸太を横にして縄で縛るのじあ、その間隔は砂俵が抜けない間隔であ、
れば良いと言うと、

熊吉があ~っと言って、そうすれば杭の数は半分以下に減り、打ち込む手間は省けます、工期が半分にはなりませんが二年のところ1年2ヶ月で済みますし、あまった期間の人足を、
水路に向ければ水路拡張は費用がかからない事になり、8ケ月分の他の費用はいらない事になりますと言うので、源三郎が他にも良い事が出来るのじあ、今の工法では段々深くなる、
ので、

水深1間半の処までしか干拓できない、それ以上の杭を沢山用意出来ないからな、この工法なら長い杭は少なくて済み、横にする丸太は細めでも良いわけじあから運んで持ってくる、
のも容易と言うわけで、8万石は干拓できるが、これはやめてほしい、そこまで干拓すれば印旛沼の魚がおらんようになるでなと言うと、木を下に沈めるのは石の重しをつければ良、
い、

縛るために水に潜る必要があるが、海女の使っている眼鏡を使えば簡単に出来るぞと言うと、熊吉がなる程何十年も人足をやっていますがまったく気づきませんでした、横ですかと、
唸ったのです、相模屋がそれなら二年分の給金を払っても儲かりますし、干拓が早く終れば用水路脇の新田開発に回せますので、4万石でも3年で終りますよと言ったのです、これは、
たまげました、

費用も6万両もあれば出来ますし、4万両あまりますので、増えた新田の灌漑施設、町や道普請をやっても、あまりますと言ったのです、欲を出してあまり埋めたてんでくれと言うと、
わかっています、米だけではこれから先はいけないのですねと言うので、そうじあよと笑ったのです、時に徳三郎は女は知っているのかと聞くと、いえというので、弥助、女を知ら、
んようでは、

役目はつとまらん、この金で女郎屋に連れていってくれと言うと、徳三郎が結構ですよと言うので、これは命令であると言うと、ハッと言うので弥助案内してやれと言うと、ハイと、
言って二人で店を出て行ったのです、いけないここは弥助が払うはずだったというと、相模屋がわたしが払いますと言うので、さっき払って貰ったからなあと言うと、今の話は4万両、
の価値があります、

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