116：メルシィお姉ちゃんみたいなパティシエール
文字数 841文字
お風呂わきましたよ～。どちらか先に入りませんか？
フランさん、お先にどうぞ。私はフランさんの調べてくれた本を、少しチェックしてみたいです
わかった。じゃあ入ってくるね
ショコラちゃんの笑顔のためにスイーツを作ろう。と決めたのはいいけど……
結局、なにを作ればいいのかわからないなあ
フランちゃん、お背中流しましょうか？
メルシィお姉ちゃんがバスタオル姿で入ってきたよ。
ありがとう。お願いしちゃおうかな
ではでは、背中を向けてください
メルシィお姉ちゃんはボディソープを手につけて、よく泡立たせながら素手で優しく洗ってくれる。
どうですか？ どんなスイーツを作るか、決まりましたか？
うーん。なんとなくの方向性は見えてきたんだけど、まだかなぁ
私の今日の会議の内容と、ショコラのことについて話すよ。
って感じなんだ。楽しく作って、食べてくれた人を笑顔にできるスイーツを作りたいけど、ショコラちゃんのためにも勝ちたいとも思う
そのために、私たちらしいスイーツで挑む。どうしたらいいんだろう
ショコラちゃんはフルーツと可愛いが融合したスイーツを、ミントちゃんはかっこいいスイーツを、極めていきたいんでしたね
うん
では、フランちゃんはどんなパティシエールになりたいと思っていますか？
私は
メルシィお姉ちゃんみたいなパティシエール。スイーツでみんなを笑顔にできる、そんなパティシエール
だけど、そのためにどういうスイーツを作ればいいかは、わからない
ショコラちゃんはメルシィお姉ちゃんの作る可愛いスイーツというテーマを大事にしながら、自分なりの可愛いを極めようとしているよ。
なら、私も自分なりの笑顔を作るスイーツのイメージがあればいいんだろうけど。
それがわかれば、私の作りたいスイーツと、ショコラちゃんの作りたいスイーツ。それから、ミントちゃんの作りたいスイーツ。
それらを融合したスイーツを作れるんじゃないかなって思う。
思うけど。
