24:七色の煌めきは街に幸せを運ぶ
文字数 836文字
メルシィお姉ちゃんがソーダ水の入ったグラスを片手に、ラウンジの端に立つ。
すると、どこからともなく、ふわふわしたものがやってきた。赤や青や緑の色を放ち、チカチカと点滅して光の色を変える小さくて丸いもの。
それがいっぱい、夜のラウンジに雪のように舞う。
メルシィお姉ちゃんはグラスを顔のすぐ横に持ち上げたよ。グラス越しに見る虹色の光球が、なんだか幻想的。
光を受け、中のソーダまで七色にキラキラときらめいて見える。
ごくごく。
メルシィお姉ちゃんは背中を向けて、外の通りを指さしたよ。
水路沿いに並ぶ家々。どこの家にもラウンジがあって、どこのラウンジでもソーダを片手に、七色の水を口にする人の姿が見える。
ソーダと一緒に、ミルクレープやマカロンなど、スイーツを口にしている人もいる。
そして、どの誰もが楽しそう。街は七色のキラキラと、みんなの笑顔に包まれている。
メルシィお姉ちゃんが慌ただしく、私のお皿と自分の口に肉を入れる。
それから、メルシィお姉ちゃんは私のお皿にピンク色のマカロンも乗せたよ。
ぱくり。食べてみると。