チュートリアル -3-
文字数 1,130文字
『設定メニューが開けたね! 一番下に、”ルナから帰る”っていうボタンがあるでしょ? 帰るときはそれを押せばいいんだよ! あ、今は説明の途中だから、まだ押しちゃダメだよ!』
ボタンの感触に感動して、今何をしているところだったのか完全に忘れていた。セレーネに言われてメニューを見ると、上から「ニックネーム変更」「アバター変更」「ルナから帰る」のボタンが並び、さらにその下に、前の画面に戻るための「戻る」ボタンがある。戻りたくなったら、「ルナから帰る」を押せば良いらしい。
『さっきルナの中で使うニックネームとアバターを決めたと思うけど、変えたくなったらここで変えられるからね! それじゃ、”戻る”ボタンを押して!』
セレーネの指示に従う。一つ前のメニューに戻った。すると、先ほどは「?」になって分からなかったボタンが二つ見えるようになっていた。
上の二つが「プロフィール」「クエスト」になっていた。
『さっきとメニューの内容が変わったの、気づいたかな? さっきは”設定”しか押せなかったんだけど、今は”プロフィール”と”クエスト”が見えてるよね。順番に説明するね。あ、もう一つはルナを進めると見えるようになるから、楽しみにしててね! 今はヒミツだよ♪ プロフィールっていうのは、コージの情報を詳しく見ることができるメニューなんだ! 試しに押してみて!』
自分の情報と言われると、なんだか恥ずかしい。身長だの体重だの出てきてないだろうか。こんな最新技術が詰まった装置を付けてると、身体測定くらい一瞬でされてしまいそうだ。
そんな思考はいったん隅に追いやり、プロフィールを開いてみた。
名前――コージ
称号――人生に迷うアラサー
職業――なし
所持金――¥0
Lv――1
経験値――0
体力――30/30
ステータス――正常
思っていたのと違った。身長だの体重だの一瞬でも思った自分が恥ずかしい。というか、人生に迷うアラサーとか、失礼極まりない称号つけるな。だが、反論できない事実であることも事実なので、否定もできないのがさらに悔しかった。
『プロフィールでは、コージのレベルや体力、ステータスを確認できるんだよ。この後説明する”クエスト”にも関わるんだけど、ルナの世界ではクエストをこなすと経験値をもらえてレベルが上がるんだ! レベルが上がると体力も上がるから、頑張ってね! ステータスはクエストの説明の時に詳しく話すね! 称号は、現実の世界のコージをもとにデフォルトで設定されたものだから、後で変えてね』
最後の発言にイラっとしたが、架空の存在に怒っても仕方がない。そういう仕組みにしたのはプログラマー、ないしは企画して仕様を決めた連中だからな。晃司はそう言い聞かせて文句を飲み込んだ。
ボタンの感触に感動して、今何をしているところだったのか完全に忘れていた。セレーネに言われてメニューを見ると、上から「ニックネーム変更」「アバター変更」「ルナから帰る」のボタンが並び、さらにその下に、前の画面に戻るための「戻る」ボタンがある。戻りたくなったら、「ルナから帰る」を押せば良いらしい。
『さっきルナの中で使うニックネームとアバターを決めたと思うけど、変えたくなったらここで変えられるからね! それじゃ、”戻る”ボタンを押して!』
セレーネの指示に従う。一つ前のメニューに戻った。すると、先ほどは「?」になって分からなかったボタンが二つ見えるようになっていた。
上の二つが「プロフィール」「クエスト」になっていた。
『さっきとメニューの内容が変わったの、気づいたかな? さっきは”設定”しか押せなかったんだけど、今は”プロフィール”と”クエスト”が見えてるよね。順番に説明するね。あ、もう一つはルナを進めると見えるようになるから、楽しみにしててね! 今はヒミツだよ♪ プロフィールっていうのは、コージの情報を詳しく見ることができるメニューなんだ! 試しに押してみて!』
自分の情報と言われると、なんだか恥ずかしい。身長だの体重だの出てきてないだろうか。こんな最新技術が詰まった装置を付けてると、身体測定くらい一瞬でされてしまいそうだ。
そんな思考はいったん隅に追いやり、プロフィールを開いてみた。
名前――コージ
称号――人生に迷うアラサー
職業――なし
所持金――¥0
Lv――1
経験値――0
体力――30/30
ステータス――正常
思っていたのと違った。身長だの体重だの一瞬でも思った自分が恥ずかしい。というか、人生に迷うアラサーとか、失礼極まりない称号つけるな。だが、反論できない事実であることも事実なので、否定もできないのがさらに悔しかった。
『プロフィールでは、コージのレベルや体力、ステータスを確認できるんだよ。この後説明する”クエスト”にも関わるんだけど、ルナの世界ではクエストをこなすと経験値をもらえてレベルが上がるんだ! レベルが上がると体力も上がるから、頑張ってね! ステータスはクエストの説明の時に詳しく話すね! 称号は、現実の世界のコージをもとにデフォルトで設定されたものだから、後で変えてね』
最後の発言にイラっとしたが、架空の存在に怒っても仕方がない。そういう仕組みにしたのはプログラマー、ないしは企画して仕様を決めた連中だからな。晃司はそう言い聞かせて文句を飲み込んだ。