27:「メルシィクラウン」の朝は早い
文字数 888文字
ナレーション
「フランさんが「メルシィクラウン」にやってきて、はやくも数日が経ちました」
ナレーション
「フランさんは早起きが苦手でしたが、「メルシィクラウン」に来てからは、毎日規則正しい生活を送っています」
ナレーション
「というのも、「メルシィクラウン」では1日の流れが大体決まっているからです」
ナレーション
「どんな感じかって? そうですね。それでは、今回は「メルシィクラウン」での日常からみていきましょう」
ナレーション
「フランさんと、新しい女の子の出会いもありますよ」
「メルシィクラウン」の朝は早い。
起床時刻は朝の5時。メルシィお姉ちゃんはもっとゆっくり寝ててもいいんですよ~、なんて言うんだけど。私だってパティシエールを目指すと決めた以上は、全力の全力だもん。
アラームで起きたら、眠い目をこすりながら制服にお着替え。1階に降りていき、朝食のココアとスイーツを楽しんでから、お仕事開始。
早朝のお仕事は、お店にスイーツを並べること。その後に、焼き菓子の仕込みを行うよ。つまり、ケースに並べるスイーツは前日のうちに作ってあるってこと。すごいよね。
10時には開店して、メルシィお姉ちゃんはレジへ移動。2人しかいないのにお店が回っている秘密は、これだったんだね。厨房でずっと作っているわけじゃないから、お客さんの対応を2人でしていたんだ。
「メルシィクラウン」はピンク・ホワイト系の可愛いスイーツがメインだよ。イチゴとか、生クリームとか、そういうのね。だからか、お客さんの層は10~20代の女の子が大半。
つまり、忙しくなるのは夕方からってこと。まだ客足の少ない午前の間は、私とショーコちゃんが厨房でスイーツ作りの特訓をするよ。スイーツ作りは初心者な私のために、ショーコちゃんが先生になってくれる。