曖昧な魂

文字数 266文字

その夜
意識の白濁は起きた
酔ったような感覚
うすぼんやり
波長があっていない ずれている
生きている実感がまるでない
地に足がついていない
沼地に立っている案山子
頭上には硝子の天上が
足の下には暴風雨があった

 〈神様〉かみさま 〈僕〉ぼくは いったい 〈どこ〉どこで 生きているでしょうか
 〈この世〉なのか〈あの世〉なのか

あの〈世の中〉なのか この〈世の中〉なのか わかりません
かといって当然人並みの心や感情がないわけではありません
底に眠る居場所は知って〈居〉いるのです
なにより僕は物質でできた人間なのですから
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