忘却のため息
文字数 213文字
くるくる回るように 雪が降る
春先の粉雪
「寂しい?」って聞かれたら
そうじゃないと きっと答えるに違いない
あなたのその背中の影が
すっと私の琴線に触れて 不安を感じる
あたたかい この胸で 抱きしめてあげたいと
いくらねだっても あなたはいらないと
突っぱねるに違いない
私は 「なぜ」だか わからない
いつまでも 降る この雪のように
いつまでも 続く ため息のように
忘却しか すべがない その孤独に 私は ひっそり息をする
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