120： 楽しいスイーツで笑顔にさせるのが私
文字数 824文字
次の日。
私、気づいたよ
何にだ？
私はね、みんなの笑顔が好きだからスイーツを作るんだ
それは何度も聞いてるが
笑顔のために自分の出来ることがスイーツ作り、なんですよね？
うん。今回もそれでいこうって思うんだ。目でも味でも楽しめる、わくわくしてみんなを笑顔にするスイーツだよ
私、お姉ちゃんみたいになりたいという想いは変わらないんだ
でも、「スイーツが好き、が一番に来るお姉ちゃん」「笑顔が一番にくる私」。結果は同じかもしれない。だけど過程がちょっと違うよね
大好きなかわいいスイーツを作り結果的に笑顔にするのがお姉ちゃんなら、楽しいスイーツで笑顔にさせる！ が私
自分も、みんなも笑顔。今回の場合は、私と、ショコラちゃんと、ミントちゃんも笑顔。だけど、みんなそれぞれ理想のスイーツ像は違う
だったら、ぜんぶとりいれたらどうかな？
みんなの理想を詰め込めれば、私たちらしきも、私たちの楽しいって気持ちも溢れ出るでしょ？
ぜんぶ、ですか？
うん。ショコラちゃんのフルーツ、ミントちゃんのクール。それぞれの夏のイメージ
みんなのイメージと大好きを使ったスイーツなら、きっとみんなが笑顔になれるはず
誰かを笑顔にするには、まず私たちが笑顔じゃないとダメだよね？
だから、私たち３人が私たちらしく笑顔になれて、それでみんなを楽しく笑顔にさせる。そんなスイーツを作ろう！
私たち「ハッピー☆トリニティ」のテーマは、楽しくて笑顔になれる私たちのスイーツだよっ！
全部のせ、か。まったく、大胆というか欲張りというか
けれど、いいかもしれませんね。うまく調和させられたら、楽しいスイーツになりそうです
だな
じゃあ、いいんだね？
ああ。だが大変だぞ？ みんなそれぞれイメージが違うんだ。うまく混ぜないとごちゃごちゃだ
うん、わかってる。だからさ、ちょっと考えたんだけど――
その日の会議で、私たちのつくるスイーツは決まったよ。それから約２週間。試行錯誤を続けて。
