ポケットの中

文字数 183文字

君が君であるために
僕はいったい何ができるだろう

打ちしがれる白い額に
雨粒のように流れるその汗を
僕はどうやって拭えばいいのか

君はいつだったか
寂しいって呟いていたね

その呟きを
その囁きを
僕はいつだって
手触りの良いガーゼに包んで
心のポケットにしまい込み
いつか涙を見せたときのために
とっているんだ

君が君であるために
僕の気持ちで浄化する
君の悲しみも苦しみも
全て受け取ろうじゃないか
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