52:はじめての依頼
文字数 854文字
ナレーション
「「メルシィクラウン」では、前日の夕方から翌日のスイーツの仕込みを行います。そのタイミングでフランさんとショウコさんはスイーツ作りの特訓を行い、夜には本でお勉強」
ナレーション
「まだ見習いの2人は、時間を見つけてはお勉強をするのです」
ナレーション
「さて、そんなフランさんが「メルシィクラウン」へやってきて数週間が経過したある日のことです」
ナレーション
「1人の若い女性のお客さんが、『メルシィクラウン』にやってきて言いました。スイーツの特注がしたい――と」
ナレーション
「というわけで、今回はフランさんとショコラさんの、はじめての依頼のお話です」
特注のスイーツですか。どういったものをお望みなのでしょうか?
実は、心に決めた人がいまして……。告白をしようと、と思っているんです
それで、イチゴのスイーツを贈りたいと考えていまして
それはとっても素敵ですね。スイーツのイメージはあるのでしょうか?
いえ。ですから、デザインの方もお願いしたく。お金ならありますので
う~ん。それだと、すぐにというのは難しくなりますね。2週間ほどお時間を頂いてもよろしいのでしたら、お作りすることは可能です
2週間ですか。決心が鈍らないうちに、早く用意してもらいたいのですが、やっぱり、クイーンパティシエールともなると、お忙しいですか
お姉ちゃんお姉ちゃんっ、ショコラちゃんと一緒に、イチゴとメロンのパルフェ作ってみたよ! プリンとミルクアイスもセットしたんだけど――って、お客さん?
これは見事なプリン・ア・ラ・モードパルフェ。この方々は?
なるほど。では、彼女たちに作ってもらうことは可能でしょうか?
告白用のイチゴスイーツを依頼したいのです。デザインも込みで、1週間以内に作っていただきたく
すみません。2人はまだ見習いなので、特注スイーツをおまかせするわけにはいかないんです
ですが、このスイーツを見るに、2人の腕前はそれなりです。どうか、お願いできないでしょうか
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