118:お姉ちゃんの過去②自分の大好きな可愛いで、大好きな人たちを笑顔にできたら
文字数 697文字
そういえば、メルシィお姉ちゃんは世界が注目するパティシエールなんだよね? それなのに、ほかのお店と比べて規模が小さいけど
お姉ちゃんは、スイーツが大好きで、スイーツ作りも大好きで、そんなお姉ちゃんのスイーツを食べてくれた島のみんなが大好きです
大好きなもので、大好きな人たちを笑顔にする。それが私のスイーツ道にしてパティシエールとしてのありかたです
それに気づかせてくれたのは、フランちゃんなんですよ?
覚えていますか? 昔、フランちゃんが転んで膝をすりむいた時に、私のスイーツを食べて泣き止んだ時のことを
うん。覚えてるよ。甘くて美味しいスイーツが、膝の痛さを忘れさせてくれた
本当は、ここでメルシィお姉ちゃんと再会するまで、忘れていたけど。あの時に、はじめて言われたんだ。
スイーツは笑顔の魔法だ、って。
だけど、スイーツのおいしさ以上に、あの時先に微笑んでくれたメルシィお姉ちゃんに安心して、私も笑ったんだ。
あの時フランちゃんが笑ってくれたから、お姉ちゃんは気づいたんです
(あの時お姉ちゃんが笑ってくれたから、私は気づいたんだ)
自分の大好きな可愛いで、大好きな人たちを笑顔にできたら素敵だな、と
(大好きな人の笑顔は、自分も笑顔にするんだって。だから、私はみんなの笑顔を見ることが好きになった)
そして、そのためにはプロのパティシエールになるのが一番だ、と。それが『メルシィクラウン』誕生のきっかけです
私にとってメルシィお姉ちゃんがきっかけだったように、メルシィお姉ちゃんも私がきっかけだったんだね
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